25周年を迎えた代表取締役コピーライターの戸惑い。
僕の事務所、「有限会社イサナ」が設立から25周年を迎えました。
ほんと、いろんなことがありました。たった一人で会社としての登記をやって、ポツンと新大阪近くの西中島の猥雑なマンションの一室で、仕事を待っていた28歳の日から、取引先の社内の賞をいろいろもらって、ありがたく仕事をもらっていた日々へ。
その後、めでたくコピーライターの登竜門と言われている賞をもらって、東京に出て行って、社員も4名になり、5名になり、6名になって、仕事の量もどんどん増えていきました。
10年前の15周年パーティーの時には100人近くの人が集まってくれて、とてもありがたい時間を過ごしたりもしました。
で、良いこともあれば反対のこともある、ということで、この10年は本当にアップダウンの激しい日々を過ごしました。いやもう、ほんと大変だった。
だけど、今も頑張ってくれているデザイナーのヤブウチくんに支えられて、乱高下の時期も墜落せずにすみました。いやもう、正直ヤブウチくんには頭の上がらない代表取締役コピーライターであります。
さて、昔話はさておき、これからのことであります。ここにコラムを書かせていただくようになってから、もうだいぶ経ちます。ちょうど50歳を越えたあたりから書き始めて、今年で53歳。なんかね、あちこちで書いてるんですが、いい景色が見えてくる予感がするんです。
それはひとえに、もうちょっと稼がないとね、という大前提があるわけですが、そこに一つ難問が。
これまでの仕事を継続するのはいいんですが、問題は新しい仕事を始めるにあたって、いろんな難問があるんです。それは、僕が53歳だってこと。
オバフォーでも、コメットさんが専門学校で勉強するというチャレンジをされていますが、新しいチャレンジっていうのが難しい年齢なんだなあと。
試しに、新しい取引先と仕事を始めてみたのですが、若いディレクターから「この言い回しは寒いのでやめてください」なんて赤入れが返ってくる。いやいや、こっちも、この書き方が若干暑苦しいということはわかってるんだよ。だけどさ、お前がなんか熱く語れ的なことを言ったからそう書いたんだよ。イヤならイヤでいいんだけどさ。言い方ってもんがあるだろうがよ。
と、思っちゃうんです。思っちゃうだけじゃなくて、もう怒鳴りつけてやりたくなる。そのくらい、必死で書いてるから。
だけど、メールのやりとりで、いちいち怒ってちゃだめだ、ということはわかってるんですよ。わかってるから我慢する。我慢すると、胃がキュッとなる。僕は以前に胃を切っているので、キュッとなると「うわ、また病気になったらどうすんだよ」と不安になる。不安になると、不安にした相手に対して、「どうしてくれるんだよ」という気になる。
でも、相手はそんなこと知っちゃあいないし、そいつはいつもそういうやり方をしてるんだろうから、もめるより無視して進めた方がいい。そう思うんです。
そう思うんだけどねえ~。いままで、そういうの我慢したことなかったんですよねえ~。どうしてたかって? もう答えは簡単です。
「あ、もうけっこうです。この仕事、お断りします」なんてね。断ってました。無理して受けても仕方がないと思って。後でもめるより、最初から断ってしまうというスタンスだったんです。
というか、そうしないと、自分のメンタルが持たなかった。だけど、いま感じている「いい景色が見れそうだ」という予感を実感にしようとすると、ここを乗り切る必要があると思ってるんです。
ほら、なんていうの、イラッとしても、大人のフリしてスルーする。で、一つ仕事をこなしてから、次に入ったときに「忙しいので」とお断りする。そうすれば、波風も立たなくていいんじゃないの。とそう言うことなのであります。
それでね、僕はもう決めました。今流行の「アンガーコントロール」というのを実践しようと。これやると、人格変わってしまったりするんですかね。それはないですよね。
そんなの当たり前のことじゃない、と仰る方も多いと思うのですが、好きなようにやってきた僕には、かなりのハードルです。だけど、このハードルは越えないとなあと、本気で思っておるのです。
53歳。これ、ほんとに出来るかな。でも、書いちゃったしな。わからんけど、大人になろう。
「いやいや、植松さんらしく、好きなようにやればいいんですよ」と今までよく言われてきたんですが、僕、その言葉に甘えるのがうまいんで、いろんな言い訳しながら、好きなようにやってきました。というよりは、甘えてやってきたような気がします。
好きなようにやる、というよりも、好きなことをやるために、ちょいと努力したい。そんなことを思う、今日この頃です。
ご静聴ありがとうございました。
植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
ネコのマロンとは?→★
「ネコのマロン」販売サイト
https://store.line.me/stickershop/product/1150262/ja
クリエイターズスタンプのところで、検索した方がはやいかも。
そして、こちらが「ネコのマロン、参院選に立つ。」のサイト
http://www.isana-ad.com/maron/pc/
植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。
★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。
Comet
いつの間にか名前が出てて焦ってますけど^ ^;
アンガーコントロールごときで
植松さんらしさはなくなりませんて(^ ^)
uematsu Post author
コメットさん
マジですか!
これまで、本当に我慢なんてせずに生きてきたんです。
みんなに甘やかされて(笑)。
アンガーを我慢するなんて、もしかしたら、ロボトミー手術みたいになるんじゃないかと。
でも、みんなどうしてんるだろう。
本当に失礼なメールとかフィードバックが来た時。
コメットさんは?
Comet
ライターをしていたときは、まさに↓このまんまでした(笑)
イラッとしても、大人のフリしてスルーする。で、一つ仕事をこなしてから、次に入ったときに「忙しいので」とお断りする。そうすれば、波風も立たなくていいんじゃないの。とそう言うことなのであります。
Comet
あ!
遅ればせながら
25周年おめでとうございます!!!
uematsu Post author
Cometさん
がんばりまーす。
というか、頑張るしかないのです(笑)。
uematsu Post author
Cometさん
ありがとうございます。