11月21日はカレー記念日

カレー記念日

普段着と 仕事着 それしか ありません

11月21日はカレー記念日

月亭つまみ

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カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
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ゾロメ女の逆襲

【月刊★切実本屋】VOL.73  いつも何度でも 

人は、あまり同じ本を二度も三度も読んだりはしないのだろうか。「本好き=新規開拓に積極的」という傾向があるとすれば、再読する時間があるなら新しい本、話題の本が読みたいという方が自然な流れなのかもしれない。読み終わった本は、まさに「終わった」ものと見なされがちで、必要に迫られて一部を読み返すことはあっても、そんなに再読はされないのだろうか。そもそも、読解力や記憶力に秀でていれば、再読する必要もないってことか。

わたしは同じ本を何度も読む。とっておきや厳選に限って何度も読むのではなく、わりとカジュアルに再読する。気に入って繰り返し読む本ももちろんあるが、必ずしもそれだけではない。

たとえば、読み終わったときに「静かな湖の底にいる」ような気分になった本があるとする。細かい内容は忘れた頃、ふっとその気分だけがよみがえり、その場所に行きたくなるのだ。そこになにか大事なものを置いてきてしまったような、行けば回収できるような、そんな心持ちになる。

本を読み終わっても、気持ちは終わらないと思っている。忘れなければ。映画やテレビドラマもそう。終わっても、登場人物は今もどこかで続きを生きている‥そんな風に思わせてくれる世界が好きだ。再読とそれは親和性が高いと思う。っていうか、同一人物かも。人物じゃないけど。

今年も何冊か再読、再再読をした。再読界の常連『さざなみのよる』(木皿泉/著)は今年もまた読んだ。何度読んでも心に響く。死に向かって生きる人々がそこここにいて、でもそれは決して絶望だけではなく、終わりは始まりでもあるのだなあという余韻をまた味わうことができた。読めばその余韻のある場所に行けることが、今の自分にとってはなんとも心強くてありがたい。


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久しぶりに読み直した部門(?)では、今年前半に読んだ『光の帝国 常野物語』(恩田陸/著)がよかった。十年ぶりぐらいの再再読だが、自分のなかに常野(とこの)が在り続けていてくれたことが確認できてうれしかった。

この本を再再読したきっかけは、仕事関係の読書家の若い女性との「恩田陸の本は当たり外れが大きい」という会話だった。

「すごくいいのもあるけれど、オープンエンドという意味だけじゃなく読者をおいてきぼりにするようなものもありますよね」
「そうそう。肩すかし本もあるんですよねえ」
「でも、すっごくいいものもあるんですよ‥って、同じことを二度言ってますが」
「じゃあ、いちばん良かったのは?」

となって、わたしは迷いなく『光の帝国』を挙げ、未読だという彼女にアツく推奨した。そして自分でもまた読みたくなって、古い文庫本を引っ張り出したのだ。

遠野物語を意識したとされるこの小説は、不思議な能力を持つ常野一族が、能力があるがゆえの生きづらさを抱えながら、ひっそりと、でも善良に生きようとするエピソードを収めた連作短編集だ。世界は美しいが、同時に醜悪だ。特別な力を秘め、ひたむきで、それゆえに残酷でもある運命を生きる一族の姿は、能力が人智を超えているからこそ、読む方に届く場所も角度も日常を超えたような独特の切なさと哀しみがある。

この短編集は構成もいい。それぞれの編は時代も登場人物も違っているのに、どこかで繋がっていて最後に集約されていく感じ‥その過程が、振り返って読むとあらためて心に沁みる。思わず続編の『蒲公英草紙 常野物語』も再読したが、こちらもよかった。そうだ、これは何度読んでも絶対泣くヤツだった。案の定、今回も泣いた。


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ここまで絶賛していてなんだが、恩田陸さんに実は不満がある。常野シリーズ、もう一作『エンドゲーム』という作品はあるものの、三作で打ち止めってことはないでしょう。四作目が当然出るであろうと思って十五年以上経ってしまった。このシリーズはもっと読みたい。読みたいよーー!

しつこく何度も同じ本を読む再読者は、書き手にとってはちょっとうっとうしい存在かもしれない。いや、絶対うっとうしいだろうな。

by月亭つまみ


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コメント、ありがとー!

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    okosama

    つまみさん

    小説を最初から最後まで再読することは滅多にありませんが、時折りパラパラと読んで楽しむ小説があります。

    恩田陸「ドミノ」。
    そんなこと有るかい!って事がパタパタ起こって一旦は一件落着ってのが痛快です。
    原田マハ「ロマンシェ」。
    「楽園のカンヴァス」など数々の美術系作品を差し置いて、唯一本棚に残った恋愛もの。
    共通するのは登場人物のポジティブさと夢のある展開。つまり私はワクワクを摂取したい(笑)

    そう言えば常野物語とは銘打っていないけれども、恩田陸「愚かな薔薇」は割と近いのではないでしょうか。

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    みなよん

    こんにちは。

    ドラマや映画、小説の主人公は今も何処かで生活をしているといつも思っています。
    また、会いにいく為に見たり、読んだりもします。

    いつでも行ける場所、があるのはいいですね。

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    つまみ Post author

    okosamaさん、こんにちは。
    やっぱり、小説を最初から最後まで再読することは滅多にありませんかー。
    わたしの「頭脳明晰な人ほどしなさそう」という説のリアリティがいや増しました(^^;
    『ドミノ』、一度しか読んでいませんが、わりと覚えています。
    原田マハさん、わたしも美術系より夢のある方が好きです。
    『キネマの神様』とか。
    映画は正直ちょっとがっかりしましたが、海を越えたやりとりのある小説の方、好きです。

    『愚かな薔薇』というのは未読です。
    読んでみます!

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    つまみ Post author

    みなよんさん、コメントありがとうございます!!

    登場人物たちが今も何処かで生活していると思うのって、楽しいし心強い気がしますよね。
    最近では、「あまちゃん」の再放送を見て、終わっても、北三陸にあの濃い人々がいると思ってこっちもがんばろう、と思っています。

    いつでも行ける場所‥それがあるから、しょぼい日々もなんとかやってられるのかもしれません。

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