春の日
春分の日に親友Aちゃんのお墓参りをしてきました。Aちゃんとそれぞれ仲良く付き合っていた人同士が合わさって、数人で行きました。
しゃぼんだまが二つくっついて、つるんと一つになったみたいに新しいグループができました。
前日までと打って変わった春らしい日差したっぷりの休日でした。霊園付近(一帯にお寺がたくさんある)までのバスは超満員で善男善女を積み残してしまう有様でした。
Aちゃんのお墓はお参りブースで壁のボタンを押すと写真と名前が出てくるタイプですが、これも順番待ちが出るほどでした。
写真で笑っているAちゃんは今の私たちからするとずいぶん若く見えます。「もう7年かあ。元号が令和になったことも知らないし、コロナも近年の猛暑も知らないなんて、今ここにAちゃんいたら説明がめんどくさいほどだね、いないけど」「でもすこしAちゃんのことは気持ちの折り合いがついてきたかも」「浅いところで考えるのをやめるようにするんでしょ」「そうすることもあるけど、深く考えても前より穏やかな気持ちになれる」などなどこの世の友人達と話しますが、たまにしか会わないのに話がスムーズなのは皆Aちゃんのことが頭から離れないという日々を過ごしてきたからなのです。

勿論しんみりしてばかりではなく、お昼を食べたあと喫茶店を探しているときにちょっと雰囲気の良い和食屋の前を通りがかると、いっせいに「あ、次回はここで」と言って笑って自分達の楽しみも探しています。
お互いの近況をたくさん話し合い、飼っている動物の状況までも話題になります。それぞれ犬や猫、私はうさぎ、どの動物も老境に入っているのです。
さて自宅に帰り、うさぎ部屋で「うさちゃんはどこに居ますか~?」などとふざけながらうさちゃんに近寄ると、うさちゃんはツボにはまったのでしょうか、喜んで飛び上がって、パシパシッとお耳を鳴らして頭を振っていました。顔も笑っているみたいに見えます。
下僕も大喜び!すると、もう一回ジャンプ!
若い頃より低くなっていますが四つの足がすべて地面から離れて空中を蹴り、立派なBinkyです。
あーかわいい、なんとかわいい、なんといじらしい、いいうさぎ。
私は生きていて、こんな素敵な体験ができるのに!。
