ゾロメ日記㉒ 人生は50音順だ!?
◆9月某日 せんだみつおに感謝
小学校の図書室でパートをしているが、インターネット隆盛のこんなご時世でも(だからこそ?)、小学校では、言葉の意味や漢字などの国語のみならず、「本で調べる学習」がけっこうふんだんに授業に組み込まれている。よって、辞書や百科事典を引く機会は多い。
そういう授業をサポートしていて感じるのは、自分の辞書を引く速度が昔より遅くなったなあということだ。
辞書の類はたいてい字が小さいから目のせいかも、と思ってみたりもするが、それだけではなく、最近はインターネットで調べてばかりいるので、辞書引きスキルそのものが低下している気がする。
「人名辞典で【伊能忠敬】と【井上馨】はどっちが先に載ってる!?」と問われて即答できるか、または全12巻の『ポプラディア』でタ行は何巻目あたりか瞬時に予測できるか、みたいなレベルで。
それで思い出したが、子どものとき、クラスの男子が「せんだみつおのおかげで助かった」と言うので何かと思ったら、当時流行っていたせんだみつおの「ナハーッ、ナハ!」というギャグのおかげで、ナ行とハ行の順番を間違えなくなった、と真顔で言うのであった。
そのときは「この男子はなんてバカなんだろう」と思ったが、今ならちょっとわかる。
あのときはバカにしてごめんね、ヨシカワくん。
◆9月某日 引越し業界の暴走!?
「アイ」より「アーン」の方が50音順の上位にくるということを知ったのは、アート引越センターのおかげだ。
ネーミングの由来が、電話帳のトップに載るため、というのは有名な話だと思う。その後、アーク引越センターというのができた、というところまでは知っていたが、ウィキペディアによれば、現在は、アーアーアーアンシン引越サービスや、アーアーアイ引越サービスセンター、アーア引越センターなどもあるとのこと。
な、なんかすごいことになってるなあ。節操がなさ過ぎない?・・っていうか、今も「電話帳の最初に載る」はこの業界での有効な営業手段なのだろうか。
◆9月某日 こうなったら「お」!
2013年まで勤務していた公立図書館のイベントに招聘したラインナップが、浅生ハルミンさん、飯島奈美さん、上野正彦さん、江田真人・林泉寺住職 、というのは偶然にしても出来過ぎな50音順だ、とちょっと前にTwitterでつぶやいたが、その後、失礼ながらひとり名前を挙げ忘れていたことに気づいた。作家の薄井ゆうじ さん。
薄井さん、ゴメンナサイ。それにしても、総勢十人にも満たないのに、まさかの「う」カブり。
こうなると、やっぱり「お」の人も気になる(笑)。
今、自分が公立図書館のイベント担当だったら誰に声をかけたいだろう。たとえば日本の存命小説家限定で、この括りで自分が印象的な作品を書いた人5人を挙げると
小川洋子『ことり』
奥田英朗『ウランバーナの森』
恩田陸『光の帝国』
岡嶋二人『クラインの壷』
逢坂剛『カディスの赤い星』
だろうか。あ、岡嶋二人はずっと前にコンビを解消しているからダメだな・・って、つい本気で考えてしまった。
◆9月某日 福島のかつての出席番号事情と罪なジェンダーフリー
東京生まれ東京育ちの夫と話をしていて、東京じゃ昔から小学校も出席番号は50音順だったと知ったときは驚いた。
福島は、中学校までの出席番号は生年月日順だったので、高校になって50音順に並んだときは大人になったような気がしたものだ。夫にそう言ったら、逆にすんごく驚かれた。
東京と福島以外はどうだったのだろう。
私の旧姓は「い」始まりだったので、高校での出席番号は前の方だった。当時としてはけっこうジェンダーフリーな校風で、出席番号を男女で分けたりしなかった。女子が少ない高校だったので、自分の周囲にまったく女子がいなくて、当初は面食らったりした。
その事実が悲劇を生んだのは、高三の体育の水泳のテストだった。出席番号順に百メートル泳がされたのだが、4番の私はど真ん中のコースで、他は全て男子だった。しかもみんな泳ぎが達者だった。
それで何が起こったかというと、25メートルのプールを1往復したとき、他は全員、2往復終わっていたのである。
私は体育の先生に「もう泳げない」と訴えたが、プールを出ることは許されなかった。その後のことは思い出したくもない。
あのときの自分を抱きしめて、頭をなででやりたい。
※おまけ
50音順といえば思い出すジグザグジギーのコント『出欠』。
ああ、何度見てもおかしい。
by月亭つまみ
友人との掛け合いブログです。→→「チチカカ湖でひと泳ぎ」
サヴァラン
国語辞典の中では
「愛」より「ああ」が先
というはなしは中学の国語の先生に教わりました。
「あいつ」より「アーンドラン(野球の自責点)」が先
というはなしは息子に教わりました。
福島の学校の出席番号が生年月日順ということを
つまみさんに教わりました。
わたしの頃の愛知の学校(といってもわたしが通った学校限定^^)は
男女別五十音順でした。
順番
というか
順番をつける基準って
そこに何かが隠れてるのかも知れませんね。
ところで。
4番目の写真
これは旧前田侯爵邸でしょうか?
ここにも何かが隠れていそう^^
つまみ Post author
わ~、サヴァランさん!
コメントありがとうございます。
野球の自責点を「アーンドラン」ということを
サヴァランさんのコメントで知りました。
ちなみに、自責点の定義を野球に詳しい人に説明してもらったことがありますが
よくわかりませんでした。
盗塁のあたりが・・。
インフィールドフライの定義も理解できませんでした。
野球ってルールが複雑ですよねー。
順番をつける基準、確かに隠れてるものが漏れ出るかも。
当然のように男女別の時代だったので、高校は新鮮でしたが
今は小学校でも、別にするには理由を見つけなければならないらしく
むしろ不自由な時代だよなあと思ったりします。
男子も不用意に「くん」付けしないんですね。
今のパートに就いて知ったことです。
4番目の写真、まさにまさに!
すんごいなあ、サヴァランさん。
旧い洋館好きにはたまりません。あ、和館もあります。
何がいいって、見学無料ですし、写真は撮り放題。
決まりごとがうるさくないのです。
近くの日本民藝館がわりと厳しいので、ことさらそう思うのかもしれません。
書いていたら、また行きたくなりました。
サヴァラン
インフィールドフライ
わたしも何度も説明を受けましたが諦めました。
説明を繰り返した息子が(笑)
そうそう。
今の小学校は男女とも敬称は「さん」なんですよね。
こどもが1年生になったとたん、
「さん」づけで呼び呼ばれしているのが
わたしは正直キモかったです(笑)
前田侯爵邸
20年くらい前に何度か行きました。
日本民藝館とセットです♪
さらなるセットは親が勝手にセッティングしたお見合いランチ。
勝手なことしゃべってランチ食べて「さようなら」して
本命目的地へレッツラゴー(笑)
都内の洋館をひとりでてけてけ見て歩いてました。
前田侯爵邸 赤プリ別館 庭園美術館 原美術館 近代美術館工芸館 早稲田演劇博物館 国立博物館表慶館 法務省旧本館 綱町三井倶楽部にはいとこの結婚式で潜入
自由学園朝日館にも行こうと企てて
なぜかその前に計画頓挫。
わたしもまた行きたいです。
太っ腹な前田侯爵邸♡
okosama
こんにちは、
つまみさん(&サヴァランさん)
今小学校で男女とも「さん」付けなのを、このコメント欄で知りました。
若い人を呼ぶとき気をつけないとなぁ。
地方を訪れ、洋館(というか歴史的洋風建造物)は、元銀行か元役所が多いと感じていたのですが、東京に行くと、元豪商や元貴族の建物が多くあるのですね。美術館や博物館を除くと、東京を熱心に見て歩いた事がないので、ほう!と思いました。
五十音。コントを貼って下さりありがとうございました!面白かったです(^^)
つまみ Post author
サヴァランさん、インフィールドフライ、図書館小説のオバチャンもわからないのですよ、
今度教えて下され~と、息子さんにお伝えくださいませ(笑)。
小学校の男子の「さん」づけ、私も面食らいました。
今は、フルネームの字面でも男子か女子かわからず
いろんなことが曖昧になっていますが、それがいいのかなあホントに、とちょっと思います。
前田侯爵邸、そういうセットはなかなか経験できませんよ(^_^;)
私も、都内の洋館によく行きますが、サヴァランさんの挙げた所、意外と行ってません。
旧岩崎邸、古河庭園、明治生命館などが好きですが
洋館という括りではないものの、寅さん記念館の近所の山本亭や小金井公園内の江戸東京たてもの園も好きです。
そして明日館!
大好きなんですよねー。
ぜひ、ご一緒したい~♥
つまみ Post author
okosamaさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
とってつけたような「さん」づけ、と思わないでもないようなあるような(どっちだ!?)。
そうですね、東京の洋館や歴史的建造物における元豪商や元お貴族のお屋敷割合は高いですね。
こういう家に生まれ育ったら、そりゃあ選民意識がないわけないよな、と思います。
ジグザグジギーのコント、面白かったと言っていただいてうれしいです。
オンバト+のラストチャンプなんですが、そのことも知られていない感じで残念です。