しっぽとお耳
以前AIにうさぎの魅力について文章生成してもらったら「しなやかな耳」とか「しっぽがぽんぽんしている」という表現がありました。
うさぎの耳のびろうどのような毛並みや、ぴょんぴょん跳ねる様子が思い浮かんだので「はー、いいこというなあ」と感心したのですが、同時に「おぬし知らないな」とちらっと思ったのです。というのはうさぎのしっぽは「ぽんぽんのまん丸」がくっついているのではないからです。も少し細長いのです。マドレーヌの細長いのみたい。雫の形でもいいかも。
しっぽには背骨からつながった骨(尾椎)が入っているので、芯がちゃんとあるのです。長いモヘアのモール針金とでもいいましょうか。芯があるので動かせます。
お尻の真ん中の毛並みにはしっぽの形に浅くくぼみができていて普段しっぽはパシッと格納されています。表面からはしっぽの裏側の白っぽい毛が見えます。坂道を上がるときとか体全体でうーんと伸びをして後脚が伸びたときしっぽは背中から離れて床と平行になり、尻尾の背中側の毛(背中と同じ色)が見えます。
そしてすごく嬉しいときには尻尾を左右にぴぴぴぴっと振ります!
犬が猛烈に振っているのよりも速く、振る時間は短いので「あれ?今尻尾振ったよね」と半信半疑になりますが、ちゃんと振っていますよ。
要注意なのは尻尾を少し持ち上げたとき。裏面の白色が軽く膨張したように見えますが、これは不機嫌だったり逃げているときに多く、オシッコをお見舞いする前触れでもあります。
さてお耳。
よく目立つお耳は大きな耳介です。音をよく集め、体温が上がりすぎないようにする放熱装置であり、ぴょんぴょん跳ねるときの衝撃を緩和させる役割もあるそうです。表面積が大きくて、毛も薄く、血管や神経が多く張り巡らされています(決してウサギの持ち手ではないのです。耳を持つなんて絶対ダメです)。
耳への血の流れは調節できて、暑いと耳が熱く、寒いとひんやりします。体調の良し悪しもお耳の暖かさである程度わかります。
耳を動かす筋肉があるので自由自在に動かすこともできます。安心してくつろいでいるときは両耳を寝かせていますが、おや?というときは片耳を立て、おやおや?となると両耳を立て音の方角を探るように耳の向きを変えます。耳の向きは別々に変えられてレーダーアンテナのようで格好いいです。テレビや掃除機などの大抵の生活音には慣れていて片耳すらあげないことが多いですが、この前ニュース番組で真紀子氏の声が流れた時は両耳をテレビにむけてしばらく集音していました。聞き慣れなかったのでしょう。
耳を動かす筋肉は凝っているのか、ナデコのときに耳の根元をマッサージしてほぐしてやると満足そうに口をもぐもぐさせます。 この大切なお耳、アナウサギの子ウサギは目も耳も開かない状態で生まれてきますが、生後数日で耳がまず開くのです。子供の頃飼っていたうさぎに生まれた子ウサギが目よりも耳が先に開いたのでたいそう感動したものです。見るよりも聞くことから始まるんですね。