オオバコ
ウサギの「野草オヤツ」の『むしゃむしゃオオバコ』はうさちゃんの好物です。オオバコを乾燥させたものなのですが、袋からつかんで出してエサ箱まで空中を運んでいる間うたっちして伸び上がって見つめます。ときどきうたっちのまま跳ねてしまうほど夢中です(うさちゃん釣り)。
うさちゃんの口が手に持っているオオバコに届くときは間違って噛まれそうで緊張します。
この乾燥オオバコは全草を乾燥させた物で、ぷちぷちとした実の部分もきれいに乾燥されています。袋をあけると生薬のような、古い和室や床の間が目に浮かぶようなすっきりとした香りがします。それもそのはずで、乾燥オオバコは生薬のようなというか生薬なのです。オオバコ全草は車前草(シャゼンソウ)、種子だけなら車前子(シャゼンシ)といい「消炎、利尿、止瀉、鎮咳」等の薬効があります。
オオバコは野原とか道端とか踏まれるような場所で育つことを選んだ植物で、踏まれてもちゃんと育つような構造になっていて葉っぱもちぎれにくいのだそうです。踏まれるところから外れて背の高い草に紛れてしまうと育たないらしいです。踏まれるところに生えているから車前なんだとか。薬効とともにその心意気もとりこみましょう。
時々通る小道の踏み跡の脇に硬い土に這いつくばるようにオオバコが生えています。葉は丸く平べったく、真ん中からまっすぐ花や実が上に伸びています。その小道は犬の散歩、ジョギング、ノルディックウオークなどに使われていて、オオバコを踏んづけて沢山の人や犬が通ります。
「葉っぱはきれいかどうか不安だけれどオオバコの実は少し欲しい」と思っていたのですが摘む隙もありません。
ところが今年の猛暑の昼過ぎには犬も人もぱったり通らなくなりました。あたりを確認してオオバコの実をもぎってきましたよ。実の部分もちぎれにくい構造だったのでイメージしていた速さでとれなくて焦りました。
この種は水をかけると粘りが出てくっついて運ばれやすくなるのだそうです。この粘液がよいのか、オオバコを検索するとサイリウムという健康食品が沢山出てきました。知らなかった・・。
雑草だからわんさか生えるだろうと期待して種まきシートに撒きましたが、二株くらいしか発芽せず、しかもなんだかひ弱です。
踏んだほうがよいのか?などと見守っていましたら、秋になったらいくらか大きくなって、花がまっすぐのびてきました。秋に花が咲くみたい。『むしゃむしゃオオバコ』をよく見るととっても大きい。こんなに大きく育てるのはすごいなーと感心します。
消炎、利尿の作用があると書きましたが、うさちゃんは時々膀胱炎気味になるので本能的に役立つ草だとわかっているのかもしれません。実の部分も残さずぷちぷちと食べています。
沢山食べるとどことなく尿(すみません)も車前子の香りがします。効いているのかな。