【オバ専インタビュー】今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。
第1回→ 大変なときにあえてやることを増やす、それって何?癖?
第2回→ 「年齢なんか関係ない」なんて嘘ですからねー。と、これだけはどうしても言っておきたい!
第3回→ ねえねえ、クラスで一人だけ「おばちゃん」じゃないかって心配にならなかった?
第4回→ 「お金を出して怒られる」ことに馴れるのにものすごく時間がかかりました。
第5回→ いちばん激しいときは1週間トータルで睡眠10時間とか。我ながらよく乗り切ったな。
第6回→ 「ああやっぱり年齢はマイナスなのね」と突きつけられたのは、就活のときですね。
【訪問リハビリの会社に入社して、
4月から新人言語聴覚士として働いています。】
カリーナ: 就活については、Cometさんが時々報告してくれたのでドキドキしたり、がっかりしたり、喜んだり、悔しがったりしました。でも、最終的には「とんとん拍子に決まった」というように見えました。いまのCometさんが何をしているか教えてください。
Comet: 訪問リハビリの会社に入社して、4月から新人言語聴覚士として働いています。
私はオットの失語症で「本当に大変なのは退院して家に戻ってから」という実感があったので、病院で働くのではなく、在宅の人をみる訪問言語聴覚士になりたかったんですね。ただし訪問の仕事は臨機応変な対応力と実力がないとできないので、新卒採用はほぼない。学校でも「最初から訪問は無理」と言われて、まず数年間は病院などで経験を積まなければと思っていました。
でも病院の就活は厳しくてねえ。それに自分の年齢を考えると、経験を積んでいるうちに定年になってしまう可能性が高いと気づき^ ^; 3月24日の卒業式の日、学校の先生に「新卒で訪問は、やはり無理でしょうか」と相談したんですよ。そしたら「訪問には臨床経験がいるだけでなく、社会人としての人づきあいの経験も必要なんですね。アナタはその社会人経験のほうは豊富だから、何とかなるかもしれませんね」と言っていただけたので、思いきって新卒採用をしている訪問リハビリ会社を受験することにしました。
面接に行ったのが3月30日で、社長に「何だか面白いヤツがきたぞ」と思っていただけたらしく、その場で採用決定。2日後の4月1日には人生2度目の新入社員になっていたという次第でございます。
カリーナ: 先生に相談して方針を変えて行動したのがよかったんですねーー!Cometさんは、目的に向けて何をすべきかがクリアで、しかも行動に移すのが早い。だから、この2年間、わたしの状況はほとんど変わっていないけど、Cometさんは言語聴覚士になれちゃっているんだなあ。そういえば、このインタビューを始めてから「やっぱり国家試験に合格してよかった!」って書いてありました。
Comet: 国家資格を持っているだけで、できることが格段に広がる。「こんなことをしたい」という夢を行動にうつすとき、「資格」が大きな力になってくれると感じます。当然その分責任も重いのだけれど、今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。
【コミュニケーションの橋渡し役だから、
大きく言えば、編集の仕事と似てる】
カリーナ: 努力と責任感に裏付けされた静かな自信を感じる言葉だなあ。これから、言語聴覚士としてこんな仕事がしたいというのがあれば、最後に聞かせてください。
Comet: この「オバ専インタビュー」の最初のほうで「『失語症ってこういう症状だよ』と世の中に広く知ってもらうための『広報係』になりたかった」って言ったけど、その気持ちはずっと変わっていません。
ただ、学校を卒業するまでは「失語症の専門家になれるといいな」と思っていたけれど、就職し、新米言語聴覚士として約1カ月たった今は、失語症だけでなく、認知症や、自閉症など、さまざまなコミュニケーションの困難を抱えている方をサポートしたいと考えるようになりました。自分の気持ちを誰かに伝えたい、けれど言葉という手段をうまく使えないとき、どうすればいいのか。そのための「訓練」や「工夫」を提供して、「伝わる喜び」を感じてもらえるような仕事がしたいです。
いわばコミュニケーションの橋渡し役だから、大きく言えば、編集の仕事と似てるよね。中学生のとき、生まれて初めて「雑誌を作る人になりたい」と考えてお腹がカーッと熱くなったときと、根っこの部分は変わってないのかもしれないです。
新入社員として職場に適応するのは、大変じゃないのか?とこれまた聞きたくなりましたが、それは、また次の機会に。Cometさん、オバフォーでも、また落ち着いたら新連載を開始してくれるそうです。予測がつかない分だけ、楽しみです。そういうわけで今回で「Over40からの専門学校~今日のオバ専」卒業記念インタビューは終了。「オバ専」もいよいよ本当に最後となりました。これまで読んでくださってありがとうございます。感想や質問などがあれば、コメント欄にどうぞ♪ カリーナ
nao
きっときっと
Cometさんでなければ、なれないような言語聴覚士さんになるのでしょう!
就活のことは気になっていました。
求人で言語聴覚士という職種を見つけると、ここにもあるよって教えたくなったりして。
でもちゃんと自分にあったところに就職できて、さすがです。
どんな仕事をしているのか、時々教えてくださいね!
okosama
コメットさん、こんばんは!
資格をとって良かった事とは、自分で判断して決められる範囲が広がったということでしょうか。
たいへんなお仕事だと思いますが、楽しんでおられるのですね(^ ^)
オットさんが「合ってるよ。やってみたら」とおっしゃったとの事でしたが、まさにその通りだったのですね!
ご夫婦がお互いを理解して支えあっておられることが、なんというか、美しい!
新連載でコメットさんの新しい「実感」を楽しみにしています。
コメットさんの貴重な体験話を分けて下さったカリーナさん、ありがとうございました。
Comet Post author
naoさん
気にかけていただいて嬉しいです」(^^)
訪問言語聴覚士の仕事は日々発見と勉強の連続で
非常に奥深く面白いです。
自転車移動がキツいけど、雨の日はかなりツラいけど^ ^;
そんな話もいつか書けるといいなあ、と思ってます(^ ^)
Comet Post author
okosamaさん
言語聴覚士の仕事が自分に「合っている」かどうかは
たぶん一生わかりません^ ^;
そして、まだまだ「楽しむ」までにはいきませんが
少なくとも、好きだ、面白いと感じています(^ ^)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
さくら
Cometさん おはようございます
「訓練」と「工夫」を提供して「伝わる喜び」を感じてもらう
「工夫」を提供するってところがとても共感します。
声を出せなくなったり、話せなくて立ちどまっている人たちに、伝わる喜びを感じてもらうために「工夫」を提供するのは本当に大切なことだなと感じています。
Cometさんのお話を読みながら「そうだよな。私も頑張らないと。」と思いました!
貴重なお話をしていただき、ありがとうございました。(^^)
Comet Post author
さくらさん
ありがとうございます!
言うは易しですが^ ^; まだまだ超ヒヨッコSTなので
「工夫」を提供するどころか訓練をこなすので精一杯です。
少しでも「理想のST」に近づけるよう、頑張ります(^ ^)
KEIKO
見えにくい障害のある私にとっては「言葉」はとても大きい。
声を出してもらわないとそこにいないも同然になってしまうことも。
逆に声の感じで人柄や心境が分かってしまうことも。
じゃあ、その言葉がうまく使えない人とのコミュニケーションは無理といってしまうのか?
失語症とはまた違うけれど、私の知り合いの中には耳にも障害があって発話が難しい人も何人もいます。
そういう人たちとのコミュニケーションは確かに大変だけれど、気持ちがあれば大丈夫。人間、なんとかして工夫しようって思えるようになったらもうそこから開けて行くんだと思います。
コメットさんの文章を読んでいると本当に楽しいので、これからもときどきは様子を知らせてくださいね。
Comet Post author
KEIKOさん
ありがとうございます!
何とか工夫しよう、という気持ちから
福島智さんのお母様は「指点字」を考えられたんですよね。
もちろん、そんな大きなことは、なかなかできないけれど
小さな工夫を重ねる努力をしていきたいと思ってます。
やまねこ
こんにちは。
久しぶりに拝見させていただきました。
後日談のインタビューが掲載されているのを拝見して、
一気に拝読いたしました。
就職おめでとうございます‼︎
訪問リハビリのお仕事は、とても合っておられると思います。
人の家庭に上がる訳ですから、おそらくその家庭の事情が
見え過ぎてたいへんなこともあるでしょう。
だからこそ、社会経験がある方のほうが有利だと思うのです。
何よりもご主人が大病を経験されて、病人を持つ身内の苦しみ
もよくわかっておられるので、ご家族も相談しやすいと思います。
患者さんとそのご家族のよき伴走者になられるでしょう。
第二の人生の出発おめでとうございます。
Comet Post author
やまねこさん
ありがとうございます。
元の仕事で「人の家にあがる」ことをしょっちゅうしていたので
その部分での緊張感がないのは、有利かなーと思います(^ ^)
それ以外は、まだまだド素人に近い新米ですが
まずは経験を積むしかないので、頑張ります。
mimi
こんにちは、私もover40、現在実習中の学生です。ひいひい言いながらがんばっています。拝読し本当に励まされました。
今一番の悩みはやはり就活です。
同級生の若者はだんだんと決まり始めていますが、私は小児希望もあってなかなかに難しく・・・
しかしここでも書いていらっしゃいますが「経験を積んでから」動くという年齢でもなく、
また、成人で就職すると
「ずーっと成人ルート」と聞いたりもして
「就職浪人決定かしら・・・」と今から遠い目をしております。
国試合格までどのような思いでいらっしゃったのかなぁ、と
希望を叶えられたご様子を拝読しながら思いを馳せました。
今頃現場ご活躍されているのでしょう、
応援しております!
Comet Post author
mimiさん
就活は「見ないようにしてたこと」をつきつけられますよね。
私は成人希望で、小児はまったく考えていなかったのですが
訪問リハビリ会社で働き始めてみると、想定外に小児の担当が多くて
戸惑いながら必死に食らいついています。
mimiさんがどちらにお住まいかわかりませんが
小児希望ならば、訪問というのも一つの選択肢かと思います。
その前に、まずは実習!
どうぞしっかり寝て食べて、最後まで乗り切ってください!
mimi
コメントありがとうございました。
お陰さまで実習を無事に終えることが出来ました。
素晴らしいバイザーさんとの出会いもあり、
非常に有意義な実習であったと思います。
それから、
先日希望の小児から内定が出ました!
あとは国試といったところであります。
模擬試験では現時点で130いくかいかないかをフラフラしており、
不安で一杯であります。
Cometさん、このブログに様々に励まされてきました。
患者様のことやらお勤め先で難しいこともあるかとは思うのですが、
ぜひ現場で奮闘されているご様子もたま〜にでよいので
新連載お願い致します。
(それともどこかで始まっているのでしょうか??)
国試までがんばります。
Comet Post author
mimiさん
小児の内定が決まったんですね!
おめでとうございます!!!
おまけに実習では素晴らしいバイザーさんに出会えたなんて
よかった〜!
何よりも、実習終わるとホッとしますよね。
今の時点で模試で130点超なら、国試も心配ないですよ(^ ^)
私なんか去年の今頃は100点ちょっと超えるぐらいでしたから^ ^;
仕事は、面白いこと勉強になることが山ほどあるのですが
どうしても個人情報に触れることが多いので、書きにくいのです。
機会があったら、どこかで書くかもですが、そのときはまたオバフォで宣伝しますね。
国試まであと3カ月、体調にだけ気をつけてくださいね!
まるまる
初めまして。私は現在37歳で子供もおりますが、今年の4月から専門学校に入学が決まりました。
晴れて合格できたものの、不安でいっぱいでこちらのブログを見つけて励まされました!ありがとうございました。
年齢や、勉強、若者についていけるかなどなど悩みはつきませんが、4月からも行き詰まったらこちらを見返して励みにしたいと思います。
とにかく国試に絶対合格!を目標に頑張りたいと思います。
Comet Post author
まるまるさん
37歳なんて若い若い(^ ^) 49歳で入学&51歳で卒業した私にできたんだから、大丈夫ですよ〜♪
STの専門学校は、とにかく忙しくて体力勝負です。体に気をつけて頑張ってください!