氷山の一角:れんこんの唐揚げ
先月から父が新しいデイサービスに通い始めました。
これまで通っていたデイは利用者さんの自立・自発をサポートする形の施設でした。施設内のあちこちで、カラオケ、映画鑑賞、体操、料理といったレクリエーションが同時に行われていて、施設に着いた時点でそれぞれが「今日は何をしようか?」と考えて一日のプランを組み立てるというスタイル。
最初はこのスタイルを楽しめていた父ですが、最近は「?」と思う事が増えてきました。
たとえば、入浴の際に着替えた服を、以前は着替え袋にきちんと入れて持って帰ってきたのに、最近では袋に詰めずにバッグの中にごちゃごちゃに突っ込まれて戻ってくるようになったとか。
これは、父の頭の中もバッグの中のようにごちゃごちゃになっていて、あちらでのレクリエーションスケジュールを自分で組めずに途方に暮れてつつすごしているのではなかろうか。
というわけで、ケアマネージャーさんに相談をして、認知症の人に特化したデイサービスに通うことになりました。
利用日は自宅まで送迎の車が来てくれるのですが、その車が我が家に着く時には既に何人かの利用者さんが乗っています。大抵は女性なのですが、その方たちがとにかく底抜けに明るい。
父が乗り込むまでの間開いているドアの中から、私に向かって満面の笑みで手を振ってくれます。
勢いこちらも破顔一笑。「いってらっしゃーい!!」と勢いよく手を振ってしまいます。
車を送り出した後、「あんなに明るかったら認知症でも楽なのになぁ」と思ってしまうのですが、次の瞬間「否!」とそれを打ち消します。
事情を知らない他人が切り取って見た一瞬に、介護の本当が表れているわけがありません。
あんなに明るくて元気な人が、そのエネルギーを反転させて家族を攻撃しているかもしれない。
よしんば明るいままでいるとしても、その勢いで家を出てどこかへ行ってしまうことがあるかもしれない。
介護をしていると、まるで上澄みを救うようにとても状態のいい瞬間だけを見て「あなたが言うほど悪くはないじゃないか」というようなことを言われることがままあります。
あれは介護者にとってなかなかのボディブローになるのですよ。
「なんにも知らないくせに無責任なこと言ってんじゃないよ!!」ってね。
介護ばかりではありませんが、物事には見えていない部分が沢山あります。
介護をしている私でさえ、わかっているつもりで意外とわかっていない。
あのおばさまの満面の笑みに手を振り返しながらも、「氷山の一角!」と心の中で唱えて、ご本人やご家族の苦労や苦悩に一瞬でも思い至れるようでありたいとつくづく考えるのです。
さて、今日ご紹介する一品は『れんこんの唐揚げ』です。
父のみならず私もそれなりに年を取ってきて、昔ほど揚げ物を作ることが無くなってきました。とはいえたまには食べたい。そしてたまには揚げたい。(私は揚げる作業が好き)
というわけで、とんかつや鶏のから揚げではなく野菜を揚げてみようと思い立ちました。天ぷらはどうもうまく揚げられないのでつまみさんにお任せすることにして、野菜の唐揚げだ!とれんこんをから揚げにしてみたらこれがなかなか美味しい。繊維に沿って縦切りにするのがポイントです。
れんこんの唐揚げ

- れんこんはしっかりと洗い、皮をむかずに縦1/4または1/6(れんこんの大きさによる)に切ります。
それを更に食べやすい長さに乱切り状に切り分けて下さい。 - 醤油、酒、すりおろしにんにくを混ぜ合わせたものとれんこんをビニール袋に入れて揉み込み、冷蔵庫で30分ほど置きます。
- れんこんを袋から出し、片栗粉をまぶして170℃に熱した油で揚げます。
できれば熱いうちにハフハフとお召し上がりください。美味しいですよ。
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