Posted on by カリーナ
<いろんな言葉> 恋とは私のからだが、もうひとつのからだに出会うことに他ならない。
恋とは私のからだが、もうひとつのからだに出会うことに他ならない。
谷川俊太郎 「ひとり暮らし」 新潮文庫
恋は宇宙と一体になりたいという、心とからだぐるみの人間の最も深いところにある欲望の現れなのか。そうであるとすれば、からだの欲望がそのまま宗教に通じているとしても不思議ではない。私を魅了するひとつの顔に私がみていたものこそ「詩」と呼んでいいものだったかもしれない。
「恋をしたい」と思う人の気持ちの底には、確かに「宇宙と一体になりたい」というような深い深い欲望があるように思います。だとすれば、それは、年をとってもある。狂おしさ、を求める気持ちが、どこかにある。そういうものなんだなあと、自分も若くなくなって思うようになりました。
みっともなかろうと、滑稽だろうと、年をとって恋愛する人たちを笑ったり、否定したりしないぞと思うようにもなりました。踊るあほうと、見るあほう、どうせあほなら、踊らにゃ損です。そして同時に、恋が「もうひとつのからだ」と出会うことだとしたら、「美しい肉体」を求めるのも真実だよなあとも思ったり。若い女性の肉体、若い男性の肉体は、やはり恋とセットだったりするわけです。
by カリーナ
他の「いろんな言葉」はこちらかどうぞ→★