10月の在宅デトックス:豚巻きオクラ
Facebookには「思い出」という機能があって、毎日、過去の今日に自分が投稿した記事を見せてくれます。
ほんの数日前のこと、「思い出」機能が、8年前に私が投稿した記事を見せてくれました。
動画が添付されていました。
母と妹と一緒に伊豆に旅をした時のものでした。
昔のサスペンスドラマに良く登場した城ケ崎の吊り橋から、私が海を撮影したものです。カメラが海からゆっくりと動き、橋の上を横切った時、ほんの一瞬ですが母の後ろ姿が映りました。
今は真っ白になった髪がまだ黒く(染めていましたが)、チェックのシャツに濃紺のカーディガンを羽織った母は、脚が痛いからと灯台には上らなかったものの、まだ旅ができるほどに元気でした。
思いがけず見せられた短い動画に、私は泣きました。
正直、とてもいい母親とは言えなかったけれど、それでも私たちは(妹も含め)、何かを我慢したり、胡麻化したり、時に耐え切れない感情を吐き出し合いながら、なんとか上手くやれていたと思います。
少なくとも、お互いの機嫌が悪くなければ、こうして旅もできたし、みんなでランチにでかけて笑い合うことが出来た。なのに、母が認知症を患いグループホームで暮らす今となっては、もうそんな時間は戻ってこないのだな。そう思ったら、自分でも驚くくらいにぽろぽろと涙が落ちました。
カイゴ・デトックスでみんなで集まったり、在宅デトックスで色々な方とお話をしたり、そんな時間が私を介護にまつわる感情から救ってくれるのは事実です。
とはいえ、介護を経験する・した人間が抱えている罪悪感や悲しみや後悔は、容易に消えてくれるものではないですね。もしかしたら、母が亡くなった後もこんなふうに、いや、亡くなってしまったら今よりも更に大きな後悔と罪悪感に苛まれながら私は泣くのかもしれません。
「お母さん、お母さん」と呼びながら。
とっくのとうに通り過ぎて取り戻せない時間に、心が捉えられてしまったままの人。
辛さの真っ只中にいて、到底先へは進めそうにもないとその場にうずくまっている人。
辛いね、しんどいね。悲しいね。寂しいね。
何もしてあげられないけれど、私も同じです。同じだから、一緒に嘆いたり、怒ったり、泣いたりは出来るかもしれません。
もし気が向いたら、「在宅デトックス」という穴ぐらへお越しください。その穴の底で、私は誰かが入って来てくれるのを待っています。
さて、今日ご紹介する一品は、記事の内容とは全く関係のない『豚巻きオクラ』です。
肉巻きにするとなると大きさも形もしっかりとしたオクラを選びたいところですが、大きいオクラは筋ばっていたり、固いものが多いのも事実。肉を巻く前にレンジで軽く加熱をすると食べやすくなりますよ。
豚巻きオクラ
- オクラをさっと洗い、まな板の上で塩を振って板ずりにします。塩は洗い流します。
- オクラのヘタの先端の黒くなっている部分を切り落とし、ガクの部分を包丁で削り取ります。
- オクラが大きくて固そうな場合は、耐熱皿にならべてラップをし、レンジで軽く加熱します。
加熱し過ぎると柔らかくなり過ぎてしまうので注意。 - 合わせ調味料を作っておきます。ボウルに、砂糖、酒、醤油、オイスターソース、水少々を加えて
混ぜ合わせます。 - 広げた豚肉の上にオクラを置き、斜めにくるくると巻いていきます。
- フライパンに油を引き、弱めの中火で熱します。
- 5のオクラを、肉の巻き終わりを下にしてフライパンに並べて焼きます。
- 巻き終わりの部分が熱でくっつき、焼き色が付いたらひっくり返し、蓋をして加熱します。
- 肉全体に焼き色が付き、箸などでつついてオクラに固さがなくなったのを確認したら
4の合わせ調味料をフライパンに加え、蓋をしてさらに加熱します。 - 合わせ調味料がある程度に詰まったら出来上がりです。
というわけで、ほんの一瞬の気晴らしにしかならないかもしれませんが、10月の在宅デトックスのお知らせです。今回は昼の回ですよ。ランチでも食べながらお話しませんか。
在宅デトックス10月回のお知らせ
日時: 10月28日(金) 13:00~ ※大体1時間半くらいです。
テーマ: 『介護者の心と体』
詳細とお申込みはこちらをご覧ください。
今月は昼の回です。
介護しているあなたの体調、心の状態について不安なことはありますか?
介護が終わってもまだくすぶっているしんどさはありますか?
介護者の心と体についてお話しましょう。
過去に介護経験のある方、現在介護真っ最中の方、介護未経験だけど興味がある方、全て大歓迎。
初参加の方もお待ちしています。
ミカスでした。
ぱろる
まったくもって、AIが勝手に人の思い出を振り返るのはどうかと思います。
いきなり伯母の葬儀が出てきたり💦
不用意に感情を揺さぶられるのはかなわん時、ありますね…
お母さまとの旅、なんとも切ないなぁと、サッポロ一番塩ラーメン共有のエセ妹も思うわけです😁
今、義実家帰省中です。
老老介護の担い手である義父が心臓の手術で入院。その間義母(要介護2 認知あり)はショートステイ。
退院してきた義父と、ステイから帰った義母の生活サポートの毎日です。
ジワジワ進む老いと認知症に向き合うため、今回初めて2冊の「カイゴ・デトックス」をお守りがわりに持参しました。
穴の淵に佇みながら、この穴ぐらの底には心通う人がいる、と思うと、わずかながら心が落ち着きます。
おそらく、そう遠からず伺うのかなぁ。
その時はよろしくお願いします。
追伸: 肉巻きオクラを、腰巻きオクラと誤読😅
なんかエロっぽくなってしまった。
美味しそう!(義母、噛みきれないだろな😭)
ミカス Post author
ぱろるさん
大抵は「私、こんなことしてたんだ」と懐かしく楽しめるのですが、
時々胸を突くような切ない思い出が飛び出してくることもありますね。
老老介護のサポート、大変ですね。
お疲れ様です。
いつでも在宅デトツクスにご参加下さい。
本格的に介護が始まっていなくても、介護未経験の方でも、どなたでも大歓迎!
エセ姉妹(笑)のお喋りをしましょう。
オクラは時に凄まじく筋ばっているものがあるので、ご高齢の方には小さめのオクラを使うといいかもしれません。