〈晴れ 時々 やさぐれ日記〉 「 はじめまして。」
———- 46歳主婦 サヴァランがつづる「晴れ ときどき やさぐれ日記」————
新年 あけましておめでとうございます。
そして はじめまして。
46才。主婦。山口在住のサヴァランと申します。
新年早々 おまけに最初の投稿から こういう話題もどうかと思いますが、
最近のわたしの「 やさぐれ 」から いきなり始めさせていただきます。
( お食事中の方、虫がお嫌いな方、どうぞお気を付け下さいませ。)
昨年の10月。
カリーナさん率いる三銃士の方々による「こていれ」企画は、
みなさんのご記憶に新しいことと思いますが、
あの「毎日 すこしずつ」という絶妙なさじ加減にならって、
11月は個人的に、「わたしんちこていれ」を決行いたしました。
わたしも「わたし」を長年やって参りまして、
「 まったく。あなたって人は」という呆れと愛着の両方を
わが家の荷物のごとくどっさりと抱えながら、
気づけば子どもも10歳になり、
「 ま、これはあれだ。次のステップだ」という心境に至り、
「 んじゃ、家族3人の第二ステージ、 作るとしよっ! 」と
家の中のそこかしこ ごそごそぼちぼち「こていれ」をしたんです。
数年前までは「転勤族」を名乗っていたはずの我が家、
あっという間にこの地で10年。たくさんの思い出とたくさんの荷物。
そして、「片付けた!」ことにしたモノたちに降り積もるたくさんのホコリ…。
まったく ホコリってのは 油断もすきもあったもんじゃない。
そうつぶやくわたしの視線の一番先に
ここ数年と~っても気になっていた ある白いかたまりがありました。
お客様用毛布4枚。
たしかわたしの最後のボーナス。奮発して求めたホテル仕様のウール100%。
最後に使ってから軽~く5年。
「クリーニングの袋からは出して収納」のセオリーに反して、
「わかっちゃいるけど」放置してきたウールのかたまり。
ああ、危険…。ああ、恐怖…。
「近いうち」という期限はとっくに過ぎた。
「そのうち」という機会は向こうからはやってこない。
息をつめ おそるおそる広げた白いかたまり。
あ、あら、もしかして無傷?
安堵しかかったのも束の間、
けし粒ほどの小さな生き物が、
今まさに おのが生命と種の保存のために、
白い羊毛を食すという尊い現場を目の当たりに。
虫唾がわく足跡。確かな生の証。
寡黙な彼はきっとつぶやいていたことでしょう。
「僕の前に道はない。僕の後ろに道はできる」
吹き荒れる嵐。逆巻く波。
ああ、聞こえる…。
危惧を抱えながら黙殺してきたズボラな年月が
いっきに音をたてて迫ってくる音が…。
や さ ぐ れる …。
この小さい虫は、いったい過去の時間のどの瞬間に
あの真っ暗な押し入れの天袋を自ら「目標」と思い定めたのでしょう。
仲間もなくたった一匹で。途方もなく膨大な労力と時間を使って。
黙々と粛々と。ただ 壮大なミッション遂行のために。
彼からすれば複雑に進化?した巨大生物のはずのわたしが、
今さら天を仰ぎ地に伏しても、
わたしは、彼の一徹な志の前に、完全に敗北したのだ…。
かん…ぱい………。
こうして。
やさぐれ うなだれる数日ののち、
わたしは防虫剤を山ほど買いました。主人の冬のボーナスで。
防虫用レッドシダーなんていう ちょっとゼイタク?もしたりして。
それを 家の中の必要箇所にひとつひとつ置きながら、
いくつかのことを自分に言い聞かせました。
・ 汝 自分で管理できる荷物の総量を知れ。
・ 汝 「片付けた!片付けた!」と
目に触れない場所に「納めた」ことを過信する勿れ。
・ 汝 これら引出しを 定期的に巡回せよ。
「いかがですか~」とランプの聖女の如く。
・ 汝 夏のボーナス時には 防虫剤を必ず全部取り替えよ。
・ 汝 持てるものを愛し そして充分に慈しめ。
ひとおつ ひとつ。祈りをこめて…。
「 よし!」 なんだか気持ちが晴れてきた!
甚だ大げさで恐縮ですが、
これが わたしが最近体験した 「 やさぐれ のち 晴れ 」のできごとです。
こういう主婦 この程度の主婦 でございます。
みなさま この冬もどうぞあたたかく。
以後 よろしくお願いいたします。
追伸: わたしの今回の「わたしんちこていれ」
YUKKEさんのこちらのブログをたいへん参考にさせて頂きました。
モチベーションの維持に大いにお力を頂戴しました。
この場をお借りして。YUKKEさん、ありがとうございます!