青蓮の「マサラをちょいと~人生にもスパイスを効かせて~ VOL.5」
目からウロコ。バランスのとれた生き方を見つける方法。
インドといえばヨーガ、あるいはインドといえばアーユルヴェーダでしょう・・・という認識の方が日本でも増えてきた昨今。アーユルヴェーダとは、「生命の科学」とでも申しましょうか、人間が持っているからだ、こころのバランスを整え、病気にならないように予防する智恵を授けてくれるインド古来の医学・予防医学のことなんです。なんとこのコンセプトはすでに5000年以上前から実践されていたというから、驚きではありませんか。
それはとあるアーユルヴェーダの有名なドクターの勉強会に参加したときのことでした。アーユルヴェーダの中で、ひとりひとりの体質を理解するのにトリ・ドーシャと呼ばれる3つのタイプについて説明され、それを夫と私にあてはめてみたら、あまりにドンピシャリだったので、こりゃ~すごいと感心したのを覚えています。
トリ・ドーシャとはおおまかに3つに分けられた人間の体質のことで、「ヴァータ」は空気と風、「ピッタ」は火と木、「カファ」は水と大地の要素を持ち合わせており、その3つのドーシャがバランスを保っているときに、人は健康でいられるというのです。
(左画像(C)Wiki Media)
アーユルヴェーダのドクターは問診、触診、脈診を行って、生活習慣の改善方法や薬草による療法、効果的なマッサージなどについて個別にアドバイスをくれますが、ここで自分がどの
ドーシャに属するかを診断してもらっておくと、生活の指針がたてやすくなります。
たとえば、うちのオット。カファタイプ、地に根を張って生きるタイプ。デスクワークに向いているらしいです。な~~るほどね~~、と納得しましたよ、あたしゃ。なんせ彼はすごく慎重なんです、何をするにも。対して私はピッタが強く、ヴァータの性質も少々持ち合わせているそうです。思ったことはピャ~ッと行動に移す、すぐ新しいことに飛びつくタイプ。まさに、割れ鍋に綴じ蓋夫婦ですね。ともするとプワ~っと飛んでいきそうな私を、オットが押さえているらしい。ほぇ~、初対面のドクターに何もかも見透かされてるよ、と思ったものです。
何しにアーユルヴェーダのドクターのところに行ったかというと、皮膚科で直らなかった夫の
アトピー症状がなんとかならないかと思って、デリーでも評判の行列のできるドクターの診療所に行ってみたのでした。そしたら、乾燥が第一の原因だから、ヒーターの使用をやめて(デリーの冬はかなり厳しく、大理石の床から足元がしんしんと冷えるのです。なのでヒーターは欠かせない。)、保湿クリームを塗って、毎日お風呂のたびにニームの葉っぱとベールの実の粉末を煮出したものを患部にピタピタしなさいって。食べてはいけないものリストも出され、卵・赤身の肉・ナスはだめだって言われました。
ニームの葉っぱはアーユルヴェーダの薬としてよく用いられるもので、その木は街路樹としても植えられています。インドで普通にどこにでもその辺に生えている木。枝はそのまま歯磨き用に使えるし、実だって消毒作用があるという有難い木なんですよ。
言われた通りに手当てを続けたら、2カ月ほど悩まされた足のアトピーが、1カ月ほどできれいさっぱりなくなりました。ドクターからは最低3カ月くらいかかるよ、って言われていたんですけどね。確かに途中で一見さらに酷くなったかに見える時期もありました。でもそれを過ぎたらツルンとむき卵みたいに綺麗に直ったじゃ~ありませんか。実はそれまで半信半疑だった私も、効果を認めざるを得ない結果でした。酷くなったかに見えた時期にやめてたら、まだ治ってなかったかもしれないですよね。
さて、アーユルヴェーダをインド人女性がどのように普段の生活に取り入れているか・・・ってことですが、いわゆる「流行り廃り」のある健康法としてではなく、「生きる智恵」として、無理なく・お手軽値段で・気長に続けている人が多いです。決して即効性は期待していないんですね。治療を受ける・ドクターのアドヴァイスを受けることによって、身体だけではなく、心も整えている、とでも申しましょうか。その人のドーシャタイプによって、何を食べるべきか・飲むべきか、何を避けるべきか、病気にならないためにどうすべきかを知り、日々の生活の中で実践しています。
スーパーに行くと、アーユルヴェーダ
由来の歯磨き粉からさまざまな野菜や薬草の粉末、アーユルヴェーダ処方の化粧品やら、ごくごくお手軽に手に入ります。副作用もほとんどないといわれているので、安心して試せるのもいいですよね。インド版「スパコレ」があったら、アーユルヴェーダ処方のあれこれシリーズ、ぜひ投稿してみたいです。
世界中の女性が避けては通れない「更年期障害」のことも、アーユルヴェーダでちゃんと答えが導きだせるのです。以下、体質別の更年期障害の特徴を記しますのでチェックしてみてください。
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ヴァータ:神経の高ぶり、心配性、不眠、微少ホットフラッシュ、顔色が冴えない、
気分が落ち込む、便秘、陰部が乾燥気味
ピッタ:突然怒り出す、常にイライラする、短気、ホットフラッシュ、
寝汗をかく、膀胱炎の気がある、蕁麻疹が出やすい
カファ:体重の増加、いつも眠たい、消化が遅い、水分排泄がうまくいかない(むくみが出る)、脱力感がある、カンジダ膣炎になりやすい
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どうでしょう?思い当たることがありましたか?私はこれを聞いて、ぶっちゃけ「え、陰部がどんな状態か、ってのまでドクターには見透かされてるのか」ってびっくりしましたよ。そして、ご他聞にもれずピッタらしく、イライラ・ホットフラッシュ・寝汗・蕁麻疹・・・・・全症状、私にぴったんこです。
自分のドーシャの傾向がわかると、個別の対処法もあるってことですから、一体どんなアドヴァイスをもらえるんだろうって、なんだかわくわくしますよね。
ところでピッタが強い人は夏になると更にその傾向が強まるので、他の性質(ヴァータ・カファ)の人より夏バテしやすいんですと。そんな私が夏の暑さ厳しいインドに住んでるのは間違ってないかい?とも思うんですが。
え~え~、自覚しています。なので夏の間は行動自粛。(控えめに、だけど。)
アーユルヴェーダ話、まだまだ続きます。次回は具体的な予防法なども。
どうぞ引き続きお付き合いくださいませ。
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わたしは、ヴァータな気がすることをカミングアウトして次回を切に楽しみにしたいと思います!インド、おもしろーい。(カリーナ)
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★こちらの記事もぜひご覧ください。美しい器とジャッキー(・チェンじゃない)がいますよー。
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★前回の青蓮さんの記事は、こちらから。
YUKKE
確か私もいていただいたんですが、どのタイプか全く覚えてないんです。トホホ。
更年期をアーユルベータで、乗り切るんだったなぁって、今更!
インド占星術だけ覚えてるわあ、今度はそれも知りたいところぉ〜!
青蓮 Post author
YUKKE師匠!
このドーシャ別症状リスト、な~~るほどな~~って
感心しましたよ。更年期にザクロが良いって言われてるけど
採りすぎると良くないんだってこととか・・・・ま、何事も
ほどほどが良いってことですよね。
インド占星術! これもまた奥の深いインドのお題ですね~
宝石とか、占星術とか、結婚式のこととかあれこれ
次の記事のリクエストが上がってて、書ききれるんでしょうか~?