コロナと認知症と私:すだち飯
「部屋とワイシャツと私」的なタイトルをつけてみましたが…。
前回も書いたように、父がコロナウイルス陽性になりました。
今はもう自宅療養期間も終わり、元気に過ごしています。陽性になったとはいえ、ほとんど症状はなく(初日発熱37.6℃と、軽い喉の痛み)、診断されたその日の夜にはとんかつ弁当をぺろりと平らげる程。このまま大きな変化が無ければ割と楽だぞ!と思ったのですが、思わぬ伏兵が潜んでいることに私は気づいていませんでした。
伏兵とは、そう、認知症。
父は軽度の認知症なのですが、現時点で生活上の問題はさほどないと思っていました。ところが、コロナ陽性となった状況ではこれがかなりの問題だということが見えてきたのです。
認知症の一番の問題は、「忘れてしまう」ということ。そう、自分がコロナウイルスに感染しているということを忘れてしまうのです。
トイレに行く時以外は部屋にいてね。部屋を出る時はマスクをしてね。
何度言ってみたところで、覚えていられるのは数分。運が良くても30分。
「歯を磨かなきゃ」「コーヒーを淹れよう」と、頻繁に部屋から出てくるのです。もちろん、マスク無しで。ああ、こりゃあもう私も感染するなぁ、と覚悟を決めました。
忘れてしまうことはノーマスク以外の問題も引き起こしました。
デイサービスに行くと言うのです。
「今日は休んじゃったけど、明日は行くと電話しておいて」
その度に、あなたはコロナウイルスに感染しているのですよ、10日間は自宅で療養しなければならないのですよ、と極力穏やかに(そう、実際はイライラする)言って聞かせなければなりません。その鬱陶しいことと言ったら。じわじわとストレスが溜まっていきます。
忘れてしまう事の弊害ではありませんが、10日間自宅にいなければならない、デイサービスに行けないことによって父の心身がみるみる衰えてしまったことも、今回のコロナウイルス感染によるダメージでした。10日間何もせずにただテレビを見て、昼寝をして過ごした結果、足腰は目に見えて弱ってしまったし、何より、療養期間が終わってデイサービスに戻った初日、父はあちらでかなりの混乱を見せたとのことでした。入浴していないのに「した!」と怒ったり、「帰る」と言い張ったり、ホールで着替えを始めたり。
認知症を患っているご家族がいる方も多いことと思います。
そんな方たちに、万が一の感染に備えてこんな準備をしておくといいよ!とアドバイスできればいいのですが、正直、コロナと認知症にタッグを組まれてしまうとほとんどお手上げ。
とはいえ、お家によっては生活エリアの分け方を考えたり、療養中も心身に刺激を与えられるような工夫を用意しておくといった準備もできそうです。また、ケアマネージャーさんと相談しておくのもいいかもしれませんね。
以前から続けている音訳ボランティアの活動も、コロナウイルスの影響をかなり受けています。月に一度メンバー全員で集まる研修はかなりの期間中止になっていますが、実際の活動(地域の広報誌を音訳、CD製作をして利用者さんに配る)は中止にするわけにはいきません。先日、私を含む3人でCDを作った際に、その中の1人からたくさんのすだちを頂きました。今日ご紹介するのは、その方から教えてもらったすだちのレシピ、というよりすだちのユニークな食べ方です。
すだち飯
- 温かいご飯を1膳分用意する。
- ご飯にしらす干しをたっぷりのせる。
- そのしらす干しの上に鰹節をこれまたたっぷりのせて、醤油をひと回しかけます。
- すだちを半分に切り、手でぎゅっと絞ってご飯の上から果汁(すだち1個分)を回しかければ
出来上がりです。
全体をさっくりと混ぜ合わせて召し上がれ。
在宅デトックス9月回のお知らせ
日時: 9月29日(木) 21:00~ ※大体1時間半くらいです。
テーマ: 『介護のタイミング』
詳細とお申込みはこちらをご覧ください。
今月は夜の回です。
今回は久しぶりの開催ということで、特にテーマは設けず、自由に介護の愚痴や不安についてお喋りをしたいと思っています。
過去に介護経験のある方、現在介護真っ最中の方、介護未経験だけど興味がある方、全て大歓迎。初参加の方もお待ちしています。
もう言い飽きた、聞き飽きたかもしれませんが、コロナウイルス感染はいつ終息するのでしょうね。
そうそう、昨日4回目のワクチン接種をした私は、左腕が痛くて難儀しています。
ワクチンの副反応も、マスクも、アルコール消毒も、気にせずに過ごせる日、早く来い!
ミカスでした。