【オバ専インタビュー】 「お金を出して怒られる」ことに馴れるのにものすごく時間がかかりました。
第1回→ 大変なときにあえてやることを増やす、それって何?癖?
第2回→ 「年齢なんか関係ない」なんて嘘ですからねー。と、これだけはどうしても言っておきたい!
第3回→ ねえねえ、クラスで一人だけ「おばちゃん」じゃないかって心配にならなかった?
【授業が停滞すると時間の無駄だし
先生も気の毒だなーと思って手を挙げた】
カリーナ: 学生生活は、久しぶりですよね。大学生のときとは違う「大人の視線」「おばちゃんの視線」で専門学校というものの長所短所がいろいろ見えたのでは?学校全体、先生方、学生・・・言える範囲で感じたことや見えたことがあれば教えてください。また、この連載にもときどき書いてくれたとは思うけど、おばちゃんだからこそ「できたこと」や「楽だったこと」はある?
Comet: 言語聴覚士になるための学校は4年制、3年制、2年制と3種類あって、私が通っていたのは最短の2年制だったんですね。大卒が入学条件なのでいわゆる「教養課程」がないのだけれど、ザックリ言えば4年間で学ぶ量を2年間に詰め込んでるので、もう超絶厳しかった。
授業やテストが押し寄せてくる上に、先生方も超スパルタでねー。それまでゆるゆるの学生生活しか知らなかったし、社会人になってからは「教室」というところは、教わる側が「お客さん」という扱いを受けていたから、何で「お金払ってる側」がこんなに怒られるの!ってすごく思った。「お金を払う側が上」が常識の社会人を経験していたからこそ、「お金を出して怒られる」ことに馴れるのにものすごく時間がかかりました。
今から思えば、そうしなければ短期間で実力をつけることができなかったとよくわかるんですけどね。
おばちゃんだからこそできたのは、先生が質問しても誰も答えなかったとき「間違ってもいいから発言する」ことかな。若者は恥をかくのが嫌だから黙ってる(私も若者のときはそうだった^ ^;)けど、シーンとして授業が停滞すると、時間の無駄だし先生も気の毒だなーと思って、手を挙げて何か言ってました。「間違えることは恥ずかしくない」っていう価値観と、常に全体の流れを考える癖は、おばちゃんというより、編集者・ライターの経験があったからかも。
【みんな「じゃがりこ」が好きでビックリした(笑)】
カリーナ: なるほど。確かにそれは、Cometさんが意識的に身につけた人生に対する姿勢かも。そうそう、。これは、れこさんが言っていたことだけどSNSをどんなふうに使ってたのか。確か、学生さんどうし助け合っていたよね。そういったことも含めてツイッターやLINE、フェイスブックなどをどんなふうに使ってました?
Comet: クラス全員の連絡事項はメーリングリストで、グループワークのメンバー間の連絡はLINE、あと全員で共有するファイルはネット上のクラウドサービス(データを自分のパソコンや携帯端末などではなく、インターネット上に保存できるサービスのこと)を利用してました。日常的にはグループワークの発表用パワポ(マイクロソフト社のプレゼン用ソフトPowerPointのこと)をクラウドにあげておいて、発表前日に手分けして作りながら「ここ終わった、次よろしく」とかLINEで連絡とる感じ。試験前には役立ちそうな資料をクラウドにあげてくれる子がいたり、実習中には全国に散らばった友達とLINEで励ましあったり、ネットがなかったらとても2年間乗り切れなかったと思う。
カリーナ: わあ。距離が離れていてもコミュニケーションできるネットのありがたみが凝縮してる感じ!そういうやりとりのなかで「おーー。若者ってこうなのかーーー」って驚いたことある?
Comet: みんな「じゃがりこ」が好きでビックリした(笑) 休憩時間に「じゃがりこ」の新しいフレーバー食べてる子がいると「1本ちょうだい」って集まってくるし。私にもくれることがあるんだけど、それまでほとんど食べたことなかったから、「今度のすごく美味しい」って言われても、そうなのかー、としか思えなかったな。そんな感じで日中は普通にクラスメートとしてコミュニケーションしてたよ。ただ放課後は授業が終わるとサッと帰ってたから、遊びに行ったり一緒にご飯食べたりはなかったです。
カリーナ: ああ。なんかわかるなあ!「じゃがりこ」って量もサイズも食べやすさもちょうどいいんだろなあ(笑)。わたしは、「じゃがいもを油で揚げた系スナック」には強いから、その話に限ってはいけそうだ(笑)。
次は、「一番つらかった時期」と「夫婦関係の変化」について聞いています。