テレビのひとがいなくなるときのこと。
前回テレビの話をしたので、もう一つテレビにまつわる話を。
僕は子どもの頃から、テレビを見ていて妙に気になったことがあった。それはテレビにでている人が出なくなることだった。
たとえば、いつも見ているバラエティ番組のアシスタントのお姉さんが入れ替わるということがある。ずっと、そのお姉さんがアシスタントをしていて、みんなと仲良くなってきたのにある日突然、そのお姉さんだけが卒業する。
「今日で番組を卒業しますが、またどこかで」みたいな挨拶をすることもある。
僕が気になるのは誰がどのタイミングでお姉さんに「今月いっぱいで卒業してください」と言うのだろう、ということだった。
だって、とても言いにくいはずだ。お姉さんが何かミスをしたわけじゃない。だけど、ほかのお姉さんにキャスティングが変わる。全員が総入れ替えするならいい。でも、そうじゃない。司会者もほかの出演者も一緒で、お姉さんだけがいなくなる。
「ごめんね。次が決まっちゃって」とかいうのだろうか。
「実はキミはこの番組に向いてないんじゃないかなあ、なんて思うんだよ」とかいうのだろうか。
そんなことばかり考えて、アシストのお姉さんが入れ替わるとわかった瞬間、本当に心臓がバクバクするくらいに緊張してしまうのだ。
後日、そのお姉さんをほかの番組で見かけたりすると「よかったなあ、お姉さん!」と声に出してしまうほどだった。
いやもう、バラエティ番組を見てそんなに緊張するなら、テレビなんて見るなよ、という気がするが、それでも僕はテレビが好きなのだった。
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植松眞人(うえまつまさと) 1962年生まれ。A型さそり座。 兵庫県生まれ。映画の専門学校を出て、なぜかコピーライターに。 現在、神楽坂にあるオフィス★イサナのクリエイティブディレクター、東京・大阪のビジュアルアーツ専門学校で非常勤講師。ヨメと娘と息子と猫のマロンと東京の千駄木で暮らしてます。
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