おまつり
日曜日に用事で東京八重洲に行きました。
通りや建物の入り口に提灯や幟が飾られていて「お祭りなんだな」と思っていましたら、小さな通りから交差点に入るところで信号待ちする神輿行列が自分の居る建物からみえました。
先導している巫女が切幣(紙吹雪みたいな)をパッと撒いたのがとてもきれい。上層階からだったので白い細かい花が突然いっせいに咲いたように見え、ちょっとした講座を聴いていたのですが「あっ」と言いそうになりました。
長い棒の先に高く掲げられた提灯も良い格好でした。
休日のオフィスビルの平面な窓硝子にすべて映って「あー、きれい」。
夕方に帰る途中ではテンポの速い三本締めがビルに反響して聞こえてきました。その日のお祭りは一段落したのでしょう。
交通整理は出ていましたが、私が見た範囲は見物人でごったがえしていることもなく、とてもすっきりしていてよかった。季節違いですが白梅みたいな印象。しろうさぎでもいいかも。
ほんの少し非日常を見聞きしただけなのに「世の中いいじゃん」という気持ちになりました。
家に帰ったのは日没後で、うさちゃんの夕ご飯の時間を過ぎています。
心配していましたがうさちゃんはケージから出してもらって夕ご飯もすませてくつろいでいました。
「帰ったよー」と声をかけるとお気に入りの窓枠からささーっと降りてきて足下をぐるぐるしてくれました。
私も簡単にご飯をすませて、ゆっくりとうさちゃんをナデてやりました。うさちゃんは年中換毛しているのでブラシで軽くなでるだけでふわふわの毛が舞います。
白い毛が舞っている様子は昼間一瞬みた切幣みたい。
ウサギは頭や耳の付け根などはなでられるのが好きで、ナデている手を下から押し上げるように顔をあげて満足そうにします。
もっと満足すると奥歯を軽くコリコリ鳴らしたり、床をぺろぺろなめたりします。
ちゃんと下僕のナデを評価してくれるのです。
そんな風にご満足してもらっても、ナデのあとは自分の匂いを回復するためか丁寧に顔を洗いなおすウサギが多く、下僕はちょっと悲しむのですがうちのうさちゃんはあまりそれをしません。
ナデたあともそのまま満足そうにしてくれているのをみると「やっぱりいい世の中じゃん。こんないいうさぎがいるなんて」と思うのです。