小さな花を添えて
四月が始まり桜の季節ですね。今年も桜の花見を兼ねて夫のお墓詣りに行ってきました。夫のお墓参りのおかげで両親と毎年お花見が出来るので、これも将来思い出の一つになるんだろうなと、帰ってきてからも桜を見るたびにそんなことを考えています。

毎年のことながら春は出会いと別れの季節でもあります。今は他の支店で働いている元同僚が年度末で退職することになり、古参の本店スタッフ達のメッセージ用の色紙を渡されて私が取りまとめを依頼されました。
依頼されたのは期限の二か月前でかなり時間の余裕はありましたが、この手の締め切りをなかなか守れないタイプや多忙な上司のことも考慮して色紙を渡された翌日からすぐに活動開始。おかげで一か月弱ですべてのメッセージが私の手元に集まりました。

休日に集まったメッセージシールを色紙に張りながら、今時の色紙はなかなか可愛いのですが少し物足りなさが。その日は白髪染めに行く予定だったので作業途中で美容院に出かけました。
お馴染みの美容院の椅子に腰かけると鏡の横のテーブルに小さな造花が飾られています。仰々しくないせいか造花なのになんだか可愛い。スタッフのポポちゃんに「この造花、かわいいね~」と声をかけるとポポちゃんは私の肩にケープをかけてくれながら「これ百均の花なんですよ。この前行った時にたまたま造花のコーナーの前を通って見つけたんです。お水の必要もないし可愛いですよね~」
さっそく白髪染めの後百均の造花コーナーに寄ってみました。私が想像していたより造花コーナーは充実していて、安いのをいいことにいくつか気に入った物を購入しました。そして帰宅してすぐに色紙の余白の隅にカットした造花をマスキングテープで張り付けてみたのです。

張り付けたのはラベンダー風の造花とグリーンのたったの三本でしたが、張り付けたとたんに平面だった色紙に立体感と柔らかな空気感が生まれたのです、びっくり!写真でお見せしたかったのですが、この時今年二回目のひどい風邪の治りかけで少し(?)ボーっとしていて写真を撮らなかったのです。痛恨のミス!
けれどこの体験からメッセージに小さな造花を貼るのがしばしマイブームに。そのすぐ後に以前隣の部署で働いていた若いスタッフが転職して更にハッピーなことに結婚も決まって、私の部署の彼女と仲良しだった若いスタッフが、近々お祝いに彼女と一緒に食事に行く予定だと耳にしました。隣の部署だった彼女とは仕事での関わりしかありませんでしたが、その中でも嫌な感じを受けたことは一度もありませんでした。これって凄い事なんですよね。多少忙しいと語尾とか態度や表情に感情をのせてしまうのが自分も含めて普通だから。

そんな彼女の新しい門出にささやかながらお祝いをしたくて、二人の食事会の乾杯分だけご馳走させてもらうことにしました。お祝いのカードにメッセージと乾杯分のお金を入れたポチ袋を貼ったら、カードには造花を貼るスペースが無くなってしまいました。う~ん残念!そこでカードを入れる封筒をデコってみることに。

カードに付属していた封筒はシンプルな白い封筒だったので、ウエディングドレスとベールをイメージしてレースペーパーを両面テープで張り付けて表面に造花を貼り、裏面は封蝋風のシールで封をしました。食事会の時に渡してもらったらお祝いカードはなかなか喜んでいただけたそうなので私もとても嬉しかった^^どうぞずっーとお幸せに♪

三月の終わりにセンスの良い素敵な花かごのアレンジメントが我が家に届きました。送り主は古典のお教室で昔一緒だったかおるちゃん。かおるちゃんとは年賀状のやり取りが二十年以上続いていて、私は夫のことや黒ヤギのことも年賀状で報告していました。お花屋さんで春のお花を見て私と夫に送って下さったとのこと。しかし喜んだのは私と天国の夫だけではなく、猫達も興味津々で春の香りを楽しんでおりましたよ^^

春のお花のお礼はお気に入りで大切にストックしていたタンポポの綿毛のポストカードで。感謝の気持ちが風に運ばれるタンポポの綿毛のように優しく届きますように。カードにメッセージを書いてミモザ風の造花とグリーンを貼ってみました。封筒に入れたら思ったより凹凸が出てしまったので、念のために少し多めに切手も貼って。

クローゼットにはまだ残りの造花が残っています。次はどんなメッセージに花を添えられるかまだまだ楽しみなのでした。
