雪の日にはこんなことが…
この原稿は2018年1月22日の午後、横浜で書いています。外は先ほどから本気の雪が降り始めています。あっという間に道路が白くなって行きます。雪国の方々には笑われそうですが、備えというものができていない土地での雪は、たとえ積雪5センチや10センチでも大雪です。滑って転んでけがをする人、立ち往生する車、ダイヤが大幅に乱れる電車…。降っている最中も、あがった後も大騒ぎです。
今朝のラジオで紹介されていたリスナーからのメールの中には、明日の朝が心配だから今夜は会社に泊まることにします。ただ泊まるのではつまらないのでビールとつまみを買い込んでさわごうと思っていますというのがあり、どんな会社だ~!と笑いましたが、とにもかくにもあまり大事にならないことを願います。
さて、そんな雪の日、外を歩かなければならなくなるとどうなるでしょう。今日のようにもともと代休に当たっていればラッキーなのですが、一昨年だったかその前だったか、朝の出勤時には降っていなかった雪が昼を過ぎるころからどんどん強くなり、心配した職場の方々から電車が止まったりしないうちに帰った方がいいと言っていただいたことがありました。確かにあの東日本大震災の日にはとうとう帰ることをあきらめて職場で夜をあかすことになってしまったわけで、このアドバイスはありがたくはあったのですが、既にうっすらと積もり始めた中での歩行はなかなかの難問続出でした。
まず、職場の目の前はかなりの急斜面の下り坂。しかも中央が幅の広い階段、左右が坂道という作りになっているため、どこを歩けばより安全なものやら…。少々思案していると、なんと親切な若き男性が「駅までご一緒しましょう」と声をかけてくださいました。坂を下りた後も狭い歩道を5分ほど歩かなければならないので本当に助かりました。あのときのお兄さんはとてもかっこよかったです。
そして、無事に駅に着き遅れ気味ではあるもののやってきた電車に乗り込み、途中の駅での乗り換えもまあなんとかはなり、家の最寄の駅までたどり着きました。ここからは踏切を渡り、坂を上って、道路を横断し、しばらくあるいて私の足で20分弱の道のりです。坂道を重くなりはじめている傘を持って上るのもなかなか大変でしたが、その後がもっと大変…。
横断箇所には音響信号がついているので場所はわかるのですが、道路全体が白くなっていて横断歩道の箇所が分からない。車もあまり通らないので歩道と車道の境目や方向さえもあやうい状態。それでもなんとか向こう側に渡って進んだのですが、とにもかくにも世界が白くて目印にしているはずのものが見えない。音が雪に吸収されてしまうので静か過ぎて耳も便りにならない。そんなわけで、あのときは本気で遭難するのではないかと思ったものでした。結果的にはご近所の方に助けられ遭難は免れたので、今もこうして元気にしているのですが…。
雪景色はぬくぬくとしたところから眺めている分には美しいもので、たまにはいいものですが、なかなかやっかいな側面もあるというお話でした。そう言えば、真冬の新幹線スタンプラリー、雪で大混乱!という真剣かつ少々笑えるお話というのも過去にはあったのですが、それはまた今度にします。