うさぎのおみず
下僕の朝一番の水分は白湯ですというのはうそで、いきなり紅茶かコーヒーですが、白湯が好きなウサギもいます。
先代のうさぎは寒い季節になると「ぬる燗」程度の白湯を所望しました。
秋が深まって水道水が冷たく感じる頃、へやんぽ時に飲む水入れに新鮮な水道水をいれて出したら一口つけて「冷たっ」と言ったのです。(言ったのです!)
「あっすみません」とぬるま湯を入れて出したところ、ぐびぐびと飲みました。うさぎがお椀から水を飲む様子はぐびぐび・ごきゅごきゅというふうで、舌を出してはいるけれど犬や猫よりも舌を介さず直接飲んでいる感が強いのです。
満足そうに飲む様子をみて「寒くなったらお湯も出すこと」と下僕は覚えました。
そこで今いるうさぎにも冬の初めにぬる燗程度を出してみましたが、断固拒否でした。飼いウサギとしての嗜みがとても身についている今のうさぎは専ら先端にボールがついている給水ボトルから飲み、お椀型の水入れで水面に舌以外の口元がつくのがイヤみたいです。よほど喉が渇いていなければ、少しふれると顔をひっこめてしまいます。
しつこく追うと、鼻先でちゃぶ台返ししたり、前足で下僕の手からたたき落としたり、明確に拒絶します。水だろうがお湯だろうが拒否でした。
というわけで給水ボトルに常温の水を入れています。給水ボトルを使うことには賛否両論あるのですが、今のうさぎはオープンの水は手を突っ込んでしまいそうです。
ウサギに必要な飲み水は体重1kgのウサギで約120mlだと『うさぎと暮らす』に書いてありました。
もちろん個体差はあって先代うさぎはよく飲みよく出す、今のうさぎはあまり飲まずあまり出さずです。そしてウサギはカルシウム分を尿から出すのでときどき驚くような、お菓子のアイシング(食べ物ですみません)のような濃い尿をします。とくに今いるうさぎは濃いので飲み水のカルシウムも気にした方がよいかなと、『まるっと軟水』というペットの浄水器を買ってみました。活性炭カートリッジを通すタイプです。
買ったあとに「だけど日本は軟水だよなあ」と思って調べてみましたら関東の水は軟水ではありますが、全国平均より硬度が高いみたいです。(一度関東以外で暮らしたときに緑茶がとても美味しかったこと、納得しました)
水道水だろうが浄水だろうが少々冷たかろうがうさちゃんはボトルからかちゃかちゃと上手にお水を飲んでくれています。
浄水にして、濃い尿の頻度がすこし減ったような?なんとなく効果があるような?気がします。しかし、給水ボトル内を一度ぬめらせてしまい水道水の消毒効果も捨てがたい・・いやいや、うさぎに苔水を飲ますような下僕は軟水硬水云々の前にもっと給水ボトル掃除という修行をしなくてはいけないのでした。