母のこと : さば春巻
母の面会に行きました。
年明けすぐにホームでインフルエンザの流行が始まり、母もA型に感染し、しばらく面会ができずにいました。
母がいるユニットへ上がっていくと、「入浴中ですのでお部屋でお待ちください」とのこと。
母の部屋に入ると、あら、猫の写真がまた増えてる。
「お誕生日おめでとうございます」と書かれたA3サイズのポスター。お誕生日会の時の母の写真と私と妹が面会した時に3人で撮った写真が左右に配置されて、真ん中に大きな猫の写真がどーん! それを見た妹が「お誕生日は猫?」と笑うくらいにどーん! (笑)
ちょっと面白いけど、ありがたい。
しばらくすると、入浴を終えた母が車椅子で戻ってきました。
私たちの姿を見ると、大袈裟なほどくしゃくしゃにゆがめて泣きだします。ここまでは毎回ほぼ同じ。
ただ今回違っていたのは、妹の顔をまっすぐ見て「お母さん」とはっきり言ったこと。
母が認知症になってから、「これは誰?」と彼女の認知力を試すような質問はしないようにしていたのですが、この時はとても不思議に思って(母が妹を「お母さん」と呼んだのは初めてだったので)妹を指して聞いてみました。「これは誰?」
母はまたはっきりと「お母さん」と言いました。
私たちは母のお母さん、つまり母方の祖母に会ったことがありません。なので、妹が祖母に似ているのかどうかはわかりません。でも、人の見分けが難しくなってきた母が本能的に「お母さん」と呼んだのですから、妹の中には祖母を思い起こさせる何かがあるのかもしれません。
年相応以上に老いさらばえていく母を目の前にしても、なぜか私たちは悲しむことも絶望することもありません。時々、もう少し悲しそうにしたほうがいいのかしらとも思いますが、なぜか私たちの気持ちはほぼ平坦です。
認知症の症状がもっと軽かった頃に、あちら側とこちら側を行き来しながら狼狽えたり怒ったり絶望する母を見ていたので、自分の母親との再会に静かに泣く(実は娘だけど)今の母を見てむしろほっとしているのです。あの頃の母と今の母なら、本人の気持ちはきっと今の方が穏やかなのだろうと。
妹の方をまっすぐ見て「お母さん」と言い続ける母に、妹が私を指して聞きました。
「これは誰?」
母はちらりと私の方を見て、ちょっとだけ顔をしかめて、またそのまなざしを妹に向けました。
「ああ、認識できるのは1回に1人だね」
妹がちょっとだけ得意げな顔で言いました。
いや、あんたも正しくは認識されてないからな。
そんな娘たちです。
さて、先日、骨なしのさばの切り身を買いました。
栄養のバランスを考えると魚も食べなきゃと思うのですが、高齢者がいると魚の骨がちょっと心配。そんな時に見つけた骨とりさばの切り身。2人暮らしにはちょっと量が多いのですが、冷凍庫にストックして塩焼きや南蛮漬けなどに活用しています。骨がないとフライパンでも焼けるので便利です。
今日は春巻きの皮に包んで揚げてみました。チーズと大葉が味と香りのアクセントになります。
さば春巻き
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- 骨なしさばの半身を春巻きの皮の大きさに合わせて切ります。
この写真の場合は小さい皮を使ったので、さばを3センチ×5センチくらいに切り分けました。 - 春巻きの皮に、大葉、さば、溶けるチーズをのせて巻きます。
巻き終わりの部分は水で溶いた小麦粉を糊にしてとめます。 - フライパンに深さ2センチくらいの油を入れて火にかけ、170℃で揚げます。
- さばにしっかり火が通るまで揚げたら出来上がり。お醤油で食べるのもいいですが、私はポン酢をさっとかけて食べるのが好きです。
※骨なしのさばばスーパーでも売っていることがありますが、私はこちらの骨とりさばを買って冷凍しています。高齢者のいる家庭では骨なしの魚はありがたい。
現在売り切れになっていますが、定期的に入荷、売り出されますので骨とりが欲しい方は時々サイトをチェックしてみてください。
楽天市場・飯田商店
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