どんな化粧ポーチのなかにも千差万別の「熟考と取捨選択の結果」が詰まっているのだ。
自分に点数をつけたら何点ぐらいなんだろうかと、ちょっと考えてみました。うーん。わたしの
場合は、スポーツや方向感覚は0~20点ぐらい。それ以外の生活全般にかかわるところは
苦手なこともやや得意なこともあるけれど、まあ、平均して60点ぐらいかな。ああ、どうかなあ。50点台かなあ。
迷うところではありますが、100点でないことは確かです。80点以上でもない。家事も、
おしゃれも、美容も万事、高得点は出せない。ちょっと面倒に感じると「ま、いいか」となってしまうところが、優等生への道を阻んでいる。まっすぐ一直線に成長しないんですね。目標に達しない。なんでも、そこそこ。それが限界。
この「根をつめない」性質が、わたしという人間の全体の雰囲気を作っている。どこか、ゆるい。どこか、雑。そのかわり、わりにバランスはよいのです。自分でいうのもなんですが。仕事が
忙しくなっても、さほど家が荒れません。それなりに片づけ、それなりのものを食べ、それなりに規則正しく生活している。
もしかして、世の中には、この「万事、50点から60点ぐらいの人」が多いのではないでしょうか。「すべてが平凡、すべてが並み、目立った取り柄なし」という言い方もできますが、「いろいろなことのバランスをとっていたら、結果的にこれぐらいの点数になった」という見方もできそうな気がします。「日々、通常稼働」を行うために、万事そのあたりの完成度で均す。そうしないと、自分のキャパシティ上、どこか破たんすることを知っているともいえそうです。
いろんな顔をした「60点前後の人たち」は、それぞれの服を着て、それぞれの化粧ポーチにそれぞれの化粧品を入れ(あるいは持たず)、それぞれの髪型をして、それぞれの生活圏で、それぞれのバランス感覚で生きている。あまりこだわりのないように見える服や持ち物の一つひとつに、実は、「自分の生活全体を鑑みた上での決断と選択」がなされているのです。それが、大量生産の廉価品であっても、特別におしゃれではなくても。
わたしは最近、そんな、千差万別の「バランス感覚」と「決断」と「選択」に興味が出てきました。昔なら、「単なるおばちゃんたち」と思っていたでしょうが、いまは、「いやあ、その選択と決断も面白いぞ」と思うようになったんです。いま、化粧ポーチを例に出しましたが、世の中は「高級(もしくは特徴ある)メイク用品の入った華やかな化粧ポーチ」の情報が大半な気がします。でも現実には、「ドラッグストアで買ったメイク用品と数年来使っているコンパクトの入った、元々はディズニーランドのお菓子が入っていたミニーちゃん柄のきんちゃく袋」を使っている人だっているでしょう。
金曜日に更新された「スパコレ」のテーマは、「おすすめヘアケア商品を教えて!」ですが、さまざまな「決断」「選択」「迷い」「疑問」などが含まれたコメントが寄せられていて読んでいるだけで楽しいです。気楽に読めるから、意外に「あ、これやってみよう」というヒントをつかめるのもおもしろいなあと思います。
別冊が、「とびぬけて美しいもの」から「諸事情を鑑みて取捨選択した結果、お見せするようなものではなくなったもの」まで、いろいろ紹介できたらいいな(笑)。一見、「お見せするようなものではございません」のなかに、たくさんの理由、動機、選択、試行錯誤の結論が混じっていたりするんですもんね。
日本のあちこちで豪雨が続いています。どうか、お気をつけて。
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amigo
そうですね。何かに秀でた人というのは、その他のことが全くだめだったりして、
85-10-5-0みたいなバランスの人が多いと思います。
そのことによって生きにくかったり、摩擦があったりと、
いろいろ大変なことも多そう。
そこそこ平均でバランスよいというのは、幸せに生きていけるということかもね。
あんな
パンパンなポーチを最近バッサリ。
化粧直し関連➡口紅だけ
ナ○キン+タ○ポン➡1枚だけ
バンドエイド➡2枚だけ
清浄綿➡持たない
目薬➡持たない
これが私のバランス感覚…。結構納得。