目薬タイム
この前、耳のことを書いたときは少し気もそぞろでした。
耳だけじゃないの、耳だけじゃないんです。他にいいたいことがあるんです、今一番いいたいのはこれじゃないという気持ち。
うさちゃんには重ねがさね動物病院の法則というのがあるのではないかと思うほど、一回それほど大事でないことで動物病院に行くと一週間位して治療が必要なことが起きるのです。日をあけず受診するので受付の動物看護師に「あら?」と不思議そうな顔をされてしまいます。
前回も穏やかな耳掃除だけでは済まされず、病院から戻ってみると左目を閉じて左に顔を頷けています。
目の周りを触っても痛がらないし、涙も目やにも出ていませんが明らかにおかしいです。数日様子を見ていましたが左目の縁が赤くなり、目も開けないままなので受診しました。
診断は結膜炎でしたが、目の表面もにも大きな傷がついていました。いったいどこでどうしてそんなことになったのだろう。
病院から帰るときにキャリーの中でぶつけたのかしら。
とにかく、うさちゃんの左目に二種類の目薬をさすことになりました。うさぎの目は顔の両側で少し突き出しているので真上から落としても入りそうに見えますが、実は繊細な睫毛がたくさん生えているのです。睫毛がいっぱいで、リカちゃんみたいで・・・、道理で可愛いわけだよ。
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この睫毛は繊細だけれどちゃんと庇になっていて目薬をはねとばします 。睫毛にあたらなくても突き出た丸い目が目薬をはじいてしまいます。第一、目薬を入れたい左目はあまり開けていません。
やはりちゃんと目を開けないとなりません。獣医さんではばっちり白眼が見えるくらいまぶたを裏返していましたが、家だと結構難しい。
まず、うさちゃんを縄張り外に連れて行き、下僕は床に座り、バスマットで体を包んで両膝で挟んでしまいます。身動きできないうさちゃんの上まぶたをつまみあげるようにして開けてなんとかぽたりと目薬を垂らします。
二種類さす場合、すぐに二種類目をさすと一つ目が流れてしまうのだそうで、5分以上間を開けるよう指示されました。
この5分の間に動耳筋マッサージや軽いブラッシング。
うさちゃんはリラックスして体の力が抜けるのがわかります。膝の上に顎を乗せてくたーっとなって眠り始めることすらあります。
うさちゃんの顎がのっている膝のあたりがじんわり温かくなる。
顔に耳を近づけてみるとぷうぷうと鳴き声も聞こえたりします。
か、かわいい。湧き上がってくるかわいさ。下僕も身動きできません。
心底かわいいと思っていると緊張を解いたままでいてくれます。
うさちゃんはホンモノがわかるので、ちょっと次にさす点眼のことを考えたり、面倒くさいという気持ちが混じったりするとハッと覚醒してマットをホリホリしたり下僕の腕や膝をカミッと噛んだりしてきます。
カミ痕の多さは下僕の雑念の多さを示しています。
二週間以上目薬をさしていますが、思ったよりも治りはゆっくりです。そのうえ、今度はなんともう一度病院にかけ込むことがおきました。
受付の看護師さんは「目の経過観察ですね」と声をかけてくれましたが「朝から食べません。元気がありません」と伝えるとすぐに受付から出てきて様子を見て獣医師に報告しに行ってくれました。
ウサギが食餌を食べないのは命にかかわる事態なのです。
幸い治療して食べるようになりましたが、うさちゃんは今までよく食べてくれるほうだったので下僕も変な自信を持っていたことを反省しました。
このつぎ、ウサギとは切っても切れないうっ滞のことを書きたいと思います。