12月12日はカレー記念日

カレー記念日

本来の 意味はいずこへ 国宝級

12月12日はカレー記念日

ガンピー

投稿はこちら

カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

みんなのカレー短歌 一覧 >>

じじょうくみこの崖のところで待ってます

恋わずらいみたいになって、あのひとにメールを書いた。

みなさま、こんにちは。秋本番の週末、いかがお過ごしでしょうか。テレビでは紅葉の鮮やかな景色が画面を満たしておりますが、みなさまも紅葉狩りを楽しんでおられるころでしょうか。

 

紅葉。ああ紅葉。

春の花見と並び、シマ島に来たことで失ったもののひとつ、それは紅葉。

紅葉。ああ紅葉。

恋しすぎてうっかり山村紅葉を好きになるレベルで恋しい、それが紅葉。

 

みなさま、どうかわたしのかわりに麗しい紅葉の景色をコメント欄に投稿してくださいませ…。

 

 

わしのめしいた目の代わりに、よおく見ておくれ。

その者青き衣をまといて金色の野におりたつべしい〜〜

(ってババ様ネタ何回めかな…)

 

 

そんなこんなで色のない秋のシマ島ですが、紅葉がないぶん寒さはゆるめ。祭りのような夏の海水浴シーズンと厳しい冬のはざま、せめて食べ物だけはアゲアゲ!でいきたいハーベストくみこでございます。

 

 

でも生サンマは150円…(泣)

 

 

さて。

シマ島に越して2年目に突入し、新たなモヤモヤに悩まされ始めたところから前回のつづきです。

 

住み慣れた東京を離れてシマ島に行くと決めたとき、「もうライターの仕事はできないだろうな」と、ある程度の覚悟はしておりました。もちろん続けていくための努力はしたつもりですが、現実に東京のクライアントからは日に日に依頼が減っていき、内地で営業しても仕事はいっこうに増えませんでした。

 

それでもまだ気持ちに余裕があったのは、「内地がダメでも地元シマ島で仕事を探せばいい」という思いがあったからだと思います。というのも結婚前ひそかにシマ島の状況を調べていたのですが、島では数年前から都会からの移住者が古民家をリノベーションしてオーベルジュ(泊まれるレストラン)をオープンさせたり、地元の農家と組んでブランド野菜を開発するといった動きが活発になっていることを掴んでいたのです。

 

それはつまり「離島のムラ社会」という極端に閉鎖的なコミュニティに、新しい風が入っているという証。新しい風がおきているなら、わたしのような新参者でもワクワクできる何かがあるかもしれない。ライターの仕事も開拓できるかもしれない。ロハスやらヨガやらおしゃれスローライフやらに一切興味はありませんが、「シマ島に面白い動きがある」こと自体が希望となって、迷っていたわたしの背中を押してくれたのは事実です。

 

ところが。

わたしがシマ島に引っ越した途端に、オーベルジュがとつぜん閉業してしまったのです。シマ島オリジナル商品を開発して話題を呼んでいたチームも、どうやら活動を休止した模様。さらに自治体や商店、各方面で新しい動きを牽引していた人たちが、あらかた島を引き上げてしまったことが判明。島にはただ、祭りのあとのような気だるい空気だけが、ひと気のない集落に充満しているだけでありました。

 

 

人気すぎて予約できなかったほどの宿が、なぜやめてしまったのか。盛り上がっていると思われたシマ島にいったい、何がおこったのか。そこには不穏な何かがあるようで、薄暗闇にぽつんとひとり、途方に暮れてしまうのでありました。

 

 

一方。

シマ島で暮らすうちに、この島のひとたちが「清らかな海と穏やかな島ライフ」というパブリックイメージとは違う、なまぐさくて、クセしかなくて、面倒くさいけどなぜか惹かれてしまう強烈な個性の持ち主であることがわかってきました。これまで出会ったどんな国の、どんな町のひとにも似ていない、独特の文化とライフスタイル。でもなぜかそれはどの文献にも記されておらず、島の人々は自分たちのオリジナリティにまったく気づいていないようでした。

 

 

これはいけません。

目の前に手つかずのご馳走(ネタ)がゴーロゴロ落ちているのです。

ライターとして平常心でいられるほうがどうかしてますって!

 

 

 

あっちもご馳走、こっちもご馳走

 

 

一度ライターの血が騒ぎ出すと、「これを調べてみたい、あのひとの話が聞きたい」という思いが一日中頭を離れず、恋わずらいみたいに寝ても醒めてもそればかり。けれど、旅行者ならまだ思い切って取材に動けそうですが、新米島民であるわたしがへたに動けばザビ家に迷惑がかかるリスクがじゅうぶん考えられます。誰が味方か、誰が敵か、わからない状態で行動に移すわけにもいかずモヤモヤ倍増。

 

この島のことを深く知るには、どうすればいいんだろう。誰に相談すれば、目標にたどりつけるんだろう。悶々としながら2度目の春を過ごしていたある日、

 

「じじょくみさーん、こんなコラムが載っているよ。もう読んだ?」

 

 

このウェブマガジン「どうする?Over40」リーダーであるカリーナさんから、一通のメールが届いたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

とあるウェブサイトに寄稿されていたそのコラムには、短い文章ながらシマ島に対する愛があふれていました。感情的になるでもなく、商売に徹するでもなく、シマ島の事情を知りながら、それでも人々が健やかに生きていくにはどんな道があるのか。静かな筆致で綴られたその文章を書いていたのは、私が「希望」としてとらえていた、あのオーベルジュのオーナーでありました。

 

「有名な方だから忙しいとは思うけど、このひとの考え方ってすごく面白いし、創造的。シマ島のこと、すごく大切に考えているみたいだし、ダメ元でコンタクトをとってみるのはどう? じじょくみさんという島民がいることを、伝えるだけでもいいんじゃないかな。自分がいまどう感じているのか、素直に書いて送ってみなよ」

 

そのオーナーのことは知っていましたが、相手は気鋭の起業家としてビジネス界では名の知れた社長でありました。わたしのような一介のライターを相手にしてくれるとは到底思えませんし、ましてや掲載先のない取材を受けてくれるなんて。いやーないない、まずないわ。

 

「インタビューを申し込むのでもいいんじゃないかな。聞きたいこと、You聞いちゃいなよ。メアド載ってるってことはメールしていいってことだから。いいから、はよ、はよ」

 

わたしの小心を知ってか知らずか、容赦なく背中を押してくるカリーナ女史。

 

うん、まあそうだよね、メール送るぐらいかまわないよね。返事なくて当然と思えば気も楽だし、カリーナさんがこれだけ押してくるんだからトライしたほうがよいかもしれない。そう思ったらいてもたってもいられなくなり、すぐにメールを書きました。

 

自分がどういった人間で、シマ島のいまをどう感じているのか。島になじみたい気持ちと、ライターとして活動したい気持ちのはざまで揺れ動いていること。こんなことをしたいけど、突破口が見えずに苦しんでいること。そして、なぜオーベルジュはとつぜん閉めてしまったのか、移住者はみな島を出ていったのか、その理由を率直に教えてほしいということ。何よりあなたにとってシマ島がどういう存在なのか、聞いてみたいということも。

 

正直なところ、返事がくるとは思えませんでした。でも、メールを書いたことで自分の考えがクリアになってちょっとスッキリ。うん、やっぱりわたし、この島のことを書いていきたい。そう思うなら、シマ島生活2年目はいっちょ本腰入れて動いてみるか。そのためにはまずザビ男に相談だな、などとつらつら考えていたら、

 

 

 

 

 

 

 

え、

 

 

 

 

 

 

「じじょうさま、ご連絡ありがとうございます。

ぜひ一度お話しできればと思います。

ご予定を教えてもらえますか」

 

 

 

 

 

 

 

え?

 

 

 

えっと、

 

 

 

 

ええええええ???((((;゚Д゚)))))))

 

 

 

 

なんとメールを書いた数時間後に、オーナーから返信が届いてしまったのです。そしてその1週間後にはご本人と面会することになったのだから、なにこれ人生こわすぎる…。

 

そんなこんなで怒涛の展開となったのですが、すいませんまた長くなってしまいましたのでこのへんで。そしてタイトルで色っぽい話を期待した方、すいません。紅葉のないシマ島だけに色気がないですねってことで、おあとがよろしいようで(オイ)

 

それではみなさま、次の日曜にまた崖のところでお待ちしております。

 

(つづく)

 

 

text  by  じじょうくみこ

illustrated  by  カピバラ舎

 

*「崖のところで待ってます。」セカンドシーズンは12月末までの毎週日曜更新です。

 

バックナンバーはこちら→

2ndシーズンはこちら↓

2-1 ハーフセンチュリーは嵐の季節。

2-2 シマ島の2年目は、モヤモヤから始まった。

じじょうくみこの崖のところで待ってます 記事一覧へ


コメント、ありがとー!

  • アバター画像

    tomotan

    たのしみ~!はよ、はよ(笑)

  • アバター画像

    じじょうくみこ Post author

    >>tomotanさま

    コメントありがとうございます〜。
    もう、よくばりさんなんだから!(違)

    ひっぱってばかりですみませぬ。あと少しお待ちくださいませ〜m(_ _)m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。また、コメントは承認制となっています。掲載まで少々お待ちください。


コレも読んでみて!おすすめ記事

今週の「どうする?Over40」

「どうする?Over40」は、12月27日(土)~1月4日(日)までお休みします。

おしゃれ会議室 ねえ、どうしてる?

12月に買ったもの(美容編)

ゾロメ女の逆襲

◆◇やっかみかもしれませんが…◆◇ 第83回 推し活 考

60代、男はゆっくりご乱心

お礼参りの日々

ミカスの今日の料理 昨日の料理

ご挨拶とおしらせ

かわいいちゃん

もう年末

山あり谷あり再婚ライフ

今年最後に大事件

出前チチカカ湖

第214回 思い出のあの店この店 

なんかすごい。

イギリス郵便事情

四十路犬バカ日和

2025年ラスト投稿!キミは強運な犬だから

OIRAKUのアニメ

第132回 ペリリュー 楽園のゲルニカ

黒ヤギ通信

12月14日

カレー記念日 今週のおかわり!

心配だ 大谷翔平 招へいだ

絵手紙オーライ!

崎津教会へ

昭和乙女研究所

なつかしい木

教えて!にゃまの先生

<今月の質問 回答(おまけ)>母からわずかの株を相続。運用したほうがいいでしょうか。

夫亡き日々を生きる

ゆみるからカリーナさんへ。2023年10月5日

じじょうくみこの崖のところで待ってます

<ドキコの乱/後編>カリフォルニアから娘が来た。そして帰った。

いろんな言葉

よもじ猫 解釈拡大のおしらせ

母を葬る

(18終)父を葬る(下)

いどばた。

凹むこと最近ありましたか?

ただいま閉活中

お守りが無くなったら

50代、男のメガネは

『レジェンド&バタフライ』で絶望の淵に立つ。

日々是LOVE古着

(終)これからも。これからは。

これ、買った!

くっつかないしゃもじをもう一度買った!

ワクワクしたら着てみよう

最近思うことをとりとめもなく書いてみた♡

わたしをライブに連れてって♪

コンサートwithコロナ

これ、入るかしら?

行き当たりばったりで失礼します

KEIKOのでこぼこな日常

巣ごもりしてたらこんな買い物を…

あの頃、アーカイブ

【エピソード37】最終回記念、私たちのクリスマス!

フォルモサで介護

私が負けるわけがない

お悩み相談!出前チチカカ湖

【File No.41】 私って多重人格!?

ラジオブースから愛をこめて

ノベルティグッズ

着まわせ!れこコレ

冬とウェディングと後れ毛と

このマンガがなんかすごい。

第15回(最終回):マンガよ永遠なれ!

夫婦というレッスン

津端英子さんの一筋縄でいかない個性と行動力がすごい著書「キラリと、おしゃれ」

ハレの日・ケの日・キモノの日

暑くじめじめな7月

眉毛に取り組む。

総集編!眉毛ケアグッズ&お手入れ用品のご紹介

さすらいの旅人ゆりの帰国&奮闘日記

グアテマラ。そこで見た不思議な光景と懐かしい味

新春企画 輝く!カレー記念日大賞2017

輝く!カレー記念日大賞2017

≪往復書簡≫SEX and the AGE 

「女性の健康を守り、5歳若くなる抗加齢医療」だって。ボーっとしてたら、すごいことになってるね。

最近、映画見た?

第12回 「海よりもまだ深く」

Over40からの専門学校 略して「オバ専」

【オバ専インタビュー】今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。

じじょうくみこのオバサマー

四十九歳の春だから。

華麗なるヅカトーク

第8回 型、色、数! 嫌なことがあったら、また観に来る!

サヴァランのやさぐれ中すday ♪

in her SHOES ~ おばばは何を考えて? #8

器屋さんのふだん器

ふだん器-38  飛びかんな

2016 みんなのこれ欲しい!

サヴァランの「これ、欲しい!」。

2015 みんなのこれ買った!

【じじょうくみこ】低反発リクライニングソファ、買った!

ブログの言葉

「別冊 どうする・・・」はこんなことを大事にします。(過去記事より転載)

今日のこていれ

「今日のこていれ」最終回。1年間のご愛読に感謝を込めて。

崖っぷちほどいい天気

崖っぷちより愛をこめて〜最終回はカピバラとともに。

アラフ ォー疑惑女子

「もったいないお化け」の世代間連鎖

とみちっちの単身ベトナム&中国

ベトナムって、ハノイって、どう?

晴れ、時々やさぐれ日記

ああ、感謝。巳年と午年のあいだ。

中島のおとぼけ七五調

中島。の気ままに更新「おとぼけ七五調」12

ムーチョの人生相談「ほぐしてハッケン!」

【主夫ムーチョの相談】娘がご飯を食べません・・・。

ミラノまんま見~や!

連載最終回!「駐妻のここだけの話」にしようかと思ったが…災難に遭う!

ウェブデザイナーとの対談

大きな旗は振れないけど、小旗はパタパタと振れるだけ振っていこうと思ってます。

「最高の離婚」ファントーク

<対談「最高の離婚」最終回>ホームから電車に乗ってしまってキスして・・・ロマンチックでしたね。

スパコレ

美味しい缶詰を教えて!

2014 新春企画

どうする?Over 40 新春企画「物欲俗欲福笑い」♪( メンバー編 )

フォルモサ(台湾)の女

あずみの台湾レポート「やっぱり紅が好き!フォルモサの女たち」(13)〜不景気顔卒業します

ゾロメ女の図書館小説

帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編 連載図書館ゴロ合わせ小説  『ライ麦&博 完結編』 後編

青蓮の「マサラをちょいと」

青蓮の「マサラをちょいと~人生にもスパイスを効かせて~ VOL.12」

Tomi*さんの最適解

「Tomi*さんの最適解。 ・・・白髪とコムデギャルソンとヤフオクと」  マインド編②

YUKKEの「今日もラテンステップで♪」

YUKKEの今日もラテンステップで ~VOL.13

12月12日はカレー記念日

カレー記念日

本来の 意味はいずこへ 国宝級

12月12日はカレー記念日

ガンピー

投稿はこちら

カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

みんなのカレー短歌 一覧 >>

よもじ猫 同然

妖怪変化

猫同然 No.48  by はらぷ

大表示&投稿詳細はこちら!

妖怪変化

猫No.48  by はらぷ

よもじ猫 同然とは…

全世界初!?四文字熟語と猫のコラボ!‥として2018年にはじまった「よもじ猫」。今までたくさんの猫たちが登録され画面に登場し続けています。
しかし、世の中の多様性は急速に進んでいます。猫がいるなら、猫同然がいてもいいのではないかっ!

というわけで、2025年からコンテンツを「よもじ猫 同然」にバージョンアップ(!)し、愛すべき存在なら猫に限定せず、犬や鳥、はたまたじいちゃんばあちゃん、ぬいぐるみ、なんなら豆苗3巡目でも、同然として愛でよう!シェアし合おう!ということになりました。

「よんもじ」と猫同然がペアになって、ランダムに登場します。
ふだん着の猫同然の一瞬を楽しむもよし、よんもじをおみくじ代わりに心に刻むもよし。
掛け軸からタイム&ライフトリップして、ときどき世界を猫同然目線で眺めてみませんか。
みなさんの猫同然画像の投稿をお待ちしています。

投稿はこちらからどうぞ

カイゴ・デトックス 特設ページができました

Member's Twitter


  • カリーナのBILOGはこちら!「ともに生きる。

  • ZOOMでプライベートレッスン、リモート英会話AQUA
  • BLOG版 ウチの失語くん
  • 植松 眞人さんの本がでました♪「いまからでも楽しい数学―先生と数学嫌いの生徒、35年後の補習授業」
  • 「出前チチカカ湖」連載中 まゆぽさんの会社「シリトリア」

Page up