在宅デトックスレポート:冷や汁
先日、8月の在宅デトックスを開催しました。
今回のゆるテーマは『猛暑、コロナウイルス、そしてカイゴ。疲れてませんか?』でしたが、もちろん話はゆるゆるとテーマをそれて、今回もとても楽しい時間となりました。
今回メインの話題になったのが、認知症の人が事実とは違うことを事実として信じ込んで話す「作話」について。
認知症による作話でよくあるのが、自分でどこかに置き忘れたりしまい込んでしまった物について「誰かに盗られた」「○○に貸したのに返してくれない」と言い出すという例です。
認知症の方の介護をした経験のある方の多くが経験されていることと思います。
今回参加して下さった方も、お義母さんの作話によって色々とご苦労をされたそう。お義母さんのお話は決して事実ではないのですが、ご本人は事実と信じているから必死です。参加者さんや旦那さん、旦那さんのご兄弟に「あれはどうなったの?!」とそれはそれは頻繁に電話をかけくるので、皆さん疲弊してしまったそうです。
私も母が家にいた時は、母の作話とそれによって感情的になってしまう母への対応に困ったものです。
ただ、興味深いことに、母が作り出した話も今回の参加者さんのお義母さんが作り上げた話も、100%完全に作り話というわけではなく、その中に小さな「事実の断片」がいくつか潜んでいるのです。事実の断片がところどころに織り込まれた壮大な作り話。
人の脳は一体どういう仕組みになっているのか。そして認知症によってその脳の仕組みが少しずつずれてきてしまった人の思考はどうなっているのか。
「作話は大変だよね。辛いよね」という話をしていたはずなのに、いつの間にか「人の脳って不思議!」と笑いながら話し合っている。それが在宅デトックスのいいところなのです。
ところで、最近の在宅デトックスは、家族の介護について話をしつつも自分のこれからについて考えることが増えてきたように思います。例えば、認知症を患う家族の話をしながらもそれがいつの間にか「自分も認知症になるかもしれない。そうなったらどうすればいいのか」という方へ思考がシフトしていくのです。
今回の在宅デトックスでも、これからも続いていく介護について考えながらも、最後にはいつか介護される立場になるかもしれない自分たちについても語っていました。
家族のこと、自分のこと、あれこれお喋りをしているうちに出た今回のひと言は
「何事にも準備が大事」
家族の介護や自分の老い、どんなことが起きるのかが見えたならとても楽だけど、見えないのならこれまでの経験や経験した人の話から想像して準備をする。心も体もシステムも。
カイゴデトックスは、過去・現在・未来の介護への不安や苦しさを吐き出してもらえる場であるとともに、私たち自身の変化とそれに対する準備についても語り合える場でありたいと思っています。
さて、先日、あまりの暑さに冷や汁を作ってみました。本格的なレシピでは、味噌を焼いて香ばしさを引き出すという手順もあるようなのですが、だって暑いんだもの。私は一切火を使わずに作ります。
猛烈な暑さはそろそろ鳴りを潜め始めそうな感じですが、本格的に涼しくなる前に一度作ってみてはどうでしょう?
すりごまの風味が普通のお味噌汁とはちょっと違う味わいを生み出してくれますよ。
冷や汁
- だし汁を作っておきましょう。鰹節を煮出して取るもよし、市販のだしの素を使っても良し。とにかく濃い目のだしを使うと美味しいです。
- きゅうりを薄切りにして塩もみをします。しっかりと塩気を洗い落として、しっかりと水気を絞ってください。
- しそを3ミリくらいの千切りにします。
- すり鉢で白ごまを擂ります。粒粒の食感が少し残るくらいに擂ると食感が楽しいです。
- 3のすり鉢に、味噌、みりん(少々)、だし汁を加えてしっかりと混ぜ溶いてください。
だし汁を少しずつ加えて混ぜ合わせていくと味噌やすりごまが溶けやすくなります。
少し濃い目の味に仕上げておくと後で氷を加えても味が薄くなりませんよ。 - 5の汁に、きゅうり、しそ、そして手でちぎった豆腐を加えます。
- 食べる直前に氷をたっぷり入れて、冷え冷えにして味わいましょう。
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ミカスでした。