ミカスさんの庭先には猫が眠っている: 菜花とツナの辛子マヨ和え
田舎住まいのミカス家には、ちょっとした庭があります。
半分には父が野菜を植え、半分には母が花を植えていますが、
その両陣営の間をつなぐやや奥の方に植えられた夾竹桃の下に
ミカス家歴代の猫たちのお墓があります。
初代のタンゴは、妹が高校生の時に拾ってきた黒猫。
うちに来た時は掌に乗るくらいに小さい子猫でしたが、
それから24年間もの間家族の一員として一緒にいてくれました。
二代目サンタは、タンゴに半年遅れてやって来ました。
明日取り壊しという建物のガレージに積み上がった段ボールの中に
捨てられていたのを母が連れてきました。
三代目しずは、ある朝私が部屋の窓を開けたら、
まるで当たり前のように私の部屋の中へ入ってきて、
そのまま家族になりました。
今我が家には、みりんという四代目がいます。
大きな怪我をした体で現れたみりんを、
私がいつもお世話になっている美容師さんが保護。
怪我の治療をし、避妊手術を受けさせ、
そして、しずを亡くした悲しみから抜け出せない我が家に
「この子を新しい家族にしてくださいませんか」と
声をかけてくださったのです。
<うちに来たばかりのみりん>
みりんは、女性を怖がります。
父にはすぐなつきましたが、
母や私には最近やっと少し気を許してくれるようになりました。
3年経ってやっとです。
獣医さん曰く「女の人に怖い目に遭わされたのかもしれませんね」
だとしたら、一体どれだけひどいことをされたのか。
ちょっと恥ずかしい話ですが、
私は毎朝庭の夾竹桃に向かってぶつぶつと唱えます。
「どうかみりんちゃんを守ってください。
みりんちゃんが怪我をしたり病気をしたりしませんように」
初代と二代目を病気で、三代目を事故で亡くした時の記憶は
何年経っても消えることはなく(いまだに時々泣く)、
もちろんまたいつかその日が来るとわかっていても、
できるだけできるだけ先延ばしにしたいと
毎日夾竹桃を眺めてはぶつぶつと唱えるわけです。
もうすぐ咲きそうな夾竹桃に向かって左手、
野菜陣営には季節の野菜がひょろひょろと育っているようないないような。
(なんせ素人菜園なので)
そんな中でもなんとか使えそうな菜花を摘んで、
とても簡単な一品を作ってみました。
今週は『菜花とツナの辛子マヨ和え』。
『菜花とツナの辛子マヨ和え』
- 菜花を茹でます。
大きな鍋にお湯を沸かし、沸騰したら菜花を入れます。
茹ですぎると美味しくないので、まだ少し硬さを残す程度でお湯から上げ
冷水にとります。 - 1の菜花を5センチほどに切り、ぎゅっと絞ります。
水はしっかり切りましょう。 - ツナ、マヨネーズ、辛子、塩、黒こしょうを混ぜ合わせます。
辛みが苦手な方は辛子の代わりに粒マスタードを使うと
辛くはないけど香り良し!に仕上がります。 - ボウルで菜花と3の辛子マヨをしっかり混ぜ合わせて出来上がり。
※菜花は茎が細めの方が和えやすくて美味しいような気がしますが、
まぁお好みで。人であれ動物であれ、生きているものとはいつか別れがきます。
それは結構しんどいもので、忘れるどころか小さな棘となって
半永久的に心の奥に残ります。
それでも私たちは生きているものと一緒に生きていくのだから、
その瞬間、逃げずにしっかり向き合わなきゃいけないのです。
でも、やっぱりいまだに泣けるよね。
みりんが長生きしますように。
mikity
ミカスさん、こんにちは。
私ももう30年以上の前、実家で飼っていた犬のことをよく思い出します。
私の不注意のために病気で死んでしまったことが、今頃になって思い出されて、
かわいそうで、申し訳なくて、つらい気持ちになります。
どうすることもできないので、今飼っているネコを猫かわいがりして
なんとか気持ちを収めています。
みりんちゃんが後30年くらい生きますように(完全な化け猫だ)!
それはそうと、レシピの中に「ツナ」がでてきませんが、
これは最後に投入するいうことでよいですよね。
ミカス Post author
mikityさん
犬ちゃんのこと、辛い経験ですね。
私も、三代目のしずの時は「私があの時ああしなければ…」と後悔するようなことがあったので、mikityさんの気持ち、よくわかります。
みりん、長生きしてほしいけど、これから30年だと私の方が先に逝くかも(笑)
ツナ!
修正します。
ありがとうございます。