Posted on by SHOJI
第76回 ONI~神々山のおなり
「ONI 神々山のおなり」はトンコハウスの作品です。「ダム・キーパー」の堤大介監督が日本のスタジオとともに米国で作った、日本を舞台にした作品です。10月21日からNetflixで世界配信されています。(全4回のTVアニメになっていますが、通して見ても150分ほどです。)
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神々山に父なりどんと住んでいるおなりは、伝説の「グレート・ヒーロー」に憧れ、日々鍛錬をつんでいます。学校の友達はそれぞれ固有の「くしの力」があらわれてくるのに、おなりにはその気配がない。このままでは自分だけ森を守れないと悩むおなり…。
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山間の深い森で、鬼や河童や天狗など日本の神様や妖怪たちがわいわい暮らしているのが、本当に可愛いのです。CGのキャラクターたちがコマ撮りのストップモーション・アニメのように動くのですが、彼らのデザインと相まって、人形劇のようなアナログ感と懐かしさを覚えます。
柔らかい苔や木々で覆われた森は、繊細で奥行があり作り込まれており、包み込まれるようです。森を照らす朝昼夕夜の日の光や空の色、山向こうの灯りが印象的でとても美しい。
どこをとっても細部まで完璧に表現されているのですが、高精細画像の鋭さは感じられず、カレーの目に優しい。(これ大事です。うちは4Kテレビですが、4K映像を見続けると疲れるのです。)
Netflixのレイティングでは7才からですが、けっして多くはないセリフとコミカルなアニメーションで、可愛さの中にも陰影のあるストーリーが紡がれ、むしろ大人向けでは?と思うほど。
殺伐とした世界情勢や大河ドラマで沈みがちな心を、この「上質な空間」で癒しています。
「ONI~神々山のおなり」公式サイトはこちら↓
oni.tonkohouse.jp