自分の地図をあてはめて人間関係を結ぶか、関係をもとに地図を描くか。それが問題だ。
結婚25年を記念して夫婦で旅行に行った友人A子が、帰国後、習い事の教室にお土産を持っていったそうです。そこは、生徒さんの年齢層が40代から80代までと広いらしいのですが、
最年長80代の生徒さんが「あら、あなた、海外旅行、行くのね」と意外そうに言ったんだとか。
A子は、「わたし、海外旅行には何回も言っているのに、そう見えないらしい。というか、わたしのことを『海外旅行なんて行ったことのないタイプ』と思いこんでいるみたいで、どうでもいいけど、それがなんか腹立つ!」「なんかあるごとに、『B美さん(有名企業の支社長の奥さん)ってすごいわよねえ~』って、わたしに何度も同意を求める。それもちょっと腹立つ!」と立腹していました。
なんか、わかる。その腹立たしさ、わかる。
いったい、いつ、その人が、自分に対してそんなイメージをもったのかわからないんだけども、その人のなかで「あなたはこういう人」ということになっていて、「いや、わたし、スポーツもしますよ」とか「私、旅行も行ってますよ」とか、念押しするように主張しても、なかなか、その情報がインプットされない。
その人のなかで、わたしのポジションは、なぜか揺るぎなく決まっていて、ときには、その人が「自分より上」と思っている人に対して「私たちから見たら、あなたってすごいわあ、ねえ~」
なんて「私たち」扱いされて、謙遜の巻き添えまで食う始末。助けてくれ。
わたしも、まれに、そういう人と出会うと「なぜ、こんなことになるのかな」と思ってきましたが、最近は、その理由がわかってきました。どうも、人には、「自分の地図や階層図を現実の人間や人間関係にあてはめるタイプ」と「現実の人間や人間関係によって自分の地図を描いていくタイプ」の2種類がいるんです。
前者の「自分の地図や階層図を現実の人間や人間関係にあてはめるタイプ」の人は、本人はまったく意識していないのでしょうが、こちら側に、ビミョーにその人より「上に置かれているか」「下に置かれているか」を感じさせるのが特長です。地図や階層図に記載される条件も非常にクリアなことが多く、多くの場合、学歴・容姿・職業・住環境(本人や夫、子ども、親戚まで含む)。以上。
ま、こんなことを言っていますが、「相手の地図や階層図上のベストポジションに描かれると気持ちよい」のも事実ですから、単にひがんでいるともいえるんですけどね。自分も地図を持っていないかというと持っているわけで。このへんが、人間の業というか、なんというか。
ただ、ひとつ、言えることは、「更新していない地図や階層図は、ゴミ同然」ということ。壁に
貼りっぱなしで日焼けして、自分以外のだれも判読できなくなったような地図を後生大事に頭に入れて、これから出会うあの人にも、この人にも、場合によっては娘の婿や、息子の嫁にもあてはめて自分や自分の家族を上に置いたり、下に置いたりして生きるなんて哀れすぎる。
下剋上は、時のつね。
地図を持ち歩くなら、常時、書き換えて「あら、あなた、いいわね!」と斬新な評価をしてみたい。そもそも地図は、未知の世界を旅するためにあるんだし。既知の世界を歩くなら、地図なんていらない。
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サヴァラン
あーもー、すっきりしたー!すっきりしたー!
昨日出かけた地域の行事で
「なんですか?これ?」という
ヘンなお土産を持ち帰ったトコロでした。
家に帰ってからもずっと
「なんですか?あれ?」が続いてしまって
現場にいたシュジンに
「あれ、なんだと思う?」と訊ねたいのに
「へ?あんなこと気にしてんの?」と
思われたくなくて
アタマの中がずっと「なんですか?」で一杯で
困っておりました。
カリーナさま。ありがとうございます!
あーもー、すっきりした!すっきしりしたー!
サヴァラン
そういえば。
実家の車にカーナビがついたばかりの頃、
父がどこへ行くにもそのナビを使おうとするので
もんのすごくイライラしていたことを思い出しました。
最寄り駅とか、最寄りの学校とか、
しょっちゅう行ってるゴルフ場とか。。。
何でそんな無駄なことすんねんーと
アタマが沸騰しそうでした。
そのナビ
今はデータが古くて使えません。
あ。しょーもないハナシですみませんm(__)m
いまねえ
・・・私もときどき、びっくりされることがあります。
面と向かって「(家事とか)なにも出来ない人かと思った」と
言われたことありまして。。子供の幼稚園時代の母親仲間さんに。。
その時は私はあんぐりとしているばかりで
一緒にいた友人のほうが怒ってましたが。。
なんというか、イメージを作られてしまいやすい?のでしょうか??
たいがい相手の下位に置かれるようでして、
なにかの折りに、その人のイメージを覆す事があるようでして
(もちろんそんな事、私の知ったことじゃないので何で
スイッチが入ったのかはわかりませんが。。)
そんなときの相手のリアクションで、初めて
あら、私ってこの人の中では・・・な存在だったのねと気づくという。。
思えば私も「先入観」という物差しで周囲の人々を見ている訳ですが
自分の抱くイメージを覆されるのは楽しい。という気持ちもあり。
良くも悪くもこちらが勝手に作り上げたイメージなので
これは砂上の楼閣程度のもろさで当然、
それでも手加減せずに小気味よく、
ゴジラが東京の町並みを踏みつぶすが如くに
うりゃうりゃっ、がおおお~と、つぶしてひっくり返してくれると
逆にせいせいと小気味よくて好きです。
もちろん、あまり印象の良くなかった人が
反対に良くなる瞬間ということばかりでなく
初めは良い印象だった人が一転して
あらやだ、最悪・・!となることもあり得る訳ですが。
どのみち、勝手な自分のシナリオで
人を配役しても面白くはないですね。
もちろん私自身相手を幻滅させている時もあると思うので
なんというか、相手の表情が変わると
なんとなく「え?イメージ違いました?・・すみませんね・・」
って訳もなく申し訳ない気分に。。。
・・だから下位にみられてしまうのかしら?
あー、私人間で良かったかも。。
動物の世界で下位にみられたら生存も危ういかもしれない。。
花緒
あるある~な場面ですね!
80代の女性が思っていた事を口に出してしまった事が問題ですね。
あまり感じのいいセリフではないですね、とっさに出てしまったんでしょうけど。
A子さんにはお気の毒ですが、今後、地図は更新されてると思いたいです。
「私たち」扱いもしたりされたり、あります。
そういう場合は「一緒にしちゃって失礼だけど(笑)」を付け足すのが礼儀ですよね。
人は相手を低くみる傾向ってあるんでしょうか。
それにしてもCarinaさんの人間観察や、心理について掘り下げる所が鋭くて感心します。
深く考えさせられて、ありがたいです!
日常のよくありがちな場面を独特の感性で追求するんだなぁ。
私も無意識に地図を描いて更新しているんでしょうか。
私もいまねえさん同様、先入観で見てしまいがちで、その印象が覆されるのは楽しいです!
中島
いつも思うんですが、カリーナさんって、心の底にある微妙な心理を文章にして示すのが上手いですね。モヤモヤしていたものがそうだったのか!とスッキリするんです。
私の場合、悪い人じゃないのに何故だか反発を感じてしまう相手って自分の地図をあてはめてくるタイプの人です。
自分もそうならないようにいつも柔軟な心で人間関係を築いて行きたいです。