第155回 わたしの周りにはこんなのがいます。
まゆぽ:
世の中全体が新コロのせいで、ぎすぎすどよんとしているので、
チチカカ湖は、逆にお気楽で役に立たない情報をお送りしようと思い、
自分の周辺に生息する、ちょっと変なヤツを紹介してみることにしました。
まず、うちの母親なんだけど、
とにかくなんでも封筒に入れてポストに入れて送ろうとする。
自分で作った佃煮だったり、小さいサボテンだったりが封書で届くのね。
何年か前に、証券会社からのお知らせ封筒をリユースして
わたしにエンドウ豆を送ってきたんだけど、
宛先を書き間違えて、その証券会社に
「差出人不明」で送り返されてしまったことがある。
証券会社の人が親切にも調べてくれて、
母親のところに再送付してくれた時には
食用のエンドウ豆が発芽していたという逸話の持ち主です。
つまみちゃんのお知り合いにはどんなのがいる?
つまみ:
ホント、にっくき新コロ!
今までの人生で経験したことのないゾーンに入ってる感じ。
未経験だからか、恐怖感はあまりないけど
鬱屈が溜まってきたね、さすがに。
しっかし、まゆぽ母、強烈だわ。
佃煮やサボテンを封書で送る力技、
見習いたいパワーです。
しかも、宛名ミスが、善意経由のおかげで無事届いた
それだけでもすごいのに、発芽してたって
オチとしても秀逸。
こっちはそこまで完成度はないけど
義母の歳の離れた妹、さっちゃんの話。
さっちゃん、40代で配偶者を亡くすという試練にもめげず
今は誰より元気で、世話好きで気のいい
“さこみちよ”似の70代のオバサマ…なんだけど
なぜか、コーヒーとお煎餅はセット、の人なの。
他の事例では強いこだわりを感じたことがないんだけど
なぜかこれに関しては「私のルールはみんなのルール」的で
コーヒーを煎れたときにお煎餅がないと
「えー!?なんでないのー。揃えるもんでしょ」って騒ぐ。
前はみんな「そんなの、さっちゃんだけだよ」と言い返してたんだけど
これに関しては譲らないので
法事とかで義母の兄弟姉妹が実家に集まる際は
ああ、さちこが来る、じゃ、コーヒーとお煎餅だ、うるせーから
と晴れて認知されるにいたりました。
まゆぽ:
あはは〜、さこみちよ似のさっちゃん、目に浮かぶー。
喫茶店でコーヒー飲むときは、お煎餅持参して
音がしないようにこっそ〜り食べてるのかなあ。
変な食べ物好きな人で思い出したのは、友達のおばあちゃん。
納豆の糸が大好物で、嫁である友達のお母さんは
毎朝、納豆に粘りを出すためにかき回す仕事が大変だったんだって。
食べ物つながりでいうと、元同僚のMくん。
ほぼ会ったばかりで、全然しゃべったことないときに
いきなり、「まゆぽさん、鯖の料理では何が好きですか?」と聞いてきた。
「へ?」となって、この質問の意図はどこにあるんだろうとか
考えてみたけど、よくわからなくて、「みんなそんなに好きじゃない」と
答えると、「僕は鯖の味噌煮がベストだと思うんですよ。
どうしてかと言うとね…」と鯖の味噌煮最高論をとうとうと語ったの。
そして、この話はどこかに行き着くのかと心配になる頃に
「そうか、鯖が好きじゃないんですね。なるほど」と一人納得して終わった。
さらに、そして、ある日突然仕事に来なくなり、
そのまま辞めてしまったらしいMくん。
謎の鯖男としてわたしには強い印象を残しました。
つまみ:
あはは、あはは。
みんな変なヤツだ。可笑しい。
元同僚つながりで言うと
会議で、仕事がひどい展開になったことを知り、腹を立て
突如、メモ帳に一心不乱にグリグリとなんか描きはじめ
上司に「ペンを置いて話を聞いて」と言われたら
「これはクセですからほっといてください!」と言い放った同僚がいたな。
あ、はらぷだ。
パッと見には常識人で、実際もほぼそうなのに
ひそかに、なんでも封書で送ろうとしたり
誰がなんと言おうと「この組み合わせ!」という食べ物があったり
怒りの発露のしかたが独特だったりする人が
世の中には相当数いるんだろうねえ。
そう思うと、慈愛に満ちた顔で
「人間はみな兄弟」「隣人を愛せ」的なことを言われるより
なんか人が愛おしく感じられる気がするよ。
まゆぽ:
わっ! グリグリしながら上司に言い返すはらぷさん、秀逸!
そうだね、人はみんな全体としては普通なのに、
それぞれめちゃ変な部分を持ってるのかも。
変なところを見つけたら、忘れないように脳内メモしておいて、
世の中が怪しい雲行きになったら、また発表しよう!
byまゆぽ&つまみ
お悩み相談から引き続き、「布イラスト」の画像は、布絵作家・佐藤知津子さんとお弟子さんの作品です。(HPはこちらです ⇒ ★)