あなたの平凡は誰かの非凡 : 豚肉の焼いただけ
台風が日本列島を直撃した17日(日)、
オバフォーメンバーと寄稿者の皆さんが一堂に会して食事会が催されました。
場所は去年のオバフォー祭りと同じ、東京・五反田のカフェビアンコ。
メンバーは日本の色々な場所から台風をかいくぐって集合しました。
飲んで(オバフォーの集いは昼でもアルコールいくよ)、食べて、喋って、笑って、
それはそれは面白い集い。
てきることなら、ビデオ撮影してDVD作って、オバフォーグッズとして
売り出したいくらい。(次はどう?カリーナさん)
というわけで、色々な話題について喋りまくった私たちですが、
ある方からこんな話がありました。
「毎日作る料理がどうしても一辺倒になってしまう」
ですよねぇ。
これ、多くの方が抱えている悩みだと思います。
お話をしたその方はお仕事もされていて、仕事から帰ってからの食事の支度は
なおさら大変な様子でした。
外で仕事をしていない私だって、毎日の献立を考えるのは本当にしんどい。
行き詰まると何でも胡麻和えにするものだから、我が家の胡麻の消費量は莫大。
私の妹が言われて一番うれしい言葉は『今晩ご飯いらない』だそうです。
日々の食事の支度をする人のほとんどは、
自分はいくつかの決まった料理をローテーションさせているだけ、
うちの食卓はなんて変わり映えのない、つまらないものなんだろう、
と考えているんじゃないでしょうか。
そうなのかもしれませんね。
でもね、そうやってぐるぐると回された同じような料理が
いつの間にか”我が家の定番”として家族の舌に、記憶に、刷り込まれていたりもするのです。
「またこれ?!」なんて憎たらしく言ってたご主人やお子さんが
何年後かにそのぐるぐる料理を”我が家の味”として懐かしく思い出す日が来るかもよ?!
回る回るよ、メニューは回る~。
さらにちょっと考え方を変えてみると、
あなたがいつも作っている”変わり映えのない”一品も、
もしかしたら他の誰かにとっては、はっとするような新しい一品かもしれませんよ。
私がこの「ミカ料」を書くのも、我が家では当たり前で面白くもない料理が
もしかしたらどこかの誰かには新しい一皿になるかもしれないと思っているからです。
そしてあわよくば、あなたには当たり前でも私には目からうろこの一品を
教えてもらえちゃったりしないかしら、と思っているからなのですわ。
てへぺろ。
さて、今日の一品ですが、まさに目からうろこですわよ。
『豚肉の焼いただけ』
や、い、た、だ、け。
私が子供の頃に母がよく作った料理です。
フォトジェニックじゃないし、作りました!と自慢できるほど手の込んだものでもない。
でも、美味しいよ。
『豚肉の焼いただけ』
- 豚肉は肩ロースの薄切りをご用意ください。
豚肩ロースって美味しいよね。 - フライパンに少量の油を引きます。
火をつける前に、肉を重ならないようにフライパンに広げます。
重なっちゃうよ、という場合は無理に詰め込まず何度かに分けて焼いてください。
並べ終わったら火をつけます。これ、今流行り(?)のコールドスタート。
薄い肉はすぐに火が通ってしまいます。火をつけてから肉を並べ入れると
最後の肉を入れた時には最初に入れた肉が焼けちゃっていて、ちょっと面倒です。 - 火加減は弱めの中火。お肉の厚みにもよりますが、優しく火を通してください。
片面に火が通ったら裏返して残りの面も焼きます。
裏返したら、上面だけに軽く塩を振ってください。
肉自体が辛子醤油に負けないようにするためのアクセントなのであくまでも軽く。
ここでしっかりと味付けをする必要はありません。 - 焼き上がったら熱いうちに辛子醤油で食べます。
SNSに並んでるきれいでお洒落な食卓に惑わされることなく、
私たちは私たちの、暮らしに密着したメニューのローテーションで
なんとか日々を乗り越えましょうや、オバフォーエンジェルの皆さん。
そして、できればあなたのおうちでよく食卓に上る一品を教えていただけたら嬉しいな。
いつでも『ミカ料』のコメント欄に書き込んでくださいね。
ミカスでした。
きゃらめる
こんにちは(^-^)
同じ物を我が家では焼きしゃぶと呼びます(笑)
ど定番です。
もうひとつ家族に好評な定番が、豚バラブロック肉を茹でただけ。こちらは3パターン。
①紅茶で茹でる紅茶豚
②烏龍茶で茹でる烏龍茶豚
③だし昆布で茹でるゆで豚
からし醤油でいただきます。
ミカス Post author
きゃらめるさん
焼きしゃぶですか!
なにやら素敵な名前ですね。
焼いただけ、よりもずっと高級な響き。
我が家でも焼きしゃぶと呼ぶことにします。
豚バラブロックだけでも色々なバリエーションがありますね。
紅茶豚は我が家でもやりますが、烏龍茶、だし昆布は試したことがありません。
早速やってみます。
ありがとうございます!
モリミー
いつも楽しく読んでいます。レシピを見て楽しく作っています。今、私は夫と二人暮らし。グループ分けをすれば、子供のいない(育て終わった)専業主婦。時間はたっぷりあります。最近料理番組の多いこと。食べる方が飽きるのと同じくらい作る方だって飽きる。料理番組を見て、パンプキンコロッケを作ろうと張り切る私。頼むから、いつものポテトコロッケにして下さいという夫。いつもの当たり前の料理がいいのです。定番の唐揚げでも、ちょっと手を加えたら、いつものがいいと言う。いつも作る料理には、かけがえのない力があるのだと私は思います。
コモ
ぶた肉で参加させていただきます。
バラ薄切り、ロース薄切り何でもOK
湯がいて冷水にさらして、おろし大根盛ってポン酢をかける。
何も献立が浮かばない日のお助けメニューです。
牛肉はなお美味しい。
今時分だと、もう一品茄子の焼きびたしがあれば完成かな。
ミカス Post author
モリミーさん
得てしてそういうものですよね。
頑張ってちょっと変わったものを作ってみると、いつもの方がいいなと言われてしまう。
「いつも作る料理には、かけがえのない力がある」ってモリミーさんの言葉にこそ、すごいちからを感じました。
いい言葉だなぁ!
ミカス Post author
コモさん
ご参加ありがとうございます!
手早く作れるけどしっかりご馳走になる一品ですね。シンプルが一番美味しいんですよね。
豚肉と牛肉迷うけど、私はやっぱり豚肉かな…
茄子も、そろそろ秋茄子の季節ですものね。
ああ、ごはんが進んじゃいます。
匿名
ミカスさんこんにちは。
お題となった「作るメニューがいつも同じ」を切りだしたカラシ(仮称)です。
もう半月前になりすが、その節はありがとうございました。追コメントまで頂いて光栄です。
仕事も佳境だったのですが、お話し頂いた「あなたの平凡は誰かの非凡」について自分なりに逡巡しておりました。そして、聞いてみました。
意外にもこの件について家族の反応は激薄で「あーそーねー」(ゲーム中)位。その程度か?
食べるって大切な記憶ですよね。だからやっつけ仕事で済ませているのが後ろめたい気持ちになる。こだわっているのは私だけのようで、当面、クオリティの高いやっつけ仕事を目指そうと思います。
これからもミカスさんちのごはん、拝見できたらうれしいです(^^)
ミカス Post author
カラシ(仮)さん
お題となるお話をありがとうございました。
お話出来て楽しかったです。
そう、食べるって本当に大切な記憶です。
でも、だからといって毎回一球(品)入魂で取り組む必要もないんじゃないかな、って思っています。
出来合いでも、インスタントでも、いつ、誰と、どんな風に食べたかによって幸せな記憶になりますから。
クオリティの高いやっつけ仕事、最高です!(笑)
私も出来るだけクオリティの高い手抜き料理を紹介していきたいと思いますので、これからもよろしくお付き合いください。