プロ=お医者さんと話した:キムもやし
先日、「カイゴデトックス プロと話そう#2」が開催されました。
視聴して下さった皆さん、ありがとうございました。
今回プロとして私たち(カリーナ、Comet、つまみ、ミカス)とお喋りをしてくださったのは、都内某病院のリハビリ科勤務の医師Mさん。
1時間ちょっとのお喋りでしたが、とても貴重で深い時間を過ごすことができたと今でもその内容を反芻しています。
昔からずっと考えていたのですが、私はなぜお医者さんを前にすると、そこに微妙な高さの壁を感じてしまうのか。そう、微妙な高さなのです。お医者さんの顔は見えている。絶対に乗り越えられないとはなから諦めるような高さでもない。なのに、それを乗り越えて向こう側に行くにはとても勇気が要る。
たとえば、「次の診察では絶対に聞こう」とお医者さんに聞きたいことをメモしていくのですが、診察室で座ってしまうとなぜか何も切り出すことができず、お医者さんから言われたことだけを聞いてすごすごと帰ってきてしまうのです。用意したメモを鞄の中に潜ませたまま。
でも、Mさんとお話をして気づきました。
ああ私はお医者さんを極端に特別視していたんだ。
私たちがZoomの画面を通してお話をしたMさんは、穏やかな口調で、丁寧に言葉を選びながら、時には質問に対する答えを探すために考え込んで、少し沈黙をして、とても真摯に対応して下さいました。でも、決して変にプロぶることもなく(「プロと話そう」というタイトルではありますが)、そう、私たちと何ら変わりのない目線を持っていらっしゃるという事がよくわかったのです。
妙な圧をまとって診察室に入って来る患者さんに緊張し、症状の記録として差し出された長文にあたふたし、そして「どの患者さんのことも覚えていますよ」と穏やかに笑うMさん。
カリーナさんがふと言いました。「お医者さんも人間なんですね」
私は、「お医者さんはすごい人」「お医者さんは向こう側の人」と勝手に決めつけて、無駄に緊張し、ファイティングポーズを取りながら診察室に座っていたのでした。
でも、お医者さんも私たちと同じ人間。
Mさんに頂いた情報はたくさんありますが、
・質問は2~3個で。はじめに「質問が2つあるのですが」などと言ってくれると聞きやすい。
・医師の説明をボイスレコーダーで記録するのはOK。ただ録音する前に「ボイスレコーダー使っていいですか?」と
声を掛けてもらいたい。
・家族の症状について医師からの説明を聞く際は、出席人数を絞った方がいい。
大人数でやって来て、その場で診療方針に対する口論を始めてしまう家族もあるとか。
・お医者さんや医療スタッフが陰で患者さんやその家族の噂話をすることはない。
頑張っている方について「すごいよね」と感心し合うことはあるそうです。
・症状が改善しないことを訴える人はたくさんいますが(もちろんそれは必要な情報です)、
症状が改善した、治ってきたということを伝えて下さる患者さんは意外に少ないとか。
「良くなってきました」という報告はとてもうれしいそうです。
といった点を覚えておくと、お医者さんとの円滑なコミュニケーションのために役に立つと思います。
Mさん、とても魅力的な方でした。
もちろんお医者さんにも色々なタイプ・性格の方がいらっしゃると思いますが、Mさんとお話をすることで
お医者さんというプロに対する緊張感が薄らいだような気がします。これからはファイティングポーズをとることなく診察室に入っていけそうです。
もしあなたが、お医者さんの前ではなぜか緊張してしまって上手く質問ができないというのであれば、お医者さんって意外と普通の人ですよ。少しの勇気は要るかもしれませんが、ぜひ話しかけてみてください。ぜひ質問を投げかけてみてください。きっと答えてくれるはずです。
あ、でも、Mさん言ってました。「この人は全く話が通じないな、と感じる医師はちょっと注意した方がいいかも。看護師さんや病院内の相談室に話をして解決策を探してください」
Mさん、本当にありがとうございました。
当日までにとても丁寧に打ち合わせ、情報のやり取りをしてくださったおかげで、素晴らしい「プロと話そう」になりました。
ぜひまた「横のつながり」をテーマに、ピアカウンセリングについても一緒にお話をさせてください。
「プロと話そう #2」についてはカリーナさんもこの記事に書いていらっしゃいますのでぜひお読みください。
さて、今日の一品は「キムもやし」です。
キムチで炒めると何でも美味しいよねぇ。今回はひき肉を使いましたが、豚バラ肉を使えば豚キムに。
ただし、これはあくまでもキムもやし。主役はもやしです。診察室での主役はあなた。つまりあなたがもやしでお医者さんがキムチ! 何を言っているのか自分でもわからなくなってきたので、レシピに行きましょう。
キムもやし
- もやしをさっと洗って水を切っておきます。私は豆もやしを使います。
- キムチを2センチくらいの大きさに切っておきます。キムチの漬け汁も使いますので捨てないように
- フライパンに油をひいて中火にかけ、豚ひき肉を炒めます。
- ひき肉に火が通ったら、もやしを加えてさっと炒めます。
- 2のキムチ、醤油、砂糖(少々)、キムチの漬け汁を加えて炒め合わせます。
- 5の調味料を加えたらそこからは急いで。もやしがくたくたになってしまわないように
手早く炒めあげましょう。
ただ今、「プロと話そう #3 」を準備中です。また、#4も着々と計画が進んでいます。
近々詳細をお知らせできると思いますので、ご期待ください。
また、10月の「在宅デトックス」の参加者も募集中です。ぜひご参加ください。
詳細はこちらでどうぞ。
ミカスでした。
凜
ミカスさんこんにちは。
そうですね、むしろ患者であるこちらののほうで勝手にバリアをはってしまっていることはあるかもしれないですね。
義母が入院中、「この点滴してるとおなかが空かない、これ栄養注射と思う」というんですね。義兄たち(当時で50代です)は、そんなことある?ちゃんと聞きなさいよとさんざん義母に言っておいて、看護師さんが点滴チェックに来たら全員ぴたっと黙っちゃうんですよ。こんなシンプルなことなのに。結局私がその場で聞いて、いえいえこれは抗生物質なんでご飯はちゃんと食べてくださいね~と笑って言われましたが。なんでしょうねこの医療関係になると作動するバリア。特に男性はほんとに聞けない人が多いような・・。
ミカスさんのこのお話、とてもハートに刺さりました。
お互い人間だから、温厚に円滑にやり取りがすすむように、こちらも妙な気後れせずにお話したらいいですね。
ミカス Post author
凛さん
わかります。「看護師さん(お医者さん)に聞いてみたら?」「そうだね」なのに、実際に看護師さんやお医者さんを目の前にするとスルーしてしまうって、あるあるですよね。
私たち世代から上の人は、お医者さんは怖い(自分より立場がずっと上)人という意識がすり込まれているような気がします。
プロと話そうに参加してくださった医師のMさん、「最近野若いお医者さんは優しいですよ」と仰ってました。時代は変わってきたのかもしれませんね。