ゾロメ的つれづれ・ずれずれ・ブレブレ日記④ 人生は各種日和の連続だ
4月某日 集金日和
今年度は町会の班長。班長といっても、年間を通じてコンスタントに発生する班長の仕事は回覧板の管理ぐらいだが、年度始めは町会費の集金があるのだった。まとめて1年分を一気に払う方式なので、年に一度の大仕事(?)。
集金って苦手だ。なぜか昔から、人とお金のやりとりをするとき全く暗算ができなくなる。アガるのか。今回も10000-3600がわからなかった。7600円返そうとした。ひどすぎるぞ、自分。
そんなわけで、イヤなことはとっとと終わらせようと、一気に集金して世話役のところに持っていったら「もう終わったんですか!?」とすんごく驚かれてこっちがびっくりした。
とっさに「いや、苦手なもんで」とコメントしたら、一瞬怪訝な顔をされ、その後「またまたー」と破顔一笑。
・・あ、ヤバい!やる気がある人間が謙遜して言ったと思われたかも!そ、そんなんじゃないっす、ホント苦手だからなんです!
4月某日 読書日和
ジャフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズ『ゴースト・スナイパー』を読む。最近、翻訳ミステリはあまり読んでいないが、『ボーン・コレクター』から始まったこのシリーズは今も読んでいる。主人公はやたら頭脳明晰な(やたらって・・)四肢麻痺の科学捜査官。
主人公がこの設定だとシバりがキツ過ぎていずれネタが尽きるのでは?と心配をしていたが、ディーヴァー、球種をいっぱい持ってるっていうか、シバられ好きかも!?
以前このシリーズに登場した「人間ウソ発見器」のキャサリン・ダンス捜査官モノはスピンオフでこれもシリーズ化しているし。そんなに欲張らなくても、と思うくらいだ。ま、作品がいっぱい読めるのはうれしいけれど。
レビューを見ると、彼の最近の作品は必ずしも好評じゃないし、自分もそう思う部分もあるけれど、お約束の二転三転のドンデン返しや、昨今の社会情勢を取り入れつつ一気に読ませる筆力はやっぱりスゴイなあと思う。
今回は、まさに今話題のアレが出てきた!タイムリーなので人に言いたいが、そうするとおもいっきりネタバレになるので言えない。
「王様の耳はロバの耳!!」
4月某日 散策日和
GW初日は友人と人形町散策。実は私、1990年代はじめ、この地に東京本社があった食品会社の事務員をしていたのだ。
兜町に代表される日本橋のビジネス街の延長上でもあり、甘酒横丁など下町の風情が色濃く残る人形町は、東京の最前線と昭和の東京が融合している街だ。
お昼は、洋食屋業界ではかなり有名な芳味亭に行き、エビマカロニグラタンを食べた。美味しかった。これぞ昔ながらの味。ホワイトソースはこってりしていて味がしっかりついている。長めのマカロニは固くはないがふにゃっとしていない。エビも歯ごたえあり。友人が頼んだナポリタンは、この店ではイタリーエヌスパゲティと呼ばれていた。味見させてもらったナポ・・違った、イタリーエヌスパゲティもおいしかった。
洋食屋さんなのに純和風の日本家屋。入り組んだ建物で面白かった。
5月某日 唐揚げ日和
夕食は唐揚げ。ふだんいいかげんにやっているが、あらためて飯島奈美さんのレシピを見てみる。
自分のやり方とのイチバンの違いは、衣が卵仕様ってとこだ。卵?今まで唐揚げ作りには使ってなかった材料。そんなわけで、本日は飯島レシピでやってみた。
・・でも、実は美味しいかどうかわからない。私は肉が苦手で、唐揚げもダメなのだ。いや、申し訳ない。誰に謝ってるんだ、私。飯島さんか?それとも偏食撲滅委員会?(あったとして)。
衣の部分のみを試食してみたが、卵が多かったのか、それとも二度揚げ時間か温度に不足があったのか、ちょっとパリッと感に欠けた。次回は気をつけよう。
5月某日 弱音日和
本日でGWも終了。実は前半の某日、同居している義父が突然視力を失ってしまった。もともと耳はあまり聴こえない。家族全員茫然自失。高齢だが、認知症の症状はなく、実直で誠実で優しい、孫とひ孫と愛猫を見て目を細めるのが人生の生きがいみたいな義父を襲った病にかける言葉が見つからない。
目が見えないって、本人にとっても周囲にとってもこんなに苛酷なのかと、今までいろんなことを「わかった気でいた」のだなあと痛感中。義母はもう何年も要介護の体調なので、正直、高齢者二人の今後の介護を考えると、鉛を飲み込んだみたいな気持ちになる。
・・しかし「鉛を飲み込む」って秀逸な表現だ。鉛じゃないと出せない重量感、鬱々感が絶妙だ。石でも鉄でも亜鉛でもなく、鉛しかしっくりこない。ふ~ん。
何を感心してるんだろう、私。
そんなわけで、しばらく「いどばた。」の更新は休ませていただくことにしました。申し訳ありません。
by月亭つまみ
こんなブログもやってます♪→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
花蓮
みんな大変なんですよね。でも健気に生きてるんだよなあ、自分ばかりが不安を抱えてる訳じゃないんだなぁ、と。
当たり前のことですが再認識しました。
文章に書き連ねない様々な思いがこの後ろにあるのだろうに、それでも人に読ませる文章に仕上げてプレゼントして下さることに感謝です。
いどばたは、気を長~くお待ちしてます。
nao
本当にお疲れ様です。
よそさんでいろんな話を聞いていても、自分がその立場にならないとわかりませんよね。
私は4年前に義母を見送りましたが、その前3年くらいは認知症がすすみ
目に見えて出来ない分からないことが増えていく義母を見て途方にくれていました。
それでも過ぎてしまえばもっとああしておけばよかったなーと思ったりします。
あまり肩に力が入り過ぎないよう、ご自身の体調にもお気を付けくださいね。
江ノ島カランコロン
こんにちは つまみさん
鉛ですよね。うん 鉛以外じゃだめだ
的確な表現は 人のこころを 少し軽くしますね。
父母舅姑 フルメンバー 生きててくれるのって
本当 助かります。
要介護は一人だけだったのが、この春からもう一人増えそうです。
ネットで進行を調べたりしながら
まさしく鉛を飲み込んでいました。
生きていてほしい。という思い。
進行に伴う 本人の思い。
介護のキーパーソンである それぞれの配偶者の思い。
自分のエゴ(パートですが 積年の希望で転職したばかり)。
(私こそが介護のキーパーソンたちの手足として動く役どころなのにです。)
まさしく 鉛です。
鉛をすこし軽くするために
だめになってしまった籠バッグの買い替えをきめました。
こんなのがいいと 思い描いていたのを 予算よりもお安くクリック!
こちらのサイトを読んで 笑って 弱音を吐いて
新しい籠バッグかついで
子育て 介護 仕事に 家事と 駆けずり回ります。
つまみさん ともに ジタバタいたしましょう。
つまみ Post author
花蓮さん、こんにちは。
そうなんですよね。自分だけが大変ってわけじゃないなんてあたりまえにわかっているつもりなのに、つい「ワタシだけが不幸」モードに絡め取られそうになって、いけねえいけねえ!とハッとします。
でも、ワタシごときはこの「絡め取られそうになったりハッとしたり」を繰り返すしかないのかなあと思ったりもします。
人間ができている人は、現実を受け入れて、愚痴や弱音など吐かずに粛々と日常をやり、MAX大変な時期を過ぎた頃、「実はあのときはちょっとキツくて」と微笑みながら振り返ったりするのやもしれませんが、そういう器ではないようなので。
ありがとうございます。
花蓮さんの言葉、心に響きました。
不安は不安として抱えながらも、笑ったり、言葉や文字が心に響く、併用?共存?状態で暮らして行きたいです。
今後共、よろしくお願いします。
つまみ Post author
naoさん、ありがとうございます。
自分がその立場にならないとわからないことばかりですね。
人間には想像力があるし、経験しないとわからないと言ってしまうのは違うなあと思いつつも、そう思います。
「途方にくれる」ってすごくわかります。
いろんなことが出来て、頼りになって、イキイキとしたその人を知っているから、なおさらですよね。
どんな高齢者も最初から高齢だったわけじゃないなどというあたりまえの事実が時にすごく残酷な宣告に聞こえます。
リアルタイムでは疲れて、つい「ああもうテキトーにしちゃえ」と思うことも多いですが、過ぎてから後悔するのは実母で痛いほど経験していて、同じ轍にハマりそうになる自分とのせめぎ合いをやっています。
これが、いい勝負で困ってしまう!?
つまみ Post author
江ノ島カランコロンさん、こんにちは。
自分のエゴをどのポジションに置くかって、介護におけるある種の肝ですね。
今日、義母のケアマネに義父のことを相談したのですが、「とにかく週一でも仕事は続けなさい!」とアドバイスされました。
仕事を続けることが自分のエゴだとは必ずしも思いませんが、どこかそれに罪悪感みたいなものを抱く自分もいて、言い訳してるんですよね。
鉛、言い得て妙ですよね。最初に言い出した人、偉い!
あの、重くて冷たいくせに妙に滑らかな触感。
おおっ!一緒にジタバタしましょうぞ!
私も歩きやすいと評価の高いウォーキングシューズを買いました!
あと、プチバトーのTシャツも買ってやる!
ふんっ!(意味なく鼻の穴を膨らませてみました)。
アンジェラ
つまみさん
お義父さまを思うお気持ちが伝わってきます。
誰にとっても人生は思い通りにならないものですね。
親や配偶者が弱ってくるのも皆同じですが、
ここ数年はホルモンの影響で自分自身のコントロールがままならず、
ジレンマを感じる事が多くなりました。
なんとか平常心で過ごせないかと、いろいろ本を読んだりしましたが、
なかなか悟れない、という事を悟った51歳です。
私も共にジタバタさせてくださいませ。
つまみ Post author
アンジェラさん、おはようございます。ありがとうございます。
思い通りにならない日々をジタバタ営業中です(^^;)
いや~、ほんと、自分も人も、思い通りにはならないものですね。
それがデフォルトになると、少しは達観するかと思いきや、そうもならず、毎日、毎時、新しいジタバタをやっています。
そして痛感するのは、たとえ短時間でもこまめに気分転換することって大事だなあ、です。
アンジェラさんも、ジタバタしつつ、ちょいちょいリフレッシュしてくださいね。