うさセラピー
うさぎを抱っこしたりナデコしていると突然ものすごく眠くなり、体も手もぽかぽかしてくることがあります。暖かい手でナデコを続けるとうさぎもふんがふんが気持ちよさそう。
急速な副交感神経オン、そのまま心からくつろぐとうさぎも横でごろんとしたりします。下僕には嬉しくてたまらない時間です。
先代うさぎはミニレッキスというナデごこち最高の種で、みっしりと短く柔らかい毛並みは極上びろうどのしっとりした手触りでした。体も柔らかい感じでいつまでもなでてしまう。うさぎもナデコ好きだったので下僕に思う存分ナデさせて手足を伸ばしていました。
今のうさぎは用心深いのであまりデレデレしないのですが下僕の手から前腕まで使って頭側から一回のストロークでなでるのは嫌ではなさそうです。うさの頭が腕の下に入って下僕もなかなかいいきもち。
四方の音を聞くために頻繁に動かす耳の付け根もナデコするとご機嫌です。体の側面から脚にかけては逆鱗が出現することがあり、振り返ってクワッと噛まれそうになるので要注意です(本気で噛みはしませんよ。でも突然やると本当に噛むでしょう。手や指の甲でなでると嫌がりにくいです)。
飼いウサギといえども人間の生活音や電化製品の音に完全に慣れきる訳ではありません。思わぬ音に警戒態勢になったり、変な方向から下僕が現れたりすると飛び上がって驚いたりと緊張して過ごしていますので、少しでもリラックスできるようにしてやりたい。リラックスばかりでなく、楽しく過ごしてもらいたい。
昨今、動物のエンリッチメントという言葉を聞くことがあります。
飼育環境に工夫を加えて動物の福祉の向上を図ることですが、うさぎのエンリッチメントのためには食餌や運動、社会性について下僕は工夫をする必要があるそうです。
うさぎが消えているTVの画面や夜の窓に映る自分の姿をじーっと眺めているのをみると、うさ仲間がいないのはかわいそうに思うけれど縄張りバトル勃発の危険もあり、どうするのがよいのかわかりません。
下僕と遊んだりくつろいだりすることが社会性と運動のエンリッチメントのひとつになっているとよいですが・・。
社会性といえば、人間同士がちょっと言い争ったり、ニュースに腹を立ててしゃべったりすると耳をぴんとさせて少し白目を見せてじっとしてしまいます。反対に笑ったり楽しく話しているとぴょこぴょこと近くにやってきます。
うさぎの反応をみて自分の態度を省みることができます。
人間の副交感神経をオンにしてくれるだけでない立派なうさセラピーです。動物介在療法で頑張っている病院犬や施設犬、治療のために乗らせてくれる馬たちみたいだわーと思います。(犬への本の読み聞かせというのがあるそうです。人間にはメリットありそうです。犬は人間がおちついて本を読む雰囲気を好むのでしょうか。お仕事と思って忠実に聴いているのでしょうか)
ウサギのあっさりさっぱりしたところもなんともよい感じ。でもウサギは基本的に常に警戒を怠らない弱い立場の動物なので「セラピー」させたら気の毒かもしれません。動物カフェとか動物ふれあいコーナーで大勢の知らない人間に触られたり、抱っこされているウサギを思うと下僕はたまらない気持ちになります。
まあ、そうはいっても下僕も無理矢理つかまえてブラッシングしたりしてストレスかけていますけれど・・。
『うさぎと暮らす』の別冊にホリスティックケア(旧 マッサージ大事典)というのもあり、いろいろ書かれています。