YUKKEの今日もラテンステップで ~VOL.7
メキシコ男の女性を褒めちぎる話は、前回もしましたが、先日のパーティーで究極的な出来ごとに遭遇。
この日、パーティーの主催者側だった私は、お客様のクローク係り。夫のメキシコ人上司が奥様の素晴らしいミンクのコートを脱がせ、クロークのお世話をしていた私にコートを渡してくれた時のこと。「他に貴重品はないですか?鍵のかかるクロ―クでお預かりしますけど…。」と聞いたら、「困ったなぁ、一番大事なものは、僕の妻なんだけどぉ。これだけは何があって預けられないよぉ。」と。
「そこまで言うか?」とのけぞりそうな妻褒め殺しのジョーク。
日本人の夫たちには、とうてい言えない名セリフである。
ラテンの男たちは、妻の面前でも他の女性を「やんや」と褒める。こんなによその女性を褒めて、妻は焼きもちを焼かないのかと心配になるほど、他の女性を褒める。
「YUKKEさん、今日のドレスはなんて君の髪の色にぴったりだ。よく似合っているよ。」くらいの事を私に言った後に「僕の妻のドレス姿には負けるけどね。」なんて平然と言ってしまう。
その究極が大事な妻なので預けらないよなのだ。となりの妻は、すごく満足そうに満面の笑みで夫のジョークに酔いしれています。
はぁ~、本当に夫から褒め言葉は、ほとんどきいたことがない私は、彼らの言葉を真に受けていたら心底、疲れちゃいます。
では、夫だけが妻を褒めるだけかといえば、さにあらず。
妻も盛大に夫を褒める。たとえ少々甲斐性がなくても、大酒飲みでも「彼ほど情熱的で、テキーラを飲むと素晴らしい美声で愛の歌を歌ってくれて、こんな素敵な男は他にはいないわ。一曲聴いてみる?」とのたまうのだ。
間違っても「うちの夫ったら、センスがなくてユニクロばっかり。とても一緒になんか歩けないわ。カラオケ?もう独りでやってよっ感じ」なんて夫を全面否定するような発言はまったくない。
亭主のテイタラクや、ダメぶりをツイッターやブログで愚痴たり、コケ落としてネタにすること事もまずあり得ない。
言霊は大事よね。
相手を落しめるような発言は、そもそも彼女の人格を疑われちゃう。ちいさくノロケをきかせて、彼を「よいしょ」ていうノセ上手なのもラテン女たちのすごいところ。褒められる前に、これを見習いたいと思います。
★メキシコシティにも春が。YUKKEさんの撮影した町の風景写真を見るのが好きです。
★忙しい時間の合間に作ったポーチ。春らしくてキレイです。YUKKEさんのブログはこちら。