〈 晴れ 時々やさぐれ日記 〉 ああ、“すみません”。曖昧さと明確さのあいだ。
――— 46歳主婦 サヴァランがつづる 晴れ ときどき やさぐれ日記 ―――
カリーナ部長のもとに届いたわにさんのメールを、部員みんなで読ませていただきました。
メールの内容は、Cometさんの「まちのコンシェルさん」コーナー→♪への 有力情報。
まずはこちらをご覧ください。 ↓↓↓↓↓
「おばちゃんという対人コミュニケーション術のエキスパート」 http://lkhjkljkljdkljl.hatenablog.com/entry/2013/01/26/191343
この記事の主の方は42歳の男性で、現在は残念ながらこのサイトを閉鎖されてしまったようなのですが、こんなふうに職場の「コンシェルさん」を観察し、こんなふうに「コンシェルさん」を評価・分析している男性がいることは世の中捨てたもんじゃあない。
途中、「ポイントカードを忘れたお客さんへのおばちゃん店員さんの対応」の件で、この男性は「びびった」そうですが、そうかー、こういう場面でびびるのかー。
こういう「ごめんなさいねぇ」「すみませんねぇ」の場面、わたしが暮らす山口では今もそれほど珍しい光景ではありません。でも、減ってることは確かです。
思い出しました。むかーし、部活の先輩(男性)に言われたことを。「サヴァラン、自分の落ち度でないのに“すみません”と謝るのは良くない」
言葉数の少ない先輩でしたからとても記憶に残っています。
先輩:「サヴァラン、“すみません”をそんなに使うな」 サ: 「すみません。。。」 先輩:「ほら、また!」
わたしの乏しい海外経験には、「ホスピタリティーってなんやねん」という疑問がセットです。
特に空港。「なんやねーーーん」ということの記憶がわんさか。人生最初の単独渡米の際、入国審査が遅れに遅れて国内線への乗継便に乗れなくなったことがありました。乗継には4時間近い時間がありました。あれはわたしの落ち度じゃない。入国審査の係官のチンタラ、空港職員のチンタラ、利用した航空会社GAのチンタラ。
サ:「時間がないんです」「急いでください」 「どうしてもっと窓口を開けないんですか?」←顔面蒼白 係:「イッツノットマイビジネス」←笑顔
なんでやねーーーん。
これがあれ?合理主義?ほれ、あっちでもこっちでもモメてるやん。これのどこが合理やねん。「さあ?」ってあなた、なんでそんなにへらへら笑ってんのーーー。
日本人はとかく、「アイムソーリー」を多用しすぎだと言われます。もちろんわたしだって、上のような事態では「 アイムソーリーですけどわたしはこれからどうするべきですか?アイムソーリー」なんて言いません。断じて言わない。言うもんか!
一方日本でも、例えばポイントカードを忘れたお客さんに「ポイント押せなくってすみません」と言ってしまったことで、「すみません」と口にした側の劣位が決定されるという場面がないわけではありません。言質をとられる。
潤滑油としての「すみません」の用法に限りません。「外国ではそれは通用しない。誤解を生むだけだよ」と言われると無条件に「ションボリ」。「そのコミュニケーションはグローバルスタンダードじゃない」と言われるとすごすごと「すみません」。「外国」とか「グローバル」という印籠をかざされるや、「へへーー」と額づいてしまうわたしがいます。
でも最近、唐突に腹を括りました。「それはグローバルスタンダードじゃない」と言われようが、それは「誤解を受ける」と言われようが、わたしは最後まで「すみません」を使う不気味なおばさんジンセイを全うしちゃる、と。
無用な不利益は好みません。不利益と利益のあいだ。曖昧さと明確さのあいだ。「すみませんね」を使うことでほぐれる関係があるのだとしたら、わたしはこれからも「すみませんね~」と胸を張って(?)口にしちゃる!自分の持ちうる想像力と相手の方の想像力、そのふくよかな広がりを そないに簡単に手放す気はなーーーい!
こころは割烹着の京塚昌子!Kセンパーイ、すみませーん。
ドーリー
ポイントカードの話、私だったら、もしそう言ってもらえたら「いえいえ、忘れた私が悪いんですよー」って笑顔で返せるなーって思いました。
おばちゃんありがとう、さすが!…って感心しちゃうと思います。
おばちゃんだって、もしかしたらそれ以前に「はぁ~!?今時ポイントの後付けしてくれない店なんてあるー!?ケチくさっ!」とか文句言われちゃったのかもしれないですもんね。
「すみません」って言葉、口をすぼめて「す」から始まり、「み」と「ま」の2文字もマ行が入ってて、「せん」で静かに閉じる・・・優しくていい感じじゃないですか~(意味不明!?)
私もこれからも使いますよ、「すみません」。
「ありがとう」でも「ごめんなさい」でもない時、日本のおばちゃんが持つ優しい潤滑油として。
♪頼りにしているよ、ねっ! きもった―ま母さん
ンもーっ、ずっとこれが頭ん中まわっちゃってますよ~~(^▽^;)
サヴァラン Post author
ドーリーさま
コメントありがとうございます。
>「すみません」って言葉、口をすぼめて「す」から始まり、
>「み」と「ま」の2文字もマ行が入ってて、
>「せん」で静かに閉じる・・・
>優しくていい感じじゃないですか~(意味不明!?)
意味不明!? とんでもない!
なんだかす~~~っと沁み渡りました~。
ホントホント!音声的要素もありますね~。
「すみません」の滑らかな落ち感。
ちょっとシルクの肌触り?
ああ、ディスカバー「すみません」
エレガントに「すみません」♪
肝っ玉でエレガントって、無敵かも~~~。
って、おかしな回り方ですみません(^▽^;)
ドーリー
サヴァランさま
お返事どうもありがとうございます。
共感していただけるなんて、感激です!
「肝っ玉でエレガント」、いいですねー!
そういうおばちゃんになりましょーなりましょー d( ̄◇ ̄)b
♪頼りにしているよ、ねっ! きもった―ま母さん
↑ まだ頭の中回ってますけど~~・・・。
Muffin
こんにちは、
”すみません” という言葉にとらわれるのではなく、その時のそのおばちゃんの気持ちが大事。どんな言葉を使おうとも、どんな言い方をしようとも、おばちゃんの相手の気持ちになって、なにか言ってあげたいという気持ちがズシンと伝わって来ました。この男性の記事に出てくる”おばちゃん”ってそうメッタにいないいのではないかなあ。
「利益という目標に向かって、錐のごとく研ぎ澄まされた組織においては、おばちゃんの存在はたぶんあまり役に立たない。しかしうちの商売みたいな、どこからどうやってくるんだかわからない、不特定多数(といっても常連比率はめちゃくちゃ高いが)の人間を相手にする商売の場合、おばちゃんの能力は「そのままで」役立つ。そしてそここそは教育ではどうにもならない部分だったりするので、俺が救われている部分は非常に大きい」
という部分、ちょっと気になりますが、つまり、こういう女性(おばちゃん…とはあまり言いたくない)はどこに行っても素晴らしい仕事が出来ると思うのです。相手の気持ちのわかる人物こそビジネスの世界に必要な人物。それが、女だ、年齢制限だ、どこどこの大学を卒業していないだ、などで優秀な人物を切ってしまっているところ、日本にはまだあるのではないでしょうか。
サヴァラン Post author
ドーリーさま
は!
>♪頼りにしているよ、ねっ! きもった―ま母さん
佐良直美~~~!
お蕎麦屋さんは何て名前でしたっけ??
こころは白い割烹着の肝ったま!
なりましょなりましょわーいわーい(/・ω・)/
サヴァラン Post author
Muffin さま
アメリカからありがとうございます!
紹介させていただいたこの男性は、24時間営業のコンビニエンスストアの店長格の方のようで、本当によく「おばちゃん」店員さんを観察していると思います。この方の観察によれば、おばちゃんのコミュニケーションは、Muffin さまのご指摘のように、何も「すみません」の言葉遣いに限ったことではなく、いかなるケースもまず「相手の気持ちをおもんぱかる」という「おばちゃん」にとってはごく自然な「思いやり」の気持ちが、目先の利害にまさるところに、「おばちゃん」の特異な美質を発見してくれているようです。そしてまた文章最後のやりとりから伺えるのは、このような対人コミュニケーションの質の高さは日本ではまだ社会的な評価が浸透しておらず、上司である男性が「評価します」と申し出ても「またそんなこと言って♪」と当の「おばちゃん」からあしらわれてしまうような「評価の認識のズレ」が雇用の現場に存在することも伝えてくれます。わたしはビジネスの世界のことは門外漢でわかりませんが、貴国アメリカではどのような現状なのでしょうか。学歴、性別、年齢、人種、そういった属性と、コミュニケーション能力の評価のバランスについて、一度機会があればじっくり伺ってみたいです。
わに@もうすぐ56歳
わっ Muffin さん だぁ~
はじめまして (はじめましてですよね。。。。)
Muffin さんのブログ と Tomi*さんの 影響受けて
染めるのを休止中の わに と 申します。(また染めるかもしれないので休止です)
白髪への移行は まだ 先に なりそうなので 灰髪と 自分で名付けてます
http://ameblo.jp/wani-mama/theme-10067848856.html
あっ
すみませぬ テーマ違うところで 興奮してしまいました。
Muffin
以前、「おばさんはなぜ嫌われるか」という題でかなりブログを書き、そこで日本とアメリカのちがいなどいくつか上げましたので興味がありましたらどうぞ。年齢にがんじがらめな女達の話や、日本は男の国であるという話題です。興味がありましたらぜひ読んでみてください。
http://ameblo.jp/muffin52/theme2-10048228704.html
http://ameblo.jp/muffin52/entry-11138128705.html
http://ameblo.jp/muffin52/entry-11147354905.html
Good night!
サヴァラン Post author
わにさま。
そうっ Muffin さんです。
Tomi*さんが「最適解。白髪編」最終回で紹介くださった
白髪美人の大先輩Muffin さんです。
http://ameblo.jp/muffin52/theme-10009172457.html
それはそうと絶賛グレイヘアのわにさん、
「24時間残念営業」さんの紹介、ありがとうございました!
サヴァラン Post author
Muffin さま ありがとうございます!
「おばさんはなぜ嫌われるか」
田中ひかるさんのご著書も併せて
たいへん興味深く拝読いたしました。
さすがは自由と独立の国アメリカ
キャリア形成上の各種差別は徹底的に排除されているんですね。
日本人女性の「年齢」への過剰なこだわり
日本人男性の「女性」への固定観念、
海の外という視点からのご指摘がとても新鮮で発見があります。
個々人の意識の違い、組織や制度上の旧習な束縛、
それら以外に上のような日本の現状を助長する原因について
具体的に何かお感じになることはありますか?
メディアはどうですか?教育はどうですか?
「ウーマンリブ」の活動は未だに貴国でさかんですか?
「アンチエイジング」先進国のアメリカのひとたちは
「加齢」をどのように受け容れていますか?
「おばさん」と嫌われない方法
「おばさん」と侮られない方法について
わたしも日々真剣に考えます!!
Muffin
わにさん、そして サヴァランさん、
ブログを丁寧に読んでくださりありがとうございます。現在、多忙につきあまり更新をしていませんが、沢山書きたいことがありますので、またのぞきにきてください。外からみた日本については本当に沢山の思いがありますので、気長にボチボチと書きたいとおもいます。
Have a good day!
サヴァラン Post author
Muffin さま
外からご覧になった日本のこと、お住いのシアトルの様子と合わせて今後も是非教えていただきたいです。