怖がるな、とスターウォーズとじゃりン子チエは教えてくれる。
みなさま、あけましておめでとうございます。
令和初めてのお正月、いかがお過ごしでしょうか。
僕にとっては生まれて初めてのフリーランスはお正月。のんびり過ごしながら、恐怖におびえるお正月でございました。
ということで、本年もよろしくお願いします。
子どもたちが大学に入ってしまうと、年末年始がすっかり寂しくなった。長女は制作費用を稼ぐためにバイトに精を出し、長男は一人暮らしをしている京都からなかなか帰って来ない。べつに決意しなくても寝正月になってしまうということが多くなった。
しかも、今回の年末年始は完璧なフリーランスとなってから初めての年末年始で気持ちが落ち着かなかった。特に最近はSNSで同業者たちの日常が手に取るようにわかる、またはわかるような気がしてしまい、「ああ、みんな年末進行であたふたしているのだなあ」と気持ちが焦ってしまうのだった。なにしろ、こちらはフリーとなって日が浅いので、それほど仕事を抱えているわけでもなく、淡々とこなせば淡々と終えられる程度。もしかしたら、世界中でいちばんヒマなコピーライターなのではないかと思ってしまうほどだった。
実際には12月も押し迫ってから、本当にやりたかった仕事がいくつか舞い込んできて、気持ちを立て直すことが出来たのだけれど、それでも年末年始をのんきに過ごすほどには性格が大らかに出来ていない。
こんなとき…。こんな時というのは、なんとかしなくちゃ、と気持ちが焦りつつも、周囲も休みで慌てても仕方がないという状況の時の事だが、こんな時、僕は派手な映画を見ることにしている。派手な映画とはいわゆるSFやホラーなど、ちょっと手に汗握る系の映画である。
というわけで、スターウォーズの新作を観に行こうとしたのだけれど、実は仕事にかまけて一本前の作品を見逃していたのである。これはいかん、ということで前作を見ようとしたのだけれど、今度は見たはずの前々作の内容がまったく思い出せない。そこで、僕はお気に入りである学生時代に見た三作品以外、つまりエピソード1〜3、そして7〜8を見直してから新作を観に行こうと決意したのである。
そこでヨーダの言葉に出会ったのである。正確には再び出会ったはずなのだが、見事に忘れていたのである。「恐れはダーク・サイドに通じる道じゃ。恐れは怒りを呼ぶ。怒りは憎しみを呼ぶ。憎しみは苦しみを呼ぶ。お前の中には恐れがある」とヨーダはアナキン・スカイウォーカーに言う。
この時思い出したのは、じゃりン子チエのおばあの言葉だ。「寒い、ひもじい、死にたい。この順番に不幸はやってくるんやで」というおばあは、とにかく温かいものを食べろとチエちゃんにすすめる。あれと同じだ、と僕はヨーダの思案顔を見ながら思ったのだった。
「寒い」と思ったら温かくしないと、どんどん他の不幸が忍び寄ってくる。同じように「怖い」と思ったら怖さをふっきる努力をしないと、どんどんダークサイドが近寄ってくる。 窮すれば鈍する 、という言葉ばかりが浮かんでくる日々だったが、ちょっと目線を動かせば、窮すれば通ずという言葉もある。そんなことに今さらながら気付いた寝正月でありました。スターウォーズのヨーダとじゃりン子チエのおばあに感謝である。
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
ネコのマロンとは?→★
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在は、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師も務める。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。サイト:オフィス★イサナ
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keiko
じゃりン子チエというタイトルを見てそしてこのおばあはんのフレーズを読んですごく親近感がわきました。子供達にも教えたフレーズです。ヒラメちゃんとかまた読み返したくなりました。
uematsu Post author
keikoさん
関西では「じゃりン子チエ」のDVDとか、
漫画が再販されて、
人気が再燃しているようです。
関東じゃ全然売ってないけど。