声符、視符、触符?
皆さまこんにちは!ようやく夕方散歩もOKの季節が訪れて、ハイシニア犬の飼い主としてはちょっと一息の私です。
昨日公園で、いつもお見かけはしてたけど初めてお話ししたトイプーの飼い主さんに「夏よりしっかり歩いてますね」と言われて。その後すぐ「邪魔しちゃダメよ」とトイプーちゃんに声を掛けて去って行かれました。
きっと今までずっと、テチテチ歩くバーくんを遠目から見守ってくれてたんでしょうね。そういう緩やかな繋がりもなんだかいいなと思う朝でした。
さて、皆さんもうご存知のように、もう目が見えてなくて耳もほぼ聞こえてないバーくん。
私とのコミュニケーションは、実際すごく困難って感じでもないんですが、今日は自分で経験してみて初めて気づいたこと、その上で若い頃にやっておけばよかったなーと思うことについてお届けします。
タイトルにある「声符」と「視符」、それは一体ナンジャラホイ?と思った方も多いと思うのですが、犬の訓練用語で「声符」は声で出す指示のコマンドのこと、「視符」はハンドシグナルや体の動き、顔の表情など目に見える指示のことです(指符や体符ともいいます)。
バトーはこれまた皆さんご存知、スーパーやんちゃ坊主でしたから11歳までずっと何かしらのトレーニングをしてきました。そのおかげ?で、私の声符と視符は比較的効いてるほうだったと思います。
が。
今はもう耳が聞こえないのでどれだけ「ダウン」と言っても通じませんよね、ハンドシグナルも見えないので当たり前といえば当たり前です。
かといって、座らせよう伏せさせようと腰を押したりするのはバトーもびっくりしちゃうし、嫌がって逃げようと変に動くと腰に悪いからそれはしたくない。
そうなんです!ハイシニアになると今までずっと当たり前に使ってたコミュニケーション手段が全然使えなくなるんですよねー。これって地味に困る!
なので、今改めて昔からやっておけばよかったなと思うのは、バトーと私の間に「触符」を作っておくこと(触符は私の造語です)。
声符、視符だけじゃなくて、身体を触ったりする触覚を使った指示系統がもうひとつあると、目も耳も効かなくなったハイシニアになってからも最後の最後まで伝わりやすいはず。
バーくんと私もコツコツ触符を増やす努力をしてますが、何せもう目と耳が悪いので「それって何を言ってるの?どれが正しいの?」という正解が伝わりづらくてかなり非効率。
バーくんがまだ若いうちから、声符や視符とセットでやっておけば楽だったなと強く思います。
具体的に私の思う触符ってどんなのかというと、本当にちょっとした日々の意思疎通、いつも何の気なしに声掛けてやアイコンタクトでやってるようなことの全てって感じでしょうか。
例えば私とバーくんの間の触符には、
・手の甲を鼻にチョン→(手に食べ物を持ってる合図)→手を返したタイミングで食べる【おやつを手からうまく食べられなくなった対策】
・手の平を鼻に当てて揺らす→(食べ物終了の合図)【おやつがもうないのにいつまでも立ち尽くす対策】
・Uターンして欲しい時は回転方向の腰の横を軽く数回タッチする【見えてないので変なところで立ち尽くしがちになる対策】
・目薬をさす前には必ず最初に腰を私の両足で挟む【突然目薬をさすとびっくりして後ろ回りに回転してしまう対策】
などがあります。
こうした触覚を使った合図をもっとたくさん昔から使っていたら、今もバトーに色んなことを簡単に伝えられたのになー、安心させてあげられたのになーと、ふと思うのです。
まあ、バトーが若い時は目も耳も悪くなる未来が来るなんて、あんまりどころか全然想像してなかったので仕方ないんですけどね。
あ、でも以前ご紹介したお留守番の時に専用チョーカーを首にかけるのは、昔からやっててよかった触符の代表かな。グッジョブ!過去の私!(笑)
他にも、今振り返って見るとやっててよかったかなと思うことがあります。
それはバーくんやんちゃ対策でずっとやってたトレーニング。
もちろん昔の私はそんな理由でやってた訳じゃないですが(笑)
トレーニングしてて何がよかったかというと、バトーの中に「私の指示を聞いたらとりあえずは安心」という思考回路がしっかり出来てること。
飼い主が指示を出す→ん?よく分からないけどこうかな?と何かやってみる→そう、それだよ!とサインをもらう(褒められるとか)→あ、こうしとけばいいんだな(じゃあこれでひとまず安心)という流れとでも言いましょうか。
もちろん日常生活でもこういう流れはあると思うんですが、トレーニングって他の要素を排除した環境で、そこにフォーカスして直線的に何度も繰り返してやるので、回路作成の意識付けはしやすい気がします。
バトーが目と耳が悪くなった後も、私の指示を聞けてる(とバーくんが思ってる)時には、それが初めての場所や環境だったとしても、彼自身がすごく落ち着いているというか堂々としてて。
ハイシニアになると、不安で心臓がドキドキ…みたいな時間もなるべく減らしてあげたいところなので、今少しでもバトーにとって不安感が少ない状況を作れているのなら、苦労してトレーニングしてきて本当によかったなと思います。
もしかして、バーくんはこういう未来が来ることを分かっていたのかな?
やめたくてもトレーニングがやめられなかったような、やんちゃ坊主炸裂でいてくれてありがとね(笑)
◆ふぇんふぇんプロフィール◆
5年間のバンコク暮らしを終え、現在大阪北摂暮らしの50代前半。宝塚ファン11年目。華流ドラマファン4年目。最愛のバトーくんはもう17歳半、ハイシニアともなると愛おしいを超えてもはや尊いの極み!今はこの貴重な時間を何よりも優先して日々過ごしています。
★バトーくんInstagramもやってまーす!→ fenfen_bateau で検索してみてね。