ゴフジンさんが、暴れてまして。
みなさま、こんにちは。今さらな感じでアレですが、やっぱり言わずにはおれない、新年明けましておめでとうございます。じじょうくみことしてオバフォーで書かせていただくようになって、今年で4年目になります。
おお、4年目か(←言った自分が驚いた)
連載開始当初から比べると笑っちゃうほど環境が激変しているわたくしですが、本年もマイペースに書き続けてまいりますので、みなさまおつきあいのほどよろしくお願いいたします〜m(_ _)m
そんな新年1発目にいきなり更新時間を大幅に遅らせるという、この1年を暗示するような幕開けでございますが(すいません)、新年にふさわしく賑々しい感じで
シモ♡
のお話をさせていただこうかと思います。
サカナにあうんだよね、シモってね(意味不明)
さて、これまで何度か、わたしの気まぐれすぎるゴフジンさんのお話をいたしました。ゴフジンさんってなんだっけ?という方は下記を見ていただくとして、今回はゴフジンさんシリーズ第3弾でございます。
長らく続いた婦人科通いの末に「子宮内膜異形増殖症」という病名がついたのは、1年ほど前のこと。名前だけみるとなんともおそろしそうですが、カンタンに言うと子宮内膜増殖症というのは子宮内膜が厚くなる→剥がれ落ちる→また厚くなる、という生理サイクルがうまくいかず、子宮内膜がどんどん厚くなってしまう病気です。
とはいえ通常なら経過観察で大丈夫なのですが、問題は「異形細胞」が含まれるかどうか。異形細胞はガン化する危険をはらんでいるため、発見された場合は子宮全摘出手術、そうでなければホルモン剤を飲みながらまめに通院、または3ヶ月ごとの精密検査、という診断をされるのが一般的のようです。
わたしの場合、年齢的に閉経直前で妊娠の希望がないことや、離島在住で通院が大変なことを鑑みて、ヤベちゃん先生からは子宮全摘出手術を勧められました。ただ先生とダンナはんのザビ男と3人で話し合い、1ヶ月2ヶ月で急変することはないだろうと判断。3ヶ月に1回の精密検査を受けながら、荒ぶるゴフジンさんが鎮まるのを待つことになった、というところまでが前回までのお話。
その後、わたしのゴフジンさんはご機嫌うるわしく、体調は小康状態。3ヶ月ごとの検査も細胞診だけで済むようになり、検査結果も病変なし。穏やかな日々が半年ほど続いたころには「ひょっとしてこのままおさまるのではないか…?」と淡い期待を抱き始めたのですが、その途端に意地悪でもするかのように止血剤が効かなくなってきたのです。
そして昨年の夏、とうとう1ヶ月以上薬を飲んでも出血が止まらない状態に。やむなく3回目の掻爬術(子宮内膜を掻き出す外科処置)を受けることになりました。期待していたぶん落胆も大きかったのですが、それ以上にガックリしたのは、信頼していたヤベちゃん先生が担当から外れたことでした。
掻爬術の当日、診察室に入ると見知らぬ先生が座っていて、ヤベちゃん先生は緊急オペが入ったため担当が変わる旨を告げられました。産婦人科である以上、そういう可能性もあることは聞いておりましたが、ヤベちゃん先生に診てもらえる日に合わせて島から出てきた人間としては、当然ショックを隠せません。しかも、その日の施術は前処置から痛みと吐き気が激しく、施術が終わって麻酔が切れた後もダメージは2日ほど続きました。
おまけに術後診察も当日どの先生が診るかわからない、ヤベちゃんの予約は取れないというのです。わたしはヤベちゃん先生を信頼して病院に来ているのに、病院都合でたまたま別の先生に診てもらっただけで、なぜヤベちゃんが担当から外れるのか。これまでの状況を看護師さんに説明してどうにか予約を取りつけましたが、病院に対する信頼感が一気に薄れました。
そして術後診察の日。いつものようにガン化はしていませんでしたが、今回かなり体にダメージがあったことを告げると、ヤベちゃん先生にこう言われました。
「普通はここまで具合が悪い場合、子宮摘出手術を受ける人が多いんですよ。掻爬術もこれ以上は体の負担が大きくなるので、僕としてはお勧めできません」
「つまり今度出血が止まらなくなったときに、治療する方法はないということですか…?」
「ホルモン剤を飲むという手もありますが、ズジョウさんには薬が効かないようですし、期待できないと思います。このままの状態では、ズジョウさんご自身が辛い思いをするばかりです。異形細胞は一度できると消えることはなく、閉経しても今度はこれまでとは違った刺激を受けて悪さを始めるかもしれません」
「え…閉経してもおさまらないんですか!」
「残念ながら、そうですね。閉経しても不正出血する可能性がありますし、どうですか、真剣に手術を考えてみませんか」
「……」
なんだよう、
閉経したら逃げ切れると思ってたけど
違うのかよオオオオオーーーー。・゜・(ノД`)・゜・。
「子宮は赤ちゃんのための臓器なので、取っても問題ありません」と言われたって、嫌なものは嫌なのです。しかも子宮摘出には腹腔鏡下手術などの切らない方法もありますが、わたしの場合は筋腫が多すぎるため開腹手術しか方法はない、とヤベちゃん談。でもじつは身近に開腹手術で子宮摘出した人がいて、術後の癒着で再手術するなど相当苦しんだという話をさんざん聞いていたので、開腹手術には恐怖心しかありません…。
それに開腹手術をするにしても、いまの病院にはちょっとモヤモヤがあります。そもそもここは急患でたまたま診てもらった病院であって、自分で選んだわけではなかったので、どうせ腹を切るなら自分が納得いく形でやりたいと思いまして
「ヤベ先生のことは信頼していますが、自分としてはできれば手術ではない方法で治療したい。セカンドオピニオンを受けたいと思うのですが…」
と切り出してみたのです。
初めての経験だったので、かなり緊張しましたが、ヤベちゃん先生はいたって普通に
「ああ、わかりました。それなら、一般診療で他の病院で診てもらうといいですよ。セカンドオピニオンはすごく高いから。1回で1万2万とか平気で取られちゃうんだよね。普通に子宮内膜増殖症を治療したいと言って診てもらって、手術以外の治療法が見つかればそれに越したことはない。でも、他の病院でも同じことを言われたらどうするの?」
「そのときは…腹をくくります」
「わかった。いろんな先生から話を聞くのは勉強になるし、いいことだと思うよ。そのうえで、やっぱりうちで治療をしたいということであれば改めて連絡をください」
ということでわたくし、ゴフジンさんとサヨナラするかどうかの瀬戸際に立ちましたのです。
さて、どうしたもんか。世の中には婦人科は山のようにあり、名医と呼ばれる先生もたくさんいます。いろんな人に聞いてみても、人によって勧める病院は違います。この先生いいかもと思っても、診察までに半年待ちなんてことはザラにあって、世の産婦人科医不足をいやというほど味わっているところに
「じつは私、子宮摘出の開腹手術を受けることにしたよ」
と、バイト仲間のマリちゃんから告白されてしまったのであります…。
ガクブル
マリちゃんは子宮内膜症で長年通院していて、症状が似ていることもあってゴフジン仲間としていつも励ましあっておりました。ただ、彼女はわたしよりずっと年下で、閉経までまだまだ時間がたっぷりあることから「このまま高いお金を払い続けて、辛い思いをすることを考えるといっそ…」と手術を決心したというのです。
くみこパニック(OvO)
彼女はもともと婦人科で有名な大病院に通っていたのですが、診てほしいと思っていた名医の先生はとうとう一度も予約が取れず、オペも新しい先生がやるのだといって不安がっていました。やっぱ、そうだよねえ…。
そして自分なりに勉強したり人から話を聞いたりしても、私の症状から導き出される結論は「開腹手術で子宮全摘出」しかないのでした。マリちゃんも覚悟を決めたし、わたしもこのままぼんやりしているわけにはいかない。そこで、東京時代にやはりゴフジン仲間だった友人のツカサちゃんに相談してみることにしたのです。
ツカサちゃんは事故に遭ったり倒れたりとやたら病院に縁があり、そのおかげでやたらと病院通な女子でした。「あそこの病院はいいと聞いたんだけど」「あの病院はどうかな」と細かな質問をしてみたところ
「あそこは緊急でない限りオペは1年半待ちだよ」
「あの病院はいいらしいけど、患者が殺到していて予約できない」
とサクサク回答してくれました(まったく何者なんだよ…)。そのうえで、彼女がオペしてもらったというクリニックを紹介してくれたのです。
「私が診てもらった先生は、ものすごいキレ者で話が早い。普段は1人でクリニックをやっているんだけど、オペが必要なときはすぐに大きな病院でやってくれる。診察はものすごく待たされるけど確実に診てくれるし、辛いんですと訴えれば早めに対応してくれるよ。もしかしたら同じ診断を言われるかもしれないけれど、迷っているうちにどんどん時間たっちゃうし、私は先生に会って道が開けた気がした。一度行ってみてもいいかもしれないよ」
婦人科をあれこれ患い、あちこちの病院へ通った彼女の言うことですから試さない理由はありません。ということで早速予約を取り、クリニックに向かうことになったのです。ただし診察を受けるにあたり、ツカサちゃんにはこんなことを言われておりました。
「診察を受けるときのコツを教えておくよ。相当の変わり者だから、がんばってね(笑)」
まあ医者って世間ずれした変わり者多いよね、とそのときは軽く考えていたのですが、ツカサちゃんの言葉が本当だったことを、後にわたしは思い知ることになったのです。そして変人ドクターによって、わたしの病気に思いもよらない診断が下されたのでした。
長くなったので、先生の話はまた今度。あ、ちなみに結果だけいうと手術はしないことになりました(^ ^)
ではでは、次回2月18日(土)にお会いしましょう。それまで崖のところでふんわりお待ちしております〜。
text by じじょうくみこ
illustrated by カピバラ舎
*「崖のところで待ってます。」は毎月第3・5土曜日更新です。
マザー
「あたし・主婦の頭の中」という超人気ブログを書いていらっしゃるカータンさんというブロガーさんが、子宮腺筋症で貧血などが酷くなり、子宮全摘手術を受けたとをブログに綴っていらっしゃいます。全11回のシリーズです。シリーズまとめのタイトルは「子宮腺筋症 子宮全摘手術まとめ」です。じじょう様は手術無しの選択をなさったとはいえ、なにか参考になることもあるのではないかと思いますので、まとめ記事のアドレスを「ウェブサイト」欄に入れておきます。よかったらご覧下さい・・・って私のブログではないのですが 笑
じじょうくみこ Post author
>>マザーさま
こんにちは! コメントありがとうございます!
そして情報をありがとうございます〜(^ ^)
カータンさんのブログ、最近ちょっとご無沙汰していたんですが
いつのまにそんなことに!手術を受けられたのですね!
さらっと拝見しましたが、かなり重症だったようですね。。。
わたしはここまでひどくないのですが、気持ちはよくわかるうう〜〜
リンクしていただき、感謝です!じっくり読んでみます( ◠‿◠ )
びゃくだん
ご無沙汰しています。先週コメントを書きかけていてほぼ完成していたのに、タブレットの操作を誤ったため消えてしまい、再び書いております~。
内膜掻爬を三回も受けられていたのですねぇ。
それはキツイですよね。今は手術をしないことになったのですね…。
確かに開腹手術は腸閉塞のリスクを抱え込むことになりますからねぇ。
せめて腹腔鏡下で出来たらくみこさんの気持ちもまた違ったものになったかもしれませんが…
子宮を取りたくない乙女心、分かります。どうかもう少し、そして出来るだけ快適に粘れることをお祈りしています。
先日は私のケイちゃんの心配をして頂いてありがとうございました。
過労とストレスが引き金になると学びました。この病は発症したら、基本絶食か食べてもお粥程度と抗生剤の内服、点滴にて治療となるんです。本当にひどくなると私の病もも開腹手術になります。
今回は内服だけで収まらなかったので1週間近く点滴に通いました。
そしたら、まー、痩せこけました。実は私、元々軽量級なんです。(157cm37kg)
そこから三キロ減りました…。再発しやすい病なので、これ以上骨皮スジコにならないように気をつけている次第です。
じじょうくみこ Post author
>>びゃくだんさま
こんにちは。ものすごくお返事遅くなってしまいごめんなさい!!!
改めまして、コメントありがとうございました(^ ^)
びゃくだんさまの体調、心配しておりました。
1週間点滴・・・つらすぎる・・・・
もともと軽量級なんて増量一筋のわたしとしてはうらやましい限りですが
そこからの3キロ減は相当からだに負担がかかるかと思います。
過労が影響するとのこと、くれぐれもご自愛くださいませね。
また近況お知らせください。