第105回 T・P ぼん(タイムパトロールぼん)
「T・Pぼん」は藤子・F・不二雄による同名SF漫画を原作とするNetflixシリーズのアニメです。監督は安藤真裕。アニメーション制作はボンズ。
『T・Pぼん』予告編 – Netflix Anime (youtube.com)
(音が出ますのでお気をつけください)
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場所も時代も飛び越えて、不幸な死を遂げた市井の人びとを助けるタイムパトロール。身近な事故でその存在を知った中学生・並平凡(なみひらぼん)が、見習い隊員として紀元前のエジプトや戦時中の沖縄などなど、過去へとさかのぼります。
T・P隊員のリーム・ストリームのおかげで1話の事件がおさまりひと安心したあとは、ピラミッドやら丸木舟やらが出てきます。マンガ世界の歴史ふうやねとゴロゴロしながら気楽に見ていたら、中世の「魔女狩り」のエピソードで思わずええっ?!と声が出た。キャラクターの見た目のゆるさに油断していました。見た目と歴史上の出来事のギャップがショッキング。忘れていましたが、Netflixのレイティングは年齢制限16+(暴力)。そういえば公共放送局の「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」も、ユーモアをたたえながらも見る者を突き放す作風でした。
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当然のことながらタイムパトロール中の歴史改変は厳重に禁止されています。歴史上の有名人物に関与するわけではないのですが、人を救うにもやり方によってはその後の状況が変わってしまう可能性もあるのです。
タイムパトロールの目的地は毎回変わります。文化も時代も言語も異なる場所について、隊員は圧縮学習法で事前学習しておきます。この圧縮学習装置、スーパーテクノロジーなのに見た目がアナログなのが藤子作品の親しみやすいところ。
よく考えると死に直面した人を助けるのだから、どのエピソードも切羽詰まっているわけで。その追い詰められた様子や、そこに至る哀切や助かった時の安堵の気持ちに共感するのは、アニメならでは。それでもハラハラドキドキがあとを引かないのは(ドラえもんなどでお馴染みの)緊張を強いない顔つきのせいでしょうか。
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ぼんの成長(?)は時系列ですが、訪れる時代は前後していてオムニバスのように楽しめます。光の明滅に注意が必要ですが、オープニングがスタイリッシュ。シーズン1はすでに配信中。明日7月17日からシーズン2が始まります。
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そうそう、今季アニメは米澤穂信原作の日常ミステリー「小市民シリーズ」を楽しみに見ています。
kokomo
SHOJIさん、この作品もウォッチリストに入れたままになっていました。冒頭のみ見たのですがほんわかした中に怖さが隠れているようで途中でやめてしまったんです。しかし、子供の頃から親しんだ藤子・F・不二雄の世界。SHOJIさんの記事を機会に再挑戦してみます。
おお、SHOJIさんも「小市民シリーズ」をご覧になっているんですね。私もちょうど見始めたところです。会話がすこしまどろっこしく感じますが、絵が美しいし、話の展開はこれからに違いないと期待しています。私は今期は他に「推しの子」新シリーズ、そして「逃げ上手の若君」を見ています。「逃げ若」は、私の推しアーティスト の注目アニメらしく、それだけでも完走できそう!
SHOJI Post author
kokomoさん
「T・Pぼん」は一回<ほんわか>を忘れましょ。怖い前提で見ましょ。辛かったら無理に見なくても問題なし。
ただ、なんだか画面がかっこいいのですよ。あの4~5頭身のキャラクターがキリっとしてるのが不思議な感じでつい見てしまうのです(笑)
今季アニメ。
「小市民シリーズ」はほんと絵がきれいですよね。そして私はオープニングが好き!kokomoさんは会話がまどろっこしく感じる?確かに!古典部シリーズ(氷菓)の方が皆単刀直入だったかも。
「逃げ若」見てます!原作者のファンなので。どんな話か知らないのですが、着物姿のアクション作画が凄い!
「推しの子」はボチボチ見てます。
あと「ラーメン赤猫」良い感じです。「天穂のサクナヒメ」ももう少し続けて見てみるつもりです。