すでに新年に飽きている。
年末が来て、仕事や暮らしに急かされて、年始が来て、ぐったりするほどごちそうを食べて、仕事始めだ仕事始めだと言いつつ、仕事に乗り切れないで、やっとこさ仕事のペースがつかめてきた今日この頃、皆様、いかがお過ごしですか。
なんというか、すでに新年に飽きているというか、新年を迎えた直後の「よし、今年こそ」という気持ちがすでにきれいさっぱりどこかへ行ってしまっていることに驚くばかりでございます。
年始からアドラー博士に叱られそうなくらいに、気持ちが乱高下する今年55歳になってしまう僕は、年末から読み継いでいる宮本輝の新作小説の中に「気に病んでもどうにもならないことをつねに気に病む人がいる。不幸というものはいつもそこから生まれてくるのかもしれない」という一節を見つけて、何度も何度も読み返したのでありました。
確かにそうだ、と思うのです。そして、同時に、気に病んでもどうにもならないことをつねに気に病むからこそ生まれてくるものもあるのかもしれないぞ、と思ったりもするのです。というか、これまではそう思うことで、自分を肯定しようとしてきたのかもしれないなあ。だとすれば、今年こそ、「なるほど、じゃあ、気に病まないぜ。何かあったら対処する。それまでは気にしないように、努力するよ」と宮本輝の小説の登場人物たちのように、関西弁イントネーションの標準語で言おうと思います。
なんか、いろんなことを先送りにしてきたけれど、そろそろ本気でやらないと、この先、変われる節目なんてこないかもしれないもんなと思うのであります。
まあ、端から見ている分には、なんにも変わっちゃいないと言われるかもしれないけども、自分から見たら「充分に変わったよね」と言えるように2017年を丁寧に生きようと思っているのであります。
なんか、最近、「何言ってんだこいつ」的な文章を書いていますが、書くたびに「よし、有言実行だぜ」と勢い込んでいるので許してくださいませ。55歳になる今年だからこそ、ということで、頑張りたいと思います。
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。
★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。
Jane
ああ~一番いいなと思ったのは「ぐったりするほどごちそうを食べて、」というところです。2017年はそんなふうだったのですね。2021年の正月はどうなるんでしょうか。コロナ秋冬第二波の予想におびえている私です。
コロナによるいろいろな制限が始まったころの「こんな時だからこそできることがあるはず」という気持ちもすっかりどこかへ行ってしまいましたよ。ズームミーティングも最初は新鮮だったけど、慣れるのも早いもので。
uematsu Post author
Janeさん
以前に書いたコラムを読み返すことは、ほぼないので、
というか、たぶん一度もないので、
この3年ほど前のコラムへのコメントを読んで、
いったい、自分が何を書いたのだろうと思ったのですが、
だからと言って読み返すのも、ちょっと妙な具合だと思い、
読まないままに返信しております(笑)。
2021年の正月は、きっとオリンピックの本格的な中止も決まり、
コロナ第二波もなんとなく収束に向かい、
ワクチンがイギリスあたりで実用化され始め、
日本でもそろそろといった感じで、
ウイズコロナから、脱コロナへと動いているのではないでしょうか。
そして、それにも慣れて、
まるで2020年大騒ぎをそろそろ忘れようと、
世界をあげての新しいイベントを
電通あたりが画策しはじめているのではないでしょうか。
うん、そんな気がする。