美味しいものとゆったりお風呂の気楽旅
ここ数日の報道で急激に人気が高まっているという秩父。それにあやかったわけではまったくなく、4月に出演した小さな語りの会で語らせていただいたお話に「レッドアローで秩父まで買ったんだけど飯能で降りちゃった」という台詞が出てきたのがきっかけで、一緒に語っていた友人と二人、一泊二日の旅に行ってきました。(長瀞は秩父鉄道で素通りでしたが…)
この友人とはもう25年くらいの長いおつきあい。そして、その大半の月日を同じ語りのグループ(トークパフォーマンスグループこうばこの会)で一緒に活動してきたので、そのグループの仲間たちと一緒に打ち上げ旅行と称して近場の温泉などに行くことしばしばでしたが、二人きりでの旅デビューはなんといきなり「五能線を乗りとおす二泊三日の旅」というものでした。この旅の話にはいろいろな笑えるエピソードがありまして、そちらもいつかご紹介したいくらいですが、まあ、そのとき以来の私たちの変わらぬパターン?についてお話してみたいと思います。ちょっと長いですがおつきあいいただけると嬉しいです。
旅と言えばまずはお宿探し。私はなぜか以前から旅行サイトやグルメサイトの検索が好き。なんとなくよさそうなところを嗅ぎつけるのを少々得意としています。そこで、彼女との旅行が決まると、私の宿検索が始まります。楽天やジャランのサイトでは口コミなども見られるので便利です。そのときどきの旅のコンセプトにもよりますが、基本的には二人とも「怠け者」なので朝夕ともに食事つきのところを選ぶことが多いです。女子の旅では土地の美味しいものを食べるというのが重要ですし…(笑)。
朝ごはんはビュッフェというところも多くみかけますが、これはいろいろなものを好きなだけ食べられるという良さはあるものの、見えない私にはこれまたちょっと面倒。(とはいえ最近はホテルの方々もとても親切ですので一人でビジネスホテルに泊まるときは遠慮なく手伝っていただいてますが)。なので、基本的にはビュッフェでないところをよく選びます。というか、私が選ぶお宿は小ぢんまりとしたあまり有名ではなさそうなところが多いので、そういうところはお食事処で和定食というのが多いのです。
お宿を選ぶときのポイントのもう一つはお風呂。温泉地であればできるだけ露天風呂のあるところを選んでしまいます。風を感じながらのお風呂はやはり良いものです。ときには湯船までの間に石がごろごろしていたりして、裸の女2人が手に手をとりながら進むという、万が一だれかにのぞかれていたら、なかなか笑える光景が展開されてしまったりすることもありますが、それもまた楽しい思い出。
※写真はイメージです。
ちなみに小ぢんまりとしたお宿を選ぶことのメリットとして、お風呂とお部屋の行き来が比較的楽で、慣れれば一人で行けてお互いに気楽だったり、ほどほどの広さの浴室はわかりやすかったり、というのもあるかもしれません。
さて、こんな感じで私がお宿選びをある程度進めたところで、いくつかに絞った候補を友人に知らせます。すると、彼女は掲載されている写真や口コミを見て、ここに決めようか?というような提案をしてくれます。そうすると今度は行き帰りの手段を選ぶ段階へと進むことになってきて、そこからは鉄道好きな彼女の活躍する番となります。
今回の場合は「デッドアローに乗る」というミッションがあったため、まずはその時刻と秩父駅からお宿近くのバス停までのバス時刻を調べてくれました。帰りについてはいくつかの遠回りのんびりコースを考えていてくれて、そちらの方は帰るまでにきめればよし、ということで、集合時間と場所を決めて当日を待つことにしました。
その間に私は再びネットの世界をうろうろして、秩父の見どころや旅した人の日記などを見ておきます。たいていのところには駅前に観光案内書のようなものがあり、パンフレットや地図が置かれていますし、お宿にもいろいろな資料が置かれていることが多いので、最終的にはそうしたものを手にしながら友人がよさそうなところを探してくれるのではありますが、やはり、そこもお任せ一方ではなんなので予備知識を入れておくというわけです。そうそう、お宿によっては手作りっぽい案内が置いてあることが多く、土地の歴史やら宿の歴史やら、名物などが書かれていて意外に楽しめます。
で、今回の旅ではどんなことをしたか…。西武秩父駅付近をうろうろしていて見つけた文化財指定を受けているという古い建物の中で営業している、中はいたって普通の食堂で昼ごはんを食べ、バスに乗って40分ほどの停留所の目の前にあるお宿へ到着。そば打ち体験つきプランを予約していたので地元の農家のおじさんのご指導の下、こねたりのばしたり、切ったりして夕ご飯の主食を作成。
さまざまな柄のものが用意されている中からそれぞれに浴衣を選び、帯の結び方がわからないだのなんだのといいながら着替えて、いざ夕食。季節のものが盛り込まれたお料理はほどよいボリュームでこれなら余裕と思っていたところへ、先ほどのお蕎麦がやってきまして、いきなりちぎれんばかりの満腹。しばらくお腹をこなしてから貸切露天風呂につかり、後は夢の中。
翌日はお宿の近所をお散歩しながら農産物直売所などをのぞき、再びバスに乗って秩父駅へ。2100年前に創建されたという秩父夜祭で有名な秩父神社に参拝。すぐ近くのお祭り会館なる施設で秩父のお祭りについてちょっとお勉強。ここでは友人の即席音声ガイドが大活躍。その後は地酒フレーバーのアイスを食べたり、お昼を食べたり、お土産のお菓子を買ったりして、夕方には家路についたのでした。