明日はどっちだ?! : ぶっかけ肉うどん
6月某日、私は人を待っていた。
場所は、新橋駅日比谷改札外。
約束の時間より少し早く着いてしまったが、念のためメッセージを送った。
「日比谷改札の途に着きました」
ほどなく返信が入った。
「違う方に出ました。しばし待て」
下からなのか、上からなのか、ですます調と命令形が入り混じっているところを見ると、ちょっと焦っているのか?
どちらの方向から来るのだろうと見回しながら待つと、私の一番予想とは反対の方向から歩いてくるその人が見えた。
「待ち合わせは日比谷改札とわかっていたのに、たどり着いたのは汐留だった」
ご覧いただけだだろうか。
新橋駅の日比谷改札(地図右上)と汐留改札(地図左下)は、ほぼ対角線上にある。
日比谷改札を目指したその人は、それとは正反対と言ってもいい位置にある改札を目指し、その改札を出て、とあるビルの警備員さんに「ここは日比谷側じゃないよ」と指摘されて踵を返したのだという。
新橋で所用を済ませた私たちは、次の目的の場所神田へ向かった。
目指す場所は駅から少し歩いた場所にある。
初めて訪れる場所のため、改札を出た私は早速Googleマップを立ち上げた。
目的地の住所を入力して道順を表示させる。
多くの方はご存じだと思うが、Googleマップはまず現在自分がいる位置を青い丸で教えてくれる。
歩き出すとその丸が地図上を移動して、自分がどちらへ進んでいるのかを教えてくれるのだ。
神田の駅を出た私は、小さな画面の中の青い丸を見つめたが、そこで盲点に気づいた。
どちらへ歩き出したらいいのかがわからないのだ。
青い丸は私の動きを追うように動くのだから、私が動かない限り微動だにしない。
「ほら、こっち、こっち~!」と私に先立って道案内をしてくれればいいが、私が止まれば丸も止まる。
駅前をそろそろと移動しながら丸がどちらの方向に移動するかを確認するという不思議な状態。
案の定、私たちは迷った。
地図の上ではそんなに離れているはずのない目的地を目指し、
「こっちかな?」
「ここを曲がるの?」
と、右往左往。
その間、Googleマップの青い丸は、時に止まったり、時に建物の中を突っ切るように進んだり。
結局は、炎天下にだいぶんと遠回りをしてなんとかゴールにたどり着いた。
若い頃はこんな感じではなかったような気がする。
初めて足を運ぶ場所でも、それなりの地図があれば、迷うことなくそれなりにたどり着けていた。むしろ、方向感覚には自信があった。
ところがどうだろう、最近ではかなりひどいレベルで方向が分からない。
スタート地点立ったとて、まるで、目隠しのままぐるぐると回されて「さぁ、スイカを割れ」と言われたような感覚。
ゴールへたどり着くために何度も何度も立ち止まっては引き返しを繰り返すありさまだ。
年を取るというのは、肌のハリや漆黒の髪といった目に見えるものを失うばかりではなく、日ごろは気づかない、体の奥の方に潜む感覚をも失うことなのだ。
なんだか、そのうち道だけでなく自分が進むべき人生の方向もわからなくなってしまいそうだなぁ。
いや、今もそんなにわかってないけど。
あーあ、とため息をつきながら、今日ご紹介する一品は『ぶっかけ肉うどん』。
方向感覚とどんな関係があるのかって?
関係ないね。
多分カリーナさんがTwitterで「記事とはまったく関係の無いレシピ!」と乗っかってくる予感たっぷりの無関係さ。
関東地方も梅雨入りし(皆さんの地域はいかが?)、これからは気温や湿度が不快に感じられる季節。
冷たいうどんでさっぱりと、がしかし、豚肉のせてもりもりとどうぞ!
『ぶっかけ肉うどん』
- きゅうりを千切りにしておく。
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、うどんを茹でる。
- 1が茹で上がったらざるにあけ、冷水で洗ってうどんを冷やし、絞める。
- フライパンに油を温め、豚肉を炒める。
- 豚肉の色が変わったら、酒、みりん、砂糖、醤油を加えてさらに炒め、
仕上げにごま油を少々垂らす。 - うどんを皿に盛り、めんつゆを回しかける。
6の上に肉ときゅうりをのせて出来上がり。
実は、この記事で私かせ待ち合わせをした「汐留改札の君」は、月亭つまみさん。
この日は、7月開催の介護トークミーテイングの開場候補になっている場所の偵察にでかけたのでした。
道にも会場選択にもいろいろと迷った結果、素敵な場所が決定しました。
現在、ミーテイングの内容や諸々を鋭意打ち合わせ中。
詳細発表と参加申し込み受付は後日お知らせいたします。
ミカスでした。
いまねえ
ミカスさん、こんにちは。
Googleマップ、私は全く、使いこなせません~!
ミカスさんが書いているように自分が動かないと反応してくれない、
それが困る。西へ進めと言われてもどっちが西だ!
日が傾きかけていればまだしも、日中高いお天道様では方向わからない。。
お前は方向音痴だ、救いようなし、とGoogleに断罪されているようで
悔しいやら情けないやら。。車でナビ代わりにつかう時は便利なんですが。。
(私は運転しないで助手席でナビ確認係です)
是非とも、7月のトーク会場はGoogleさんにお世話にならずに
たどり着ける場所でありますように。。
(もう参加できる気でいる。)
先日亡くなった義父は90超えてもステーキやうなぎを食べていました。
そのせいか、驚くほど立派な骨でした。太くてきれいで、一同感心しきり。
それにあやかろうというのでもないけど、ぶっかけ肉うどん!
既に梅雨ばて気味の昨今、これで力つけよう!
はしーば
新橋、昨年数年ぶりに地下鉄で訪れた時に同じような経験をしました。
その時に使っていたのは、まさしくGoogle Mapさま。
あの青丸にサーチライトが広がっているのが向かってる先?
交差点でぐるっと回転してみたりするとますますドツボに(^^;;
ぶっかけ肉うどん、土曜の昼食にします!甘辛つゆの香りが脳内でただよってきました。
ミカス Post author
いまねえさん
googleマップ、私が今どちらを向いて立っているのかを示してくれたら完璧なのに。
ただ、確かに車でナビとして使う時は問題ないですよね。
と、ここでふと、以前テレビで、超方向音痴の人向けのアプリを紹介していたことを思い出しました。
これです、
https://zucks-magazine.jp/post/houchimin
7月はこのアプリを使いこなしてぜひいらしてください。
ミカス Post author
はしーばさん
地下鉄は更なる鬼門ですね。
全く景色が見えない地下から地上に出た途端、自分がどちらに向かって立っているのかわからずに呆然とします。
そして、なんともぼんやりとしたgoogleマップ。
交差点でぐるっと一周なんて、まさにスイカ割り状態ですよ。
うどん、ぜひお試しください。
お肉に割としっかり味を付けた方が美味しいですよ。