第13回 THUNDERBIRDS ARE GO
『THUNDERBIRDS are GO』は、1960年代に放映された特撮人形劇『サンダーバード』のリブート・リメイクです。日本では2015年に放映され、今のところシリーズ1(全26話)を見ることができます。本作はオリジナルの人形とサンダーバード各機を模したCGをミニチュアセットと合成しています。
地球上の災害や事件を監視する宇宙ステーション(サンダーバード5号)からの連絡で、インターナショナル・レスキューのトレーシー一家とその仲間が、特殊メカ/ロケットで出動。人命と地球の危機を救います。欧米作品では苦しい場面でいつもジョークを言うよね?…というのは私の思い込みで、この英国発のアニメは、危機的状況にあるときは「落ち着いて」「ひとつずつ解決する」ことが大切だと繰り返します。ただ、女性を助けるときにはちょっと気の利いたようなことを言いたがる。
スペースデブリの中に宇宙戦争で放置されたステルス機雷がまぎれていたり、反物質格納容器があったり、原子力はもう使われていなかったりと、物語の背景となる科学面がアップデートされていて、時代錯誤感がない!
そして危機は、深海、極地、宇宙とさまざまな場所で起こります。そのミニチュアセットを製作したのが『指輪物語』『第9地区』『アバター』 などを手掛けたWETA Workshopだったとは! 例えば、悪役フッドの拠点ロケットが洗濯槽や掃除機の部品などジャンクパーツでできており、手動で動かして撮影することも。そのあたりはDVD/Blu-ray ディスクに収録されたクリエイターらのインタビュー映像で見ることができます。
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メンバーに新しく警護担当のケーヨが加わりました。実はケーヨと悪役フッドには深い関係があります。でも二人の行く末よりも気になるのは、彼女が操るサンダーバードS号。このデザイン・監修は日本が誇るクリエイター河森正治(かわもりしょうじ)です。花森安治ではありません。ペットロボAIBOのデザインも手掛けたクリエイターですが、彼のアニメ代表作に『マクロス』シリーズがあります。25話ではそのオマージュと思われるシーンがあり、板野サーカスと呼ばれるミサイルの軌跡が見られます。さて、何について書いているのか分からなくなってきました…。
サンダーバードのお話です。
見ごたえのある危機一髪エピソードの中でも、断然面白いのは、 お嬢様諜報員レディ・ペネロープと執事のパーカーがからむエピソード!(リンク先サイトの下部に各話が紹介されています。)この物腰柔らかな執事は、本作では公には元軍人という設定。実はその昔、若気の至りでわるさばかりしており、腕利きの金庫破りでもあったとか。軽口をたたきながら、昔取った杵柄で、お嬢様とともにインターナショナル・レスキューを助けます。そしてたまに助けられてます。
シルバーニンジャ・パーカー(3話)、手癖のわるいパーカー(6話)、アナログな七つ道具を愛用するパーカー(20話)、お嬢様のモノマネをするパーカー(22話)自らおとりになるパーカー(25話)など。こうやって挙げていくと活躍の場が多いですね。主人であるレディー・ペネロープとの掛け合いは軽妙で楽しく、思いやりと深い信頼関係がにじみ出ています。いい日本語訳で、声優さんのお芝居もいい。
必ず一件落着するので、安心安心(笑)。オリジナルをリアルタイムで視聴した世代から小さなお子さんまで楽しめること間違いなし。海外ではすでにシーズン2は放映終了とのこと。日本でも早く放映してほしい!
ご興味があれば WETA Workshopのギャラリーをご覧ください。 見ごたえありますよ!(URLはリンクしていません。)
https://www.wetaworkshop.com/projects/gallery
トシ
うんうん、見ました見ました。
マリオネット時代から観てるのですが、新作は凄く洗練されていて全く違和感がありません。凄いですね。
一つだけ、気になる点が。
パイロットスーツがガシャコンと前後から挟まるのですが、胴体のスーツが一体どうやって装着されるのかが謎です。
SHOJI
トシさん
コメントありがとうございます!
マリオネット時代を知っていると、見ちゃいますね。
着替えシーンは、私も不思議でした。
胴体のスーツとパイロットスーツが掛かってているエレベーター?に立って、下降してるうちに着てますからね。 何度か見たけど判りませんでした…。
その後1号では、機体前に到着したら、バーにぶら下がってヒョイと乗り込むのも、興味深いですね。そこは自力かい⁈ 笑
中島
こんばんわ!
サンダーバード、懐かしいです。
夫が旧作サンダーバードのLD持ってます。
残念ながら、プレーヤーが故障してて見られないのですが、息子が小さい時に嫌というほど見せられました。
旧作でもやっぱりパーカーが良い味だしてました。
末っ子でイケメンのアランとミンミンの恋愛も目が離せなかったな〜 笑
ペネロープの吹き替えが黒柳徹子さんで、結構おばさんなのかと思っていたら、26歳くらいなんですよね。あの当時の26歳だから大人の女性ではあるんだろうけど。
毎回、危険な救助活動でハラハラドキドキさせられた後、お話の最後にちょっと笑わせるようなオチがあるのが決まり事でした。
新作は、イメージが違ったら嫌だなと思ってしまって見てないんです。
でもSHOJIさんのオススメなら間違い無しですね!
SHOJI
中島さん
コメントありがとうございます!
旧作のLDまでお持ちとは、旦那さま、よほどサンダーバードをお好きなのですね。本作では、ミンミンの代わりにケーヨーが登場しているのかな?
安心してご覧下さい。新作も最後にクスリと笑えます。22話だったか、ゲスト声優で黒柳徹子さんが登場していますよ!