6月24日はカレー記念日

カレー記念日

すっきりと 目覚められたは いつの日か

6月24日はカレー記念日

Jane

投稿はこちら

カレー記念日とは?

加齢を実感したら、それはカレー記念日。
抗ったり笑い飛ばしたりしながら、毎日華麗に加齢していきましょう。

あなたのカレー記念日も、教えてください。
五七五七七形式で、下の句は「○月○日はカレー記念日」なので
上の句の五七五だけ送ってね!

日付は掲載日に変えさせていただきます。

みんなのカレー短歌 一覧 >>

50代、男のメガネは

アリバイ横丁でアリバイを考える。

先日、三十数年に及んで書き継がれ、完結した宮本輝の『流転の海』シリーズ。いま僕はこのシリーズを読み返していて、昨日、第八部の『長流の畔』を読み終えた。あとは最終巻の『春の野』を読めば、流転の海の閉じられた環を二度巡ったことになる。

さて、その第八部『長流の畔』を読んでいると、アリバイ横丁についての記述があった。おそらく若い人たちは知らないだろうが、かつて、大阪の西梅田のあたりに、アリバイ横丁と呼ばれる地下街があった。

もちろん、アリバイ横丁は正式名称ではない。阪急電車を梅田で降りて地下街に入り、阪神百貨店あたりから西梅田方面に歩いていると出くわす奇妙な一角なのだが、「ふるさとの名産品」だか「ふるさとのお土産」だか、そんな名前が付いていたと思う。でもまあ、みんながアリバイ横丁と呼んでいたので、ここではアリバイ横丁と書くことにする。

簡単に説明すると、地下街に都道府県ごとのお土産を売るシャッター2枚分くらいの小さな店舗が地下街に軒を連ねていたのだ。だいたいひとつかふたつの都道府県がひとつの店舗にまとめられていて、おばちゃんが一人、店舗に張り付いていた。

張り付くという言い方はまさに言い得て妙で、地下街に無理矢理作られた店舗なので、店に奥行きがない。おばちゃんは小さな椅子を置いて座っているのだが、座っているおばちゃんはギリギリ店からはみ出す感じだった。

それぞれの店舗には、「北海道」とか「長崎」とか「群馬」とか、県名が書いてあり、その地域の土産物屋と同じ包装紙で包まれている。だから、本当に現地で買ってきたような状態で手に入れることができるわけだ。

その地域の名物をどうしても手に入れたいという客もいるが、例えば、「長崎に出張だよ」と言いつつ、長崎に行かなかったサラリーマンが、奥様に長崎に行ってきたという証拠にここで長崎名物のカステラを買う、ということもある。だから、アリバイ横丁。

1970年の大阪万博の頃にはほぼすべての都道府県の土産物を扱っていたというが、僕が曾根崎新地にある映画の学校に通っているころには、すでにいくつかの県はシャッターが下ろされたままになっていた。

ネット通販が盛んになり、全国の都道府県がアンテナショップを出す時代になり、アリバイ横丁の店舗は少しずつ減っていき、そして、戦後すぐからあったアリバイ横丁は、2014年には幕を閉じたそうだ。

僕は映画の学校に通っている頃、一度だけアリバイ横丁の店で土産物を買ったことがある。何を買ったのかは思い出せないのだが、確か、岡山のきびだんごか、広島のもみじまんじゅうあたりを買ったのだと思う。なんとなく、アリバイ横丁で何かを買うという、大人っぽいことがしたくなったのだ。その時、買いに行った岡山か広島の店のおばちゃんが、地下街の人通りではなく、通りに背を向けて座っていたのが不思議で聞いてみたのだ。「なぜ、背中を向けて座っているんですか?」と。するとおばちゃんは「一日中、人通りを見てると酔うねん」と笑うのだった。

この狭い店を切り盛りするのにも、それなりに苦労があるのだなあ、と僕は働くということがなんだか怖くなった。気楽にやれそうな仕事が自分の目の前に現れるとは思えなかったのだ。まあ、そんなに気楽に社会人になられても困るんだろうけど、実際にそう思ったのだ。扱う商品もほぼ決まっている。仕入れ先だって同じ。やってくるお客さんに、望まれた商品を渡してお金を受け取る。たったそれだけの仕事なのに、座り方によっては疲れ果ててしまうようなことがあるのだ、ということを知ったときの衝撃は、僕にとってはなかなか重かった。

その日から、十代の学生の頃から、「生きるってつらいなあ」「生きるって怖いなあ」と思い続けてきた僕にとって、大阪梅田の地下街にあったアリバイ横丁は「楽には生きれない」ということを象徴するような場所になったのである。 それにしても、地域ごとの特産品を扱う店がずらりと並んだ地下街を、アリバイ横丁と呼ぶ関西人のユーモアのセンスはなんだろう。人生のつらさ、怖さ、そして、面白さ、楽しさまで全部ひとつにまとめたようなアリバイ横丁という呼び名を思い出すたびに、人生におののいたあの日を思い出すのである。まあ、いまも人生に怯える日々だけれども。


植松さんとデザイナーのヤブウチさんがラインスタンプを作りました。
ネコのマロンとは?→

「ネコのマロン」販売サイト
https://store.line.me/stickershop/product/1150262/ja
クリエイターズスタンプのところで、検索した方がはやいかも。

そして、こちらが「ネコのマロン、参院選に立つ。」のサイト
http://www.isana-ad.com/maron/pc/

植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在は、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師も務める。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。サイト:オフィス★イサナ

★これまでの植松さんの記事は、こちらからどうぞ。


50代、男のメガネは 記事一覧へ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。また、コメントは承認制となっています。掲載まで少々お待ちください。


コレも読んでみて!おすすめ記事

KEIKOのでこぼこな日常

安全と不便のせめぎ合い

今週の「どうする?Over40」

「奮発した」という事実だけを残し、ルンバは空回り。

昭和乙女研究所

東京見物(高校編 昭和50年代後半)

カレー記念日 今週のおかわり!

明日から 日が短くなる もう淋しい 

お悩み相談!出前チチカカ湖

【File No.39】 親の介護を想像するだけで気が滅入ります。

なんかすごい。

猫のさよなら

50代、男のメガネは

父の七回忌、写真の配置

OIRAKUのアニメ

第17回 海獣の子供

日々是LOVE古着

自分でサイズ直し

黒ヤギ通信

ムーミン谷の仲間

おしゃれ会議室 ねえ、どうしてる?

mikityさん、チークの位置が古いです。

いどばた。

笑いをかみ殺したハナシをしましょう。

ゾロメ女の逆襲

【月刊★切実本屋】VOL.25 ほむほむの後継者は、いま話題のあのヒトだ

ミカスの今日の料理 昨日の料理

切る覚悟:ねぎ酢だれ唐揚げとおまけの一品

わたしをライブに連れてって♪

おだやかな時間

これ、入るかしら?

vol.60 またまた髪について

絵手紙オーライ!

雨の日も また楽し。

あの頃、アーカイブ

【エピソード32】「外国」を肌で感じたEXPO70

これ、買った!

ゴルフウエアのワンピ買った!

四十路犬バカ日和

一年経って令和になって

ワクワクしたら着てみよう

パーソナルカラーが目からウロコのウインターでした

フォルモサで介護

症状いろいろ、辛苦(シンクー)いろいろ

いろんな言葉

介護の言葉 その4

ラジオブースから愛をこめて

ノベルティグッズ

ただいま閉活中

(終)まだの人も、そろそろの人も、もうの人も、みんなお疲れさま!

じじょうくみこの崖のところで待ってます

島にいたって、人生は過ぎゆく。

着まわせ!れこコレ

冬とウェディングと後れ毛と

このマンガがなんかすごい。

第15回(最終回):マンガよ永遠なれ!

夫婦というレッスン

津端英子さんの一筋縄でいかない個性と行動力がすごい著書「キラリと、おしゃれ」

ハレの日・ケの日・キモノの日

暑くじめじめな7月

眉毛に取り組む。

総集編!眉毛ケアグッズ&お手入れ用品のご紹介

さすらいの旅人ゆりの帰国&奮闘日記

グアテマラ。そこで見た不思議な光景と懐かしい味

新春企画 輝く!カレー記念日大賞2017

輝く!カレー記念日大賞2017

≪往復書簡≫SEX and the AGE 

「女性の健康を守り、5歳若くなる抗加齢医療」だって。ボーっとしてたら、すごいことになってるね。

最近、映画見た?

第12回 「海よりもまだ深く」

Over40からの専門学校 略して「オバ専」

【オバ専インタビュー】今まで知らなかった「責任感」も含めて、人生が大きく変わりました。

じじょうくみこのオバサマー

四十九歳の春だから。

華麗なるヅカトーク

第8回 型、色、数! 嫌なことがあったら、また観に来る!

サヴァランのやさぐれ中すday ♪

in her SHOES ~ おばばは何を考えて? #8

器屋さんのふだん器

ふだん器-38  飛びかんな

2016 みんなのこれ欲しい!

サヴァランの「これ、欲しい!」。

2015 みんなのこれ買った!

【じじょうくみこ】低反発リクライニングソファ、買った!

ブログの言葉

「別冊 どうする・・・」はこんなことを大事にします。(過去記事より転載)

今日のこていれ

「今日のこていれ」最終回。1年間のご愛読に感謝を込めて。

崖っぷちほどいい天気

崖っぷちより愛をこめて〜最終回はカピバラとともに。

アラフ ォー疑惑女子

「もったいないお化け」の世代間連鎖

とみちっちの単身ベトナム&中国

ベトナムって、ハノイって、どう?

晴れ、時々やさぐれ日記

ああ、感謝。巳年と午年のあいだ。

中島のおとぼけ七五調

中島。の気ままに更新「おとぼけ七五調」12

ムーチョの人生相談「ほぐしてハッケン!」

【主夫ムーチョの相談】娘がご飯を食べません・・・。

ミラノまんま見~や!

連載最終回!「駐妻のここだけの話」にしようかと思ったが…災難に遭う!

ウェブデザイナーとの対談

大きな旗は振れないけど、小旗はパタパタと振れるだけ振っていこうと思ってます。

「最高の離婚」ファントーク

<対談「最高の離婚」最終回>ホームから電車に乗ってしまってキスして・・・ロマンチックでしたね。

スパコレ

美味しい缶詰を教えて!

2014 新春企画

どうする?Over 40 新春企画「物欲俗欲福笑い」♪( メンバー編 )

フォルモサ(台湾)の女

あずみの台湾レポート「やっぱり紅が好き!フォルモサの女たち」(13)〜不景気顔卒業します

ゾロメ女の図書館小説

帰って来たゾロメ女の逆襲 場外乱闘編 連載図書館ゴロ合わせ小説  『ライ麦&博 完結編』 後編

青蓮の「マサラをちょいと」

青蓮の「マサラをちょいと~人生にもスパイスを効かせて~ VOL.12」

Tomi*さんの最適解

「Tomi*さんの最適解。 ・・・白髪とコムデギャルソンとヤフオクと」  マインド編②

YUKKEの「今日もラテンステップで♪」

YUKKEの今日もラテンステップで ~VOL.13

よもじ猫

合点承知

猫No.5  by まゆぽ

猫大表示&投稿詳細はこちら!

合点承知

猫No.5  by まゆぽ

よもじ猫とは…

全世界初!?四文字熟語と猫のコラボ!

「よんもじ」と猫がペアになって、ランダムに登場します。
ふだん着の猫の一瞬を楽しむもよし、よんもじをおみくじ代わりに心に刻むもよし。
猫が好きな人も、そーでもない人も、よもじ猫の掛け軸からタイム&ライフトリップして、ときどき世界を猫目線で眺めてみませんか。

みなさんの猫画像の投稿をお待ちしています。

投稿はこちらからどうぞ

Member's Twitter


  • カリーナのBILOGはこちら!「どうする?年齢とおしゃれ。それからすべての生き方」

  • BLOG版 ウチの失語くん
  • 植松 眞人さんの本がでました♪「いまからでも楽しい数学―先生と数学嫌いの生徒、35年後の補習授業」
  • 「出前チチカカ湖」連載中 まゆぽさんの会社「シリトリア」

Page up