第2回 みんな「自分が支えている」と思っているんですよね
※組の名前やタカラジェンヌの名前は仮名にしました。そのものだと生々しくて、ジェンヌさんのご迷惑になるのではないかというヅカファンの深謀遠慮をお察しください~。いや、でもわかる人にはわかっちゃいますよね~、かといって記号も失礼かなあ、愛がある仮名ってどうやってつければいいの、と煩悶した結果です。どうか生温かい目で見てやってくださいませ。(プリ子)
<経営者目線とファン目線>
ふぇんふぇん:久々に大劇場で観てみたら、女子トイレの個室数がすごく多いとか、女子トイレ内は一方通行になってて空き室表示も分かりやすいとか、短気な自分にもなかなかノーストレスなシステムになってて驚いたんです。
大人になってから改めて気づいた宝塚歌劇のスゴさというか、顧客サービスもなかなかうまく考えられてる部分が多くて。
カリーナ:ああ、そこはさすがに実業家らしい視点。
ふぇんふぇん:あはは。なんか性格的にどうしても、ただ男役さんにうっとり…というよりは、もっとこうしたらいいのにーとか、あれをこーしてあーしてー、とか考えちゃう。各組のバランスとか演目とか観客動員とかまでついつい真剣に考えたりして(笑)
プリ子:それはある!友だちどうしで、次のトップの組み合わせはどうなってるか、予想の表を作って、あとで答え合わせしたり。
ふぇんふぇん:そーそー!「ヅカオタあるある」(笑)。この人はこっちの組に組替えさせたほうがいいんじゃないか、とか。松組(仮名)のルルちゃん(仮名)は組替えしてきた路線男役スターさんだけど、ご本人の持ち味が今の組とぴったり合ってるかというと…。
プリ子:確かに!
ふぇんふぇん:私が劇団幹部だったら、絶対元の組に戻してトップにするかなーって。その方が、前の組ファンは「お帰り!ルルちゃん!」ってお祝いムードになるし、今の組で出来たファンも連れて行けるから、なんというの?一挙両得というか。それに、その方が自組で普通に昇格するよりもストーリーが出来るから、お披露目公演チケットの売り上げもそっちの方がよさそうと思いません?
プリ子:わかりますー! 数年後に答え合わせしましょう!
カリーナ:そっか。そういう楽しみ方があるんですね。野球ファンみたい。トレードしたり、退団したり、それを予想したり。そのおもしろさはわかるなあ。でも、宝塚ファン以外には知られていない楽しさですよね。奥が深い。
プリ子:みんな「自分が支えている」と思っているんですよね。経営の一端を担っているつもり。もともとの始まりが温泉の余興兼女学校の学芸会みたいなものなので、父兄の気分というか。だから、作品が悪いと文句いいます。演出家にも要望のお手紙書いたりする人がけっこういますよ。
<お手紙とレポート>
カリーナ:タカラジェンヌへのファンレターも書くんですか?
プリ子:私は今朝、入り待ちでお手紙渡してきました~(キャハ)。お手紙書くことは予想以上にファン活動の多くを占めてますね。
カリーナ:少女文化の香り、漂う。
ふぇんふぇん:上手な人はお手紙のデコレーションとかもすごいしてますよねー。
プリ子:デコデコ文化なんですよね。楽屋で使うものがレースふりふりの装飾がされていたりとか。しかもそれをファンが手作りして捧げるとか。
カリーナ:プリちゃん手芸、好きよね。
プリ子:いやっ、古着のウエスト広げるとか、それだけですよー。
ヅカのデコデコは尋常じゃないっす。ぬいぐるみに、その公演の衣装を真似た服を手作りして着せたり。よくまあ時間と技術があるな、と。
カリーナ:お手紙って、お返事は来るんですか?
プリ子:下級生なら来ることもあるかも。一般ファンには普通は来ないですね。
ふぇんふぇん:公演が終わってからお礼状は来るんですよね。
プリ子:そうですね。舞台写真をプリントしたもので、人によっては手書きで「公演中はありがとうございました」なんてコメントがあって、それだけで「もったいのうございます」って気分(笑)
ふぇんふぇん:私は、お手紙はまだ書いたことないけど、内容はすごく考えちゃう。もはやその内容はファンレターというよりも壮大なレポート(爆)。
プリ子:レポートぉ!?
カリーナ:書いてないけど頭で考える(笑)しかも、壮大(笑)!
ふぇんふぇん:ここをこうしたらもっといいんじゃないか、とか。他のジェンヌさんと比べたらここが売りになる差別化ポイントじゃないかとか、逆にここが弱点だと思う、とか。
カリーナ:ああ。コンサルティング的な。
プリ子:その内容はちょっと出せないですねえ(笑)。ていうか、そんな現実的なんですか、いつも。
ふぇんふぇん:そーですねー。そもそも「男役さんにうっとり派」じゃなかったので、なんというか、顔とかよりも、そもそも実力の安定している人が好きで。歌の音がずれててハラハラとか、踊りのカウントが悪くてイライラとか、基本的にそういうのは許せないタイプ。
今のところ一番好きなのは、竹組(仮名)のBebeちゃん(仮名)。歌も上手いし、踊りもうまいし、実力派なとこがお気に入り。
プリ子:Bebeちゃん、歌が上手くて出世頭ですね。
ふぇんふぇん:ただ、唯一の弱点になるのかなー?と思うところは、Bebeちゃんにはこの役が似合う!とか、こういう役をやってほしい!っていうのがあんまり思い浮かばないこと。もちろん私が思いつかないだけかもしれないんだけど。それはどうしてなんだろう?じゃあどうしたらいいんだろう?とか、誰に頼まれたわけでもないのに、延々考えちゃうときもある(笑)。
プリ子:破たんがない人ならではの欠点ですね。わかるわかる。何かがすごく下手な人のほうが、それをカバーしようとして色気が出たり、周りも応援に熱が入ったり、ってことがあるんですよね。
ふぇんふぇん:でも最近ちょっと気になる人がほかにも…
カリーナ&プリ子:おおおーーっ。
待て、次号!!!
Tompei
すみません、また出てきてしまいました。
「1789」の初日を観てきたばかりで興奮しています。
私はほとんど会にも入らず、ファンレターを書いたり、組織的な入り待ち、出待ちはしないんですけど(遠巻きな出待ちはあり)、それでもファンとしてそのスターを「育てている」気になるんですよ。まだ無名な頃に発掘して、はらはらどきどきしながらスターになっていくのを見守る楽しみ。それが宝塚ファンの醍醐味のような気がします。だから、スター街道を驀進する生徒さんより、「私が応援しないとダメだわ」と思わせてくれる生徒さんに入れ込みます(って、ただ観に行くだけですけど)。
okosama
「みんな『自分が支えている』と思っている」ー宝塚に限らず、何かのファンなら当てはまりますよね。
それにしても仮名が(笑)
もとのお名前は大地真央とか檀れいみたいな華麗なお名前なんですよね?(笑)
アメちゃん
ヅカファンじゃないのに、楽しく読めてしまう私^^。
そういえば、先日お話しした元上司も
「ボクが応援してた子が、、、」って言ってましたね〜。
新人の頃に出会ったりすると、とくに「私が支えてる感」が強いのでしょうかね。
ご存知かもしれませんが
「ラジコ・プレミアム」というのに月額300円ぐらいで加入すると
関東でもラジオ関西の番組(ビバ!タカラジェンヌ)が聴けると思います。
私は、その後の番組「愛と夢 永遠のタカラジェンヌ」での
ちょとヘンテコな風さやかさんのテンションが好きです。
この方の愛称は「トンコさん」ですけど、ジェンヌさんはみんな愛称を持ってるんですか?
Maki
これまであまり宝塚にはご縁がなかったのですが、つい先週、熱心なヅカファンご夫婦のお計らいで人生4度目の観劇をしてきたところです!
ふぇんふぇんさんのトイレの話題があまりにタイムリーでしたので、我慢できず久しぶりに投稿してしまいました。
あのトイレ、私もあんなの初めてでびっくりしました〜。一方通行のトイレなんて・・・あんなの見たことない!ものすごい数のトイレがズラ〜っと並んで、中に制服着た案内係の方が誘導されていて・・・梅田S銀行のATMコーナーか!(汗)
ファンタジックな夢世界のど真ん中に鎮座する、極めて合理的なシステムにすっかり感心してしまいました。
ちなみに。
同行していた主人がトイレ入り口で待っていてくれたらしいのですが。列に並ぶ大量の女性たちがどんどんトイレに吸い込まれていくのにも関わらず、誰一人として出てこない様子にすっかり怖くなってしまい・・・・思わず先に座席に戻ってしまったそうです(出口の存在を知らなければ、確かになそれホラーっぽいわ)。
まだ大きな川を渡れていない私ですが(笑)、はるな檸檬さんの漫画「ZUCCAxZUCA」を読んで以来、コアなヅカファンの方たちのトークって楽しい・・・!と思っていました。新連載、これからも楽しみにしています!
プリ子 Post author
Tompeiさん、ありがとうございます!
育てている感覚、わかります、わかります。
役付きがいいと嬉しくなったり、なかなか成長しないとジリジリしたり、
立派になったら「ああ、大きくなったねぇ…」と、
親戚のおばちゃんのように涙したりしますー!
でも、相手はこっちのこと全然知らないんですよね(笑)。
プリ子 Post author
okosamaさん、阪神ファンとか絶対に「支えている」自負がありますよね。
そうなんです、本当はきらびやかなお名前なんです、
が、が、実際の会話の中では「愛称」でした~
檀れいさんなら愛称は「檀ちゃん」だから普通ですが、
人によっては、すごく変な愛称がついてるんですよ。
プリ子 Post author
アメちゃんさん、そう言っていただけると本当にうれしいです!
元上司のご贔屓は柚希さんですよね、
100周年を支えて、先月退団して、
今はブロードウェイミュージカルに出演されるということで、ニュースに。
そりゃあ、「ボクが応援してた子」が、今こんなに立派になって、
と誇らしく思って当然!
「ラジコ」初めて知りました! そんないいシステムがあるとは。
風さやかさん、私がヅカファンになる前のスターさんですが、
漏れ聞く話で、すごく気になってました。
「トンコさん」…お人柄が表れているに違いない愛称ですね。
ジェンヌさんはみんな愛称がついていて、
愛称で呼ぶことで内輪感が強まるんです。
プリ子 Post author
Makiさん、コメントありがとうございます!
トイレに反応していただいたとは(笑)
あれ、すごーく合理的ですよね、長蛇の列でもどんどんはけるから安心。
ご主人の勘違いが、おかしい~
出口が別になってるなんて、想像もしなかったんですねえ。
「ZUCCAxZUCA」、私も好きですー
ヅカファンあるあるが満載で、わが身をふりかえってしまいます。
是非また劇場に足をお運びください!
(って、誰なんだ、私は…。支えている一員として当然の任務だと思っているようです 笑)