お皿にお鍋におちょこに…
残暑お見舞い申し上げます。暑いと食欲がわかないという声も世間ではよく耳にしますが、私にはそうした日がめったにやってこず、かえって夏太りすることもあったりして…。
ということで今回は食事にまつわるお話です。このコーナーの記念すべき?第1回でも食事のことを書いているのですが、今回はちょっと食べにくいものたちのお話などなどを少し。
最初は皿の上のサラダ。平たいお皿に盛られたサラダ、とくに葉っぱたちをフォークで刺して食べるのって食べにくくはないでしょうか?お皿の上が空いてくると、もうお皿の上で追いかけっこ状態、などということが私にはよくあります。こういうときは日本人的にお箸でいただくのがよいかもしれませんね。
と、このあたりは見えていてもいなくてもそう違いはないところかもしれませんが、意外に強敵なのがワンプレートランチです。
その名のとおり一つのお皿に主食と主菜と副菜が収まっているものなので見た目に楽しく手軽でもある一方、食べているうちにだんだんと混ざりこんできてしまったりするのが曲者。最初に配置を教えてもらって食べはじめてもお弁当箱や給食の器のように仕切りがあるわけではないので境目があやふやになってきます。まあ、それはいいとしても、先ほどの皿の上のサラダ並みに手こずることがあるのがご飯ばらばら状態。よく見えない状態でお皿のあちこちにちらばったご飯などをスプーンで集めるのって意外に難しいのですよね。試しに目をつぶってやってみると面白いかもしれません。
次は、お鍋問題。この暑いのに鍋の話もなんですが、鍋に限らず数人で共有するものというのはこれまたなかなか難しい。基本的に鍋物は数人で食べるといっても取り分けて食べるので、これは取ってもらえばそれほど問題はありません。でも、例えばバーニャカウダが真ん中にあるような場合。これはそもそもソースがついたかどうかがわかりにくい。つかんだものを離してしまうとどこかに行方不明になることもあります。
ずいぶん以前ですが、見えないお友だちが多いところでチーズフォンデュをすることになり(だいたいそこから既に冒険)、それはもう大騒ぎになったことがありました。見えるお友達もまったくいなかったわけではないので、食べられる状態にしたものを手渡してもらうことも可能でしたが、自分で好きなものを好きなように手を出して食べるのも楽しいのだとばかりみんなでチャレンジ。それこそ刺したものを離さないように大騒ぎとなったのでした。
三つめはおちょこ。小さなおちょこに日本酒をついで飲んだり、小さなコップに中国茶をついで飲むのは、どうしてもこぼすリスクが伴います。なので、日本酒好きの視覚障害者たちは「おちょこじゃなくてグラスをくださ~い」と頼んでいるのをよく耳にします。
また、液体ではなくてもこんなこともあります。蕎麦ちょこにざるから上手にお蕎麦を入れてつるつる。あれがやはり意外に難しい。お箸でつかむときに少なめにすればよいのではありますが、ついつい蕎麦ちょこからはみ出させてしまったりするのです。それが美しくなくて嫌だから人前でざるそばなどを食べないという人も結構多いようです。見栄えを気にして食べないと言えばケーキもそういう人がいますが、私は食べたければ食べちゃうかな、よほどの気を張る場面ででもない限り…。
というわけで、もしかしてみなさんが見えない・見えにくいお友達と食事をすることがあり、なんだか苦戦しているように見えることがあったら、声をかけてみてください。「ちょっとスプーンをかして。集めてあげるよ」「食べ終わった貝殻はどけておくね」などなどと。相手によって、その場の雰囲気にはよるかもしれませんが、少なくとも私はうれしいです。
アメちゃん
KEIKOさん。残暑お見舞い申し上げます。
でも、朝晩ほんの少し過ごしやすくなりましたね。
ふと気がつくと、蝉も鳴かなくなりました。
フォークでサラダは食べにくいですよね!
とくに、サニーレタスは軽くてフワフワしてるから
フォークで突き刺すのが、ホント難儀です。
やっとひとまとめにして突き刺して、口元まで持ってきて
いざ食べんと大口を開けたとたん
パラッと落ちてしまって、空振りにおわることがよくあります。
お箸も一緒に出してもらえてると安心ですね。
KEIKO
アメちゃん様
コメントありがとうございます。
サニーレタスがぽろん。他にもプチトマトが皿の上で運動会などというのもあります。
そう言えば、昨日ランチで入ったお店、メインのハンバーグやライスを食べるのに便利だろうとお箸を持ってきてくれて、さらにハンバーグを切りましょうか?と言ってくれました。
昨日はなんとなくいけそうだった(ぱっと見た目の感じだけで根拠はありませんが)ので丁寧にさらっとお申し出を断りました。
でも、様子を見計らってテーブルでお会計をしてもらえたのは助かりました。お財布の中の小銭を立ちながら、杖を持ちながらごそごそするのはなかなか大変なのです。