「最高の離婚」ファントーク
<対談「最高の離婚」第6回>ウサギの髪どめや変なポーチ。ファンシー小物の切なさ。
しつこく続けていますよー!「最高の離婚」ファントーク。
対談がはじまった経緯や1話~3話は、こちらをご覧ください。
各回のサブタイトルは、前回よりもっと長い!↓↓
7話:お別れするのは自分で決めた事だけど少し寂しい気もします。
でもまたあなたをこっそり見たくなった時は、あなたにちょっと話しかけたくなった時は。
8話:街に出て、たまたま出会った人に自分から声かけて、誰でもいいから抱かれたいって、
そういう人になっちゃうんじゃないかって…いいじゃない、一回寝てみよ?
9話:離婚は最悪の結果じゃないと思います。
何も愛情がないのに期待もしていないのに一緒にいるのが一番不幸ですよね。
今度は最高の結婚をしてください。
カリーナ: こんばんは!
小関: こんばんは、よろしくお願いします!
カリーナ: 今回もまたよろしくお願いします!7話から~9話、濃いですねー。
小関: 濃かったですねー。
カリーナ: ほんとに!改めて見て9話なんか、もう(泣)。
小関: 今回改めて見直して、以前の対談で言った「諒(綾野剛)が育った家庭は
機能していないのでは」というの、あながち想像だけではないかもなと思いました。
9話で、4人全員が顔を合わせて話し合いをする場で、
諒が※「離婚よりも仮面夫婦のほうが悪い」と言っていたんですよね。
「離婚は最悪な結果じゃないと思います。
最悪なのは、離婚じゃなくて仮面夫婦ですよね。
相手に愛情もないのに、期待もしてないのに、一緒にいるのが一番不幸ですよね。
そうならなかったし、そう思えば離婚だって悪くないじゃないですか。
離婚、万歳ですよ。
離婚、最高ですよ。
灯里さん。
ありがとう。
今度は最高の結婚をしてください」
カリーナ: そう、そこ!!わたしも、前回の小関さんとのお話を思い出していました!
小関: ね、あそこでいきなり「仮面夫婦」とか言いだすのは、
やはり自分の育った環境がそうだったってことなのかもな〜、
だからあんなに結婚や家庭に執着するのかな〜と。
カリーナ: うん。あそこで「鍋にしましょう」って急に言いだして、
空気が薄くなった部屋の窓を開ける感じや
「仮面夫婦でいるのが一番悪い」と達観したように言うあたり、
これは何かあると思いました。
小関: 今、日本のドラマや映画は言葉で説明しすぎるものが多いと言われますが、
「最高の離婚」は本当にそういうのがあまりないなあと改めて思いました。
カリーナ: ほんとに。声を大にして言いたいですが、9話は傑作だと思います。
結夏の哀しさ、諒の心の穴、光生の家父長的な誠実さ、
そして灯里の「ズバリ言うわよ感」。
それが「なぜ、そんなことを言うのか」の根っこは、
すべては明かされなくて奥ゆかしくて、泣けます。
小関: 結夏は今回もまた脆さを露呈していましたね…。
あの※書きかけてやめた手紙の中の彼女は、
とても素直で可愛らしかったのに、
いざ光生と顔を合わせると意地をはっていやな女になってしまう。
※家を出るとき光生あてに書いた手紙。
結局は破って捨てる。
カリーナ: そうなんです。あの手紙、結局、渡さないままでね。
それの相聞歌のように※スペシャルで光生は手紙を書き、投かんするんですよねー。
※2014年2月8日に放送されたスペシャル。
小関: はい、絶対あそこは対になっているなと思いました。
届けられることがなかった手紙と、届けようと投函される手紙。
スペシャルの構想は本編放送時にはなかったかもしれませんが、うまいですよねえ…
カリーナ: ほんとに。改めて見直してしみじみ感じました。
結夏は、尾野真千子さんがとても上手に演じていて、
やはり女優さんだから飾ってなくてもキレイですが、
本当はもっと容姿とか、能力とか、キャラクターとか、学歴とか、
そういうところにコンプレックスのある人なのかなあと思いました。
ファンシーなものをいつもそばにおいていて、
あの4人の会話のときもそういうものを
クルクルいじっているじゃないですか。
あの姿が、切なくて哀しいです。
小関: 灯里に対して、ずいぶん引け目を感じていましたよね。
ちゃんとしていないとか、きれいにしていないとか。
あのシーンで彼女が手にしていたうさぎの髪留めとか変なポーチだけでなく、
私服として変わった柄のTシャツも確か着てました。
ちいさな女の子みたいな傷つきやすさを
彼女が内包しているのをよく表していて、
スタイリストさんがいい仕事されてます!
カリーナ: そう、そうなんです。小さな子どもの部分ですよね。
八千草薫さん(光生の祖母)の「ウィッグを乗せています感もすばらしい!」
と言っておきたいです!
続きます。
小関祥子さんのプロフィール
福島県いわき市出身。女性向け、児童向けの実用ジャンルで
主に仕事をしているイラストレーター。映画好き、料理好き。
小関さんの詳細なプロフィールやお仕事はこちら→kittari-hattari