帰って来たゾロメ女の逆襲⑨ ~ひらがな表記についての思慮が浅い考察、の巻~
多感な(?)子どもの頃「大人があえてひらがなを選ぶ」ということが不可解に感じられた時期がありました。
要するに芸能人の名前についてなのですが、なにゆえ大人のくせにちあきなおみ、にしきのあきら、いしだあゆみ、さだまさし なのか。
なぜ、たとえば千秋尚美や貞政史ではダメなのか。
※漢字は今、テキトーに浮かんだものを当てはめました。
子どもじゃなくなってからは、大人の事情も飲み込んできて、「ひらがな表記はわかりやすさ、覚えやすさ、親しみ、などを考慮しての策だろうが、にしきのあきらは芸能人としての新しいポジションを明確にするために途中で錦野旦に変えたに違いない」とか、「ちあきなおみはあのこってりした存在感ゆえに名前を緩衝材代わりにしたのかも」などと、きわめて思慮浅く考察するようになりました。が、高じて・・
男性演歌歌手に脈々と受け継がれている【苗字=平易な漢字 名前=<し>終わりのひらがな三文字】括りグループ(構成員は五木ひろし、細川たかし、中条きよし、氷川きよし、北山たけし・・他にもいます?)にはいったいぜんたいどんな共通項や意図があるのか、ないのか、そして次にくるのは「まさし」か「ひさし」か!?案外、堀内孝雄に続いて別ジャンルから演歌歌手に転身する佐田まさし だったりして!ぐふふっ・・・・などとくだらない妄想をふくらませ・・
さらには、「それにつけてもやくみつるのひらがな事情は何があっても私は飲み込むまい!そもそも、やくはいしいひさいちにいろんな了解をとったのか!?ひらがな表記以前に画風とか。どうなんだ、やく!」などと、脱輪した上にあらぬ方向に暴走し、ただのノンストップ悪口になったりもしています。
突然ですが『ふしぎの国の安兵衛』という小説をご存じですか。
シングルマザーとして子育てと仕事でいっぱいいっぱいのヒロインひろ子の前に、ある日、おかしな風体の男が現れます。
自分は江戸の世の侍だという男を最初はまったく相手にしなかったひろ子ですが、先入観のない息子に引きずられるようにナンヤカンヤあって、男はひろ子の家で家事を担当するようになります。
そしてスイーツづくりのおもしろさに目覚め・・。
ん?そんなタイトルの小説は知らないけれど、その話なら知ってますって?
そうです。『ふしぎの国の安兵衛』は、2010年に錦戸亮、ともさかりえ(ここにもいた、ひらがな表記!)、鈴木福クンで映画化された『ちょんまげぷりん』の原作なのです。
文庫化された際のタイトルは『ちょんまげぷりん』に改題されました。
タイトルだけでなく、表紙のイラストも単行本とは様変わりしていて、およそ同じ小説とは思えません。
ま、内容が面白いからどっちでもいいっちゃあいいのですが、タイトルは『ちょんまげぷりん』の方が味があって(食べ物だけに)、数段いいと思います。
甘い香りと共に、なつかしさや可笑しみやツルッとした気配が伝わってくる感じ。
そして、「チョンマゲプリン」や「ちょんまげプリン」にせず、「ちょんまげぷりん」にした功績も大きい気がします。
根拠はないけど、なんとなく収まりがいい。
それって大事かも。
あれー?
もしかしたら芸名も含めた数々のひらがな表記、意外とこの「なんとなく収まりがいい」という理由がほとんどだったりするのかもしれません。
えーー!?長々と(浅い)考察を重ねた挙句の着地点がここ!?
なんかこれ、青い鳥は家にいましたみたい(違うかな)。
By月亭つまみ
こんなブログをしています。正体不明な女二人のブログ。 お昼休みなぞにのぞいてみてください♪→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
しらす
子供の頃、父の書斎を遊びに来た友達に見られないようにしていました。大人なのに勉強部屋があるなんてお父さん馬鹿なの?と思われたくなかった。そして父にそれを言ってはいけないと気を使っていた事を思い出しながら、グイグイ読みました〜。
つまみ Post author
しらすさま
コメント、ありがとうございます。
「父の書斎」ってステキな響きです憧れます。
でも子どもにとってはそんな風にも思うとは!
新鮮でした。
何をどう感じるかはわっからないもんですね。
グイグイ読んでいただけて、うれしいです!!
爽子
演歌歌手の名前ひらがな説、そういえばそうやな。。。と感心しながら読みました。
やくみつると、いしいひさいちのこと、長年わたしが思ってたことだったので、読んでるだけのくせに
すかっとしました。
大学でいしいひさいちの漫画を回し読みしていて、ほんとに気に入ってたので。
みんなで先輩と呼んでたくらいなので。(勝手に
子供の頃、真剣にいろいろ考えてたことを何かのきっかけで思い出します。
ものすごいバカバカしいことばかりなんですが、当時はとても真剣でした。(子供だからか。。。
つまみ Post author
爽子さま、くだらない考察を感心して読んで下さって、痛み入ります(^_^;)
やくみつる問題は長年の疑問なのです。
どうして、彼が文化人として認知されちまったのか!と。
最近も、相撲とかで彼がエラそうなコメントをするたび、「オメーは人にそういうことを言えるのか!あの絵柄を最初に見たときの衝撃を、みんなが忘れたとしても私だけは決して忘れまじ!」とか怒ってました、私。
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ものすごいバカバカしいことを真剣に考える、今もおもいっきりやっています。
っていうか、それしかやっていません(苦笑)。
前の職場で、上司(といっても同世代の女性)としょっちゅうあまりにもしょーもない意見を述べ合っていたので、「職場の副音声」と呼ばれていました。