5月23日はカレー記念日

カレー記念日

お迎えに ぐずる母ひく 手をゆるめ

5月23日はカレー記念日

はしーば

投稿はこちら

カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

みんなのカレー短歌 一覧 >>

ゾロメ女の逆襲

【月刊★切実本屋】VOL.13 どっちも派!

読売新聞で毎日曜日に掲載されている書評ページ「本よみうり堂」の中に、月イチで「どっち派?」というコーナーがあります。知名度が高く、近いジャンル(orテイスト)の二者を俎上に載せ、双方のファンにアツい気持ちを語ってもらうという企画です。

語るのは読者。二者は前もって紙面で告知されます。今まで、吉川英治VS山本周五郎、川端康成VS三島由紀夫、須賀敦子VS向田邦子などがありました。そういえば、昭和VS平成、などという変化球も登場したっけ。

先月は、川上弘美VS小川洋子でした。この二人を思いついた担当者の「どう?いいとこ、突いてるでしょ?」と鼻の穴をふくらませている姿が見えるような人選です。

このご両人、確かに、作風は違うのに世界観の深層に近いものがある気がします。理知的で孤独で、静謐な哀しみに満ちていて、クールだけれど体温のある超俗小説、という感じ。

このサイトの「ベスト本」企画で、以前ミキティさんが選んだ(⇒『大きな鳥にさらわれないよう』(川上)と、ハラミさんセレクトの(⇒『最果てアーケード』 (小川)を最近立て続けに読んだのですが、どちらもすごく面白かった。

川上さんの方は、映画『猿の惑星』から俗っぽさとエグ味を削ぎ落とし、官能と乾いた絶望と高い知性を加えたみたいな印象。なんだ、この世界!?川上さんって、ホントに現在のこの世にいるのかな、などと思ってしまいました。

 

一方、小川さん。彼女の小説を読んでよく感じることですが、今回も村上春樹の世界と少し似ていると思いました。村上ワールドより透明感と柔らかさがあって、村上ワールドより狡くない(あ、失言か)感じ。そして、まさにクラフト・エヴィング商會の世界観だなあ、とも。

 

ヒロミもヨーコもかっこいい。わたしは「どっち派?」ではなく、これからも「どっちも派!」のスタンスで読んでいくと思います。

 

 

そして、超俗的な世界を堪能すると、バランスをとるように、通俗小説が読みたくなります。

「どっち派?」、通俗小説の括りで、山本幸久VS木皿泉を取り上げるっていうのはどうでしょう。これまた、わたしは「どっちも派!」なってしまいますが。

 

この二人のことをわたしはしょっちゅう語っているので、「また山本幸久?」「きざらいずみきざらいずみってしつこいな!」「通俗小説賛歌(⇒)はもう聞き飽きたよっ」かもしれませんが、このGWに読んだ『ふたりみち』『さざなみのよる』にKOされてしまったもので、再び登場だろうが三たび参上だろうが四たび献上だろうが、やっぱり書かずにはおれん!と切実に(!)に思ったのでした。

 

山本幸久さんの『ふたりみち』のヒロイン野原ゆかりは67歳。元ムード歌謡の歌手で、現在は函館でスナックのママをやっていますが、訳あって歌手として暫定復帰し、全国4ヶ所の営業に出ることとなり、津軽海峡横断フェリーに乗ります。そのフェリーで森川縁(ゆかり)という、自分と同じ名前の12歳の少女と知り合い、ふたりは行動を共にすることになり、いろいろなことが起こる(ざっくり!)というロードノベルです。

序盤は、二人の“ゆかり”のキャラがちょっとステレオタイプのように思え、あれれ?大丈夫?と感じたりもしたのですが、この作者があれれ?な小説を書くわけはなかった!旅が進むにつれ、二人の、特に少女じゃない方のゆかりの魅力がどんどん明らかになっていき、当初のショボい初老オバサンゆかりとのギャップが功を奏す展開。

ああ、あえてのステレオタイプっぽい描写だったのか、やられたなと思いました。この感じは、あの名作『床屋さんへちょっと』の宍倉勲を彷彿とさせます。

多少、予定調和であろうと、手練れ小説家の術中にまんまとハマった感じがしようと、やっぱり山本幸久さんの小説はいい。まだ読んだことがない人、騙されたと思って読んでほしいです。スルッと喉越しよく読め、自分の肝にストンと落ちて、丹田がじんわり温まること請け合い!

 

木皿泉さんの『さざなみのよる』は、NHKの正月ドラマとして二年連続放送された「富士ファミリー」で、しょっぱなから死者、幽霊として登場した一家の次女ナスミを中心にした、これでもかというほど、死ぬこと生きることについてが描かれている物語です。

ナスミってば、生きることの本質を突く名言が多すぎて「名言製造機かよっ!」と思わないでもないですが、その言葉たちは、人が、あっちの世界に呼ばれるまでなんとかこっちにとどまるための秘訣、いわば“手すり”のよう。

心身が元気なとき、視界がクリアなときは必要としないばかりか、その存在自体に気づきもしなかったりするけれど、バランスを崩したり、足元が薄暗かったり、わけもなく不安なときに掴まりたくなる、心のよすがといってもいい手すり。

前にも書いたかもしれませんが、生と死は地続きで、生の長さが幸せや達成感と比例してるわけじゃ全然なくて、その人が誰かの中でありありとその存在感を放っている限りその人は死んでなくて…などなどをあらためて思いました。

14のエピソード、どれも読ませますが、ナスミと中学のときに家出未遂をした、今は理髪店主清二のがわたしはいちばん好きかも。清二の奥さんの利恵がまたいいんだよなあ。

きっとわたしは、この小説を何回も何回も読みます。

by月亭つまみ

木曜日のこの枠のラインナップ
第1木曜日 まゆぽさんの【あの頃アーカイブ】
第2木曜日 つまみの【帰って来たゾロメ女の逆襲 月刊 切実本屋】
第3木曜日 はらぷさんの【なんかすごい。】
第4木曜日 つまみの【帰って来たゾロメ女の逆襲 やっかみかもしれませんが…】

まゆぽさんとの掛け合いブログです。→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」

スポンサーリンク


ゾロメ女の逆襲 記事一覧へ


コメント、ありがとー!

  • mikity

    mikity

    つまみさん♬
    「大きな鳥にさらわれないよう」を読んでくださったのですね!
    ね~、これ、すごい話ですよね。なるほど「猿の惑星」かあ~。
    川上弘美さんは大好きな作家さんなので、ほとんどの作品を読んでいるのですが、
    これは途方もない壮大な世界へとつれていってくれました。もしやこれが川上ワールドの集大成なのか?とも感じました。

    小川洋子さんと言えば、小川洋子さんと平松洋子さんの共著「洋子さんの本棚」を読んだのですけど、二人の洋子さんがそれぞれの本棚からお勧めの本を紹介するのですが、お二人の興味の違いなどの対比が面白かったです。比較すると面白さが際立つことがありますね。

    あとあと、全然関係ないのですけど、とある筋からつまみさんが「原寮」がお好きだと聞きました(女性で原寮のファンの人って初めて会ったかも)。
    14年ぶりに新刊がでたんですね!
    もう、びっくり。勝手に闘病中かと思ってたんですけど(それか引退)違ったんですね。むしろ、ぴんぴんしてた。
    いやあ、また沢崎シリーズが読めると思うとこちらも嬉しい限りです( ´艸`)

  • つまみ

    つまみ Post author

    mikityさん!

    早速ありがとうございます!
    うんうん。
    川上弘美さん、とんでもなく途方もない場所に連れて行ってくれますよね。
    こういう小説を読むと、脳内宇宙の広さは無限大だと思います。

    『洋子さんの本棚』、わたしも読みました。
    もう、いろいろ忘れてしまったのですが、これまた、自分の可動範囲を拡げてもらったような、心地よい焦燥感みたいなものさえ感じました。

    そしてそして、原尞!
    そうですか?
    そういえばわたしの周囲にも女性のファンはいないかも。
    自分的には、チャンドラーより、ロバート・B・パーカー、ディック・フランシスの流れで原尞を読み始めたのですが、あまりにもブランクがありましたよね。

    わたしも体調が悪いか、もう小説を書くのはやめたのかと思っていました。
    『それまでの明日』もすぐ買って読みました。
    相変わらずの沢崎です。
    当然、携帯、持ってないし。

    事件そのものはたいしたことなくて(言っちゃった!)、でも最後が、最後が。
    原尞が、そこを匂わせるエンディングにするのか、とちょっと衝撃でした。

    読み終わったら教えてください。
    原尞について、アツく語りましょう!

  • つまみさん、こんにちは。
    「大きな鳥にさらわれないよう」読んでみました!(だってmikityさんとつまみさんがここまで絶賛してたら読まずにはいられない)
    最終章「なぜなの、わたしのかみさま」でまさかの1章につながっていくとは・・・!
    スケールが壮大すぎて、あとからじわじわひたひたと怖さがやってきました。
    川上先生、すごすぎます。読後しばしぼーっとしてしまいました。これはもう一度読み返さねば・・・!
    いつも素敵な作品教えてくださってありがとうございます(^^)

  • つまみ

    つまみ Post author

    凛さん、いつも、こちらこそ、ありがとうございます!

    川上弘美さん、そうそう!
    スケールが壮大すぎて、凄すぎます。
    うわああっとなって、足元の砂が一気に引いて行くような、どでかい心もとなさを感じました。

    わたしももう少ししたら、もう一度読み返さねば!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。また、コメントは承認制となっています。掲載まで少々お待ちください。


コレも読んでみて!おすすめ記事

50代、男のメガネは

なぜ人は、自分が嫌いな人になるのだろう。

これ、買った!

夏っぽいトート、買った!

ミカスの今日の料理 昨日の料理

お願い、教えて : レモン蕎麦

今週の「どうする?Over40」

30年ぶりの電話に思う、「寂しさ」のシェア&「よもじ猫」リニューアル

黒ヤギ通信

ペンは強し

四十路犬バカ日和

バンコクより愛を込めて

カレー記念日 今週のおかわり!

寝かせたカレーは美味しいよ

おしゃれ会議室 ねえ、どうしてる?

美肌のあの人に聞け!②美肌に一番大切なこと

お悩み相談!出前チチカカ湖

【File 28】母親への感情が不穏です。

なんかすごい。

祖父は生きている。

これ、入るかしら?

vol.48 ちょっとへんかしら?

いどばた。

動物を愛でてみましょうよ。

絵手紙オーライ!

お茶でもいかが?

ゾロメ女の逆襲

【月刊★切実本屋】VOL.13 どっちも派!

ワクワクしたら着てみよう

プチプラなのに履きやすいサンダルみっけ〜♡

KEIKOのでこぼこな日常

魔法の杖ではありません

あの頃、アーカイブ

【エピソード21】文化釜の時代

昭和乙女研究所

マリンテイストの服

ラジオブースから愛をこめて

ノベルティグッズ

わたしをライブに連れてって♪

・・・♪フェスのすすめ♪・・・

ただいま閉活中

(終)まだの人も、そろそろの人も、もうの人も、みんなお疲れさま!

じじょうくみこの崖のところで待ってます

島にいたって、人生は過ぎゆく。

着まわせ!れこコレ

冬とウェディングと後れ毛と

このマンガがなんかすごい。

第15回(最終回):マンガよ永遠なれ!

夫婦というレッスン

津端英子さんの一筋縄でいかない個性と行動力がすごい著書「キラリと、おしゃれ」

ハレの日・ケの日・キモノの日

暑くじめじめな7月

眉毛に取り組む。

総集編!眉毛ケアグッズ&お手入れ用品のご紹介

さすらいの旅人ゆりの帰国&奮闘日記

グアテマラ。そこで見た不思議な光景と懐かしい味

新春企画 輝く!カレー記念日大賞2017

輝く!カレー記念日大賞2017

≪往復書簡≫SEX and the AGE 

「女性の健康を守り、5歳若くなる抗加齢医療」だって。ボーっとしてたら、すごいことになってるね。

最近、映画見た?

第12回 「海よりもまだ深く」

Over40からの専門学校 略して「オバ専」

【オバ専インタビュー】今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。

じじょうくみこのオバサマー

四十九歳の春だから。

華麗なるヅカトーク

第8回 型、色、数! 嫌なことがあったら、また観に来る!

サヴァランのやさぐれ中すday ♪

in her SHOES ~ おばばは何を考えて? #8

器屋さんのふだん器

ふだん器-38  飛びかんな

2016 みんなのこれ欲しい!

サヴァランの「これ、欲しい!」。

2015 みんなのこれ買った!

【じじょうくみこ】低反発リクライニングソファ、買った!

ブログの言葉

「別冊 どうする・・・」はこんなことを大事にします。(過去記事より転載)

今日のこていれ

「今日のこていれ」最終回。1年間のご愛読に感謝を込めて。

いろんな言葉

空気が流れれば、クヨクヨも消えていく。

崖っぷちほどいい天気

崖っぷちより愛をこめて〜最終回はカピバラとともに。

アラフ ォー疑惑女子

「もったいないお化け」の世代間連鎖

とみちっちの単身ベトナム&中国

ベトナムって、ハノイって、どう?

晴れ、時々やさぐれ日記

ああ、感謝。巳年と午年のあいだ。

中島のおとぼけ七五調

中島。の気ままに更新「おとぼけ七五調」12

ムーチョの人生相談「ほぐしてハッケン!」

【主夫ムーチョの相談】娘がご飯を食べません・・・。

ミラノまんま見~や!

連載最終回!「駐妻のここだけの話」にしようかと思ったが…災難に遭う!

ウェブデザイナーとの対談

大きな旗は振れないけど、小旗はパタパタと振れるだけ振っていこうと思ってます。

「最高の離婚」ファントーク

<対談「最高の離婚」最終回>ホームから電車に乗ってしまってキスして・・・ロマンチックでしたね。

スパコレ

美味しい缶詰を教えて!

2014 新春企画

どうする?Over 40 新春企画「物欲俗欲福笑い」♪( メンバー編 )

フォルモサ(台湾)の女

あずみの台湾レポート「やっぱり紅が好き!フォルモサの女たち」(13)〜不景気顔卒業します

ゾロメ女の図書館小説

帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編 連載図書館ゴロ合わせ小説  『ライ麦&博 完結編』 後編

青蓮の「マサラをちょいと」

青蓮の「マサラをちょいと~人生にもスパイスを効かせて~ VOL.12」

Tomi*さんの最適解

「Tomi*さんの最適解。 ・・・白髪とコムデギャルソンとヤフオクと」  マインド編②

YUKKEの「今日もラテンステップで♪」

YUKKEの今日もラテンステップで ~VOL.13

よもじ猫

作戦失敗

猫No.21  by はらぷ

猫大表示&投稿詳細はこちら!

作戦失敗

猫No.21  by はらぷ

よもじ猫とは…

全世界初!?四文字熟語と猫のコラボ!

「よんもじ」と猫がペアになって、ランダムに登場します。
ふだん着の猫の一瞬を楽しむもよし、よんもじをおみくじ代わりに心に刻むもよし。
猫が好きな人も、そーでもない人も、よもじ猫の掛け軸からタイム&ライフトリップして、ときどき世界を猫目線で眺めてみませんか。

みなさんの猫画像の投稿をお待ちしています。

投稿はこちらからどうぞ

Member's Twitter


  • カリーナのBILOGはこちら!「どうする?年齢とおしゃれ。それからすべての生き方」

  • Cometさんこと米谷さんの著書「ウチの失語くん」が電子書籍で出版されます!
  • 植松 眞人さんの本がでました♪「いまからでも楽しい数学―先生と数学嫌いの生徒、35年後の補習授業」
  • 「出前チチカカ湖」連載中 まゆぽさんの会社「シリトリア」

Page up