4月25日はカレー記念日

カレー記念日

どうしよう 何をしてても 落ち着かない

4月25日はカレー記念日

中島。

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カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

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50代、男のメガネは

ちりとてちんブーム再び

 

 

完璧なマイブームであります。あたまの中で「ようこそのお運びで」という上沼恵美子の声が響いたかと思うと、貫地谷しほりの妄想に入る前の失笑した顔が浮かび、「じゅんちゃーん」という心の叫びがこだまする。

 

2007年のNHKの朝の連ドラ『ちりとてちん』の話である。このドラマはNHKの朝の連ドラ史上最低視聴率を記録し、シーズンを通して一度も20%を越えなかったドラマとして記録される。と同時に、視聴率が悪かったにもかかわらず、DVDが発売されると、なんとあの『おしん』をも上回る史上最高の売上を記録したのである。

 

このドラマ、朝ドラの主人公としては類を見ないヘタレで、何をやるにも自信がないし、根気がない。これまでの主人公で、自信がない主人公は見たことはあるが、ここまで根性のない主人公は見たことがない。しかし、このドラマは面白いのだ。

 

なによりも、落語という長い歴史を持つ古典芸能の世界に身を置くことで見えてくる「芸の伝承」というテーマがある。特に落語という口伝えで噺を師匠から教えてもらい、これを次の世の中に伝えていくという流れの中に主人公が身を置くという面白さがある。

 

さらに、そうすることで、主人公が次第に「おかあちゃんみたいになりたくない」とかつて言い放った母の強さ、優しさを知り、自分も「おかあちゃんみたいになりたい」と子どもを授かり出産した直後の神々しい笑顔で大団円を迎えるのである。

 

せっかく修行してきた落語を捨てて、母として生きる、という主人公の選択に、当時も賛否両論があった。時代錯誤の女性蔑視である、という考え方が根本にある批判が多かったように記憶している。しかし、それは違うように思う。

 

何を選ぼうと、それは個人の勝手だし、それをとやかく言われる覚えはない。そんな主人公を見ると、見ている側はそんなふうに生きろと言われているようだ、と言われたら「すみませんね」と言うほかない。

 

そして、何よりも、主人公は落語を捨てたわけではない。主人公が捨てたのは、過去の偏狭な自分の考えであって、そうさせてくれたのは、師匠から芸を引き継ぎ、兄弟子たちと研鑽し、弟子の女将さんとして生きた時間があったからである。

 

このドラマのテーマは、スポットライトを浴びるだけが大事な登場人物じゃないということだった。脇役だってもしかしたら主人公なのかもしれない。もっと素敵な生き方なのかもしれない、ということをじっくりと丹念に伝えたのである。

 

というと、これまた「母は脇役なのか」という声が聞こえてきそうだが、そりゃ若者にとっては親父が職人で、母親が専業主婦だとそう見えても仕方がない。仕方がないが、そうじゃないことを僕たちは知っていて、そのことをドラマにして何が悪い、と開き直ってやればいい。

 

だいたい、近頃は、本当はそう思っているくせに、「私はそうは思っていないけれど」という顔をして自分の本音を言い始める匿名希望さんが多すぎる。あ、そんなことはどうでもいい。「ちりとてちん」である。

 

というわけで、何年かに一度、僕は「ちりとてちん」の第一週のDVDをプレイヤーにかけてしまうのである。そして、幼いキヨミちゃんが学校で同姓同名の友だちに会い、そちらはA子、こっちは裏側のB子と呼ばれ始めることに切なくなり、おじいちゃんの聞いているカセットテープで落語と出会い、おじいちゃんの死を母の優しさで乗り越えるという第一週にこのドラマのすべてがあることを思い知るのである。

 

脚本の藤本有紀は他の作品もそうだが、オリジナリティが高く、そして、言葉選びと言葉遊びが卓越している。少し前に放送された『ちかえもん』では向田邦子賞を受賞している。出演者の妙もあったが、やはりすべての登場人物にきちんとスポットライトをあてる、脚本の巧さが冴えていた。

 

そう考えると、ドラマのテーマとして「脇役も素敵な人生や」をあげるだけではなく、ちゃんとこのドラマのなかでそれを実証しようとする遊び心に感服するのだった。

 

クリスマスも終わり、世間はすっかりお正月を待つばかり。この時期になると、ドラマの中で内弟子修行を始める時に、渡瀬恒彦演じる草若師匠が貫地谷しほり演じるキヨミちゃんに「今日は大晦日や。内弟子修行は年明けからでええやろ。それまでは恋愛も自由やで」とおどけた調子で言い、真に受けたキヨミが慌てふためく様が目に浮かぶ。

 

ドラマのなかと同じように、キヨミの師匠役をやった渡瀬恒彦も、おじいちゃん役をやった米倉斉加年もこの十年の間に亡くなってしまった。そして、そんなドラマを見て妙に心を揺さぶられていた僕はいまもヘタレのままだ。

 

それでも、毎年毎年この時期になると、「ああ、今年もヘタレで根気のない僕が、なんとかやってこれたなあ」と思い、僕の書いたコピーや小説やコラムを読んでくれたり、プライベートムービーを見てくれた人たちに、キヨミちゃんのように「ようこそのお運びで」と声をかけたくなってしまうのである。

 

今年もありがとうございました。

そして、来年も「ようこそのお運びで」となりますように。

 


 

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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。

★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。

 

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