Posted on by SHOJI
第102回 寫眞館
「寫眞館」(2013)は、人々の笑顔を撮り続けた写真館の主人と一人の少女の交流を描いた16-7分のアニメーション映画です。(「陽なたのアオシグレ」と同時上映でした)
制作はスタジオコロリド。なかむらたかし監督、美術監督が木村真二、音響監督は岩浪美和。
主人のコミカルなアニメーションは人の温かさと哀愁を感じさせ、郷愁を誘う細やかな背景美術は絵本のよう。セリフは無く、シューベルトの「ピアノソナタ」が全編に流れ、軽やかに運ばれる物語はシンプルで余情たっぷり。
神作画のアニメーションで時代を超えた人間の良さを、巧みな背景使いで明治~大正~昭和の時代の流れを見せてくれる、心に沁みる逸品です。
ただ今見られる配信がNetflixだけなのです。ごめんなさい。
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5月24日(金)からスタジオコロリドの「好きでも嫌いなあまのじゃく」が公開されます。怖さや厳しさを描く作品が多い中にあって、スタジオコロリド作品は一服の清涼剤のよう。どれも少年少女の健やかさを願う気持ちが素直に汲み取れるのが良いです。「ペンギン・ハイウェイ」「雨を告げる漂流団地」他スタジオコロリドの作品はNetflixでいくつか見ることができます。スタジオコロリドの公式YouTubeチャンネルでは、マルコメのCMやポケモンのWEBアニメが見られますよ!
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今季の朝ドラ「虎に翼」が話題になっているので、関連アニメを再プッシュ。
寅子役の伊藤沙莉が主人公・浅草みどりの声優をつとめた「映像研には手を出すな!」
脚本の吉田恵里香氏が構成・脚本を担当したと自ら明かした「ぼっち・ざ・ろっく」
2作ともオッモシロイよー!
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kokomo
SHOJIさん、この作品はネトフリのマイリストに入れておいてそのままになっていましたが、これを機会に見てみました。セリフがないのにぐんぐん心にしみわたりました。写真館の中にある写真が店主さんの人生を物語っていますね。そしてラストにもじーん。
「忘却バッテリー」、見てくださったんですね。SHOJIさんの「千早君」=「すち子」説、爆笑しました。後ろから見た髪型なんかそっくりではないですか!
それから一話だけ見てそのままになっていた「その着せ替え人形は恋をする」を先日やっと全話一気見しました。SHOJIさんはご覧になっていますか?これも高校生の話で、コスプレ美女と伝統工芸を志す真逆の性格の男の子との恋の話と思い込んでいましたが、違いました。他人の「好き」をナチュラルに許容して変化していく様子が描かれていて、おばちゃんの私はその自然さと熱さにじーんとしてしまいました。コミックスの方は未読ですが、これも良い感じで連載が続いているみたいなので読んでみたいです。
私も吉田恵里香さんが「ぼちざろ」で構成・脚本を担当されていると知って驚きつつ納得しました(そして、「シナモンと安田顕のゆる☆ドキクッキング」の構成も)。「映像研…」はマイリストに入ったまま未見なので、なるはやで見ます!
SHOJI Post author
「寫眞館」良かったでしょう?!
シルヴァン・ショメ監督の「イリュージョニスト」「ベルヴィル・ランデブー」などフランスのアニメっぽいところがあって、シリーズで見たくなります。(上記2作は配信レンタルで見られます。)
「その着せ替え人形~」は見ていないな…とチェックしました。青年漫画原作のせいか、エピソードタイトルが門を狭めているような?でも伝統工芸もコスプレも職人仕事なので面白そう。おりをみて見ますね。
ただいま6月更新に向けて長編を見続けております(汗)。